要支援1とは?受けられるサービスや要支援2との違い

要支援1は、介護が必要な度合いを示す「要介護度」のうち最も軽度な状態とされています。しかし、家事や身支度などに支援を必要とするため、生活上の困りごとに応じて介護予防サービスを利用することが可能です。

どのようなサービスが利用できるのか、また要支援2とはどう違うのか、これから解説していきます。

要支援1とは?

要支援1はどんな状態?

要支援とは、厚生労働省により「家事や身支度等の日常生活に支援が必要であり、特に介護予防サービスが効果的な状態」とされています。

要支援1はその中でも状態が軽度です。食事やトイレは一人でできますが、家事や身の回りのことをするときに、誰かがそばで見守ったり手助けしたりする必要があります。また、立ち上がったり歩いたりするときに支えが必要になることがあります。

要支援2とはどう違う?

要支援1は、要支援2とはどう違うのでしょうか。

いくつかの自治体が公表している基準を表にまとめてみましたので、比較してみましょう。

要支援1と要支援2のちがい

要支援1

要支援2

・日常生活動作を行う能力がわずかに低下し、何らかの支援が必要となる状態。

・部屋の掃除などの家事を行うときに一部見守りや手助けを必要とする。

・立ち上がったり片足で立ったり、複雑な動作に何らかの支えを必要とすることがある。

・食事やトイレはほとんど一人でできる。

・日常生活動作を行う能力が一部低下し、部分的な介護が必要となる状態。

・部屋の掃除などの家事を行うときに見守りや手助けを必要とする。

・立ち上がったり両足で立ったり、複雑な動作に何らかの支えを必要とすることがある。

・立ち上がりや歩行などに支えを必要とする。

・食事やトイレはほとんど一人でできる。

※参考:静岡市、戸田市、和寒町(2020年)

要支援1と要支援2は食事やトイレなどはほとんど一人でできる点が共通しています。

要支援1では、立ち上がったり片足で立ったりするときに、時々支えを必要としますが、要支援2の場合は両足で立っているときや歩くときにも支えが必要になる点が大きく違うようです。

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要支援1だと、どんなサービスが使えるの?

要支援の認定を受けた人は、予防給付サービスを利用することができます。以下の数種類のサービスから、自分に合ったものを利用します。

訪問系サービス 訪問入浴

看護師と介護職が自宅に訪問して入浴介助を行います。

訪問看護 看護師が自宅を訪問して医療的ケアを行います。
訪問リハビリ 理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が自宅に訪問してリハビリをおこないます。

通所系サービス

通所リハビリ

利用者がリハビリ施設に通い、リハビリを受けます。

認知症対応型通所介護

認知症ケアを専門とした通所施設に通って食事や入浴などの支援を受けます。

多機能型サービス

小規模多機能型居宅介護

施設への通いを中心に、訪問介護サービスや短期の宿泊サービスを受けます。

宿泊系サービス

短期入所生活介護(ショートステイ)

介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどの施設に短期間宿泊するサービスです。

短期入所療養介護

医療機関や介護老人保健施設などで医療ケアを受けながら短期間宿泊するサービスです。

入居系サービス

特定施設入居者生活介護

有料老人ホームや軽費老人ホーム等、指定を受けた施設で日常生活上の支援を受けます。

地域密着型サービス

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症ケアを専門にした施設で見守りや介助を受けながら利用者同士が共同生活を送るサービスです。

福祉用具

福祉用具貸与

専門知識を持った業者から福祉用具をレンタルするサービスです。

特定福祉用具販売

専門知識を持った業者から福祉用具を購入するサービスです。

介護度別に決められた「区分支給限度額」の範囲内であれば、自己負担は利用したサービスの費用のうち1割から3割にとどまります。

ただし、介護保険の給付にも上限があります。要支援の場合、区分支給限度額は約50,320円ですから、自己負担が1割の方の場合、サービス利用額が約5,032円を超えた分は全額自己負担となります。

要支援1のA子さん(一人暮らし)の場合

では、要支援1の方がどんな介護サービスを利用しているのか、A子さんを例に見てみましょう。

A子さんは、最近では立ったり座ったりするときにふらつくようになりました。

食事やトイレで困ることは特にはないのですが、これ以上足腰が弱くならないように訪問リハビリテーションと通所リハビリテーションを利用しています。

薬の飲み忘れなどはありませんが、心臓の既往症があるため訪問看護師の体調チェックを受けています。

要支援1の方のケアプラン例
利用しているサービス 利用頻度 利用回数/月 金額/回 金額/月
訪問看護 週に1回 4 ¥4,430 ¥17,720
訪問リハビリテーション 週に1回 4 ¥3,290 ¥13,160
通所リハビリテーション 週に1回 4 定額 ¥24,450
福祉用具貸与 - - 定額 ¥5,600
合計 ¥60,930
自己負担(1割の場合) \6,093

参考:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)

自己負担割合が1割の方は毎月6,093円ほどの費用がかかります。

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要支援1の方が施設に入所するには?

サービス付き高齢者向け住宅の2割が要支援1の人

下のグラフは、直近1年間で周囲の人が介護施設に入居した方へのアンケート調査をもとにしたグラフです。

株式会社LIFULL senior「介護施設入居に関する実態調査」(2020年)より

入居された施設種別ごとに、要支援1の方が占める割合を見てみると、サービス付き高齢者向け住宅では要支援1の方が施設全体の約2割に上っていることがわかります。

要支援1のように比較的介護度が軽い人は、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホーム、シニア向け分譲マンションを選んでいるようです。

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要支援1の方が施設に入居したときにかかる費用は?

では、要支援1で入居した場合の費用負担はどれくらいになるのかを見てみましょう。

要支援1の方が介護付き有料老人ホームに入居する場合
介護サービス費用(1割負担の場合) 6,450円
月額費用相場※ 200,000円
合計 205,460円

参考:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)

※LIFULL介護に登録している施設の相場です。

介護付き有料老人ホームなどの「特定施設入居者生活介護サービス」の対象となっている施設では、生活上の介護サービスを毎月定額で利用することが可能です。

介護サービス費用の他に家賃や管理費、水光熱費などの月額費用を施設に支払う必要があるので注意しましょう。

サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームのように、特定施設入居者生活介護サービスの対象となっていない施設では、介護サービスを利用する際、外部の事業者との契約が必要です。

その場合は在宅介護サービスを利用することになります。

要支援1の方がサービス付き高齢者向け住宅に入居する場合
介護サービス費用(1割負担の場合) 6,450円
月額費用相場※ 153,000円
合計 159,450円

参考:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)

※LIFULL介護に登録している施設の相場です。

要支援1で施設に入居するのは早い?

上のグラフのように、施設の種類によっては要支援1の方が2割を占めるところもあり、要支援1だから入居には早いということはないようです。

しかし、施設によっては要支援の方が入居できない場合もあります。

LIFULL介護には有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など、さまざまな施設が掲載されているので、要支援1の方も入居相談可能な施設を探してみてはいかがでしょうか。

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この記事の制作者

重山 三香子

監修者:重山 三香子(精神保健福祉士・介護支援専門員・公認心理師)

福祉学科を卒業後、障害者施設や通所介護の生活相談員を経験。その後福祉・介護職員のメンタルヘルスに興味を持ち、働く人の心の健康である産業精神保健分野を専門に活動。
現在は障害者支援施設の運営にかかわる一方で、働く人の環境や、働き方、健康経営についても情報発信を行っている。

介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホーム(特養)、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅、その他介護施設や老人ホームなど、高齢者向けの施設・住宅情報を日本全国38,000件以上掲載するLIFULL介護(ライフル介護)。メールや電話でお問い合わせができます(無料)。介護施設選びに役立つマニュアルや介護保険の解説など、介護の必要なご家族を抱えた方を応援する各種情報も満載です。
※HOME’S介護は、2017年4月1日にLIFULL介護に名称変更しました。

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