要介護3とは?受けられるサービスや要介護2、要介護4との違い

特別養護老人ホーム、いわゆる特養の入居条件のひとつでもある「要介護3」とはいったいどんな状態を指すのでしょうか。厚生労働省の資料をもとにまとめてみました。

また、どんなサービスが利用できるのか、どんな施設に入居している方が多いのかをご紹介していきます。

要介護3とは?

要介護3はどんな状態?

厚生労働省によると、要介護状態とは「寝たきりや認知症等で常時介護を必要とする状態」とされています。

要介護3は入浴やトイレのときは全面的な介助が必要になります。また、服を着替えるのにも介助が必要です。

足腰はより不安定になってきて、自力で立ち上がることが難しくなってきます。

関連記事特別養護老人ホームとは

要介護2や要介護4とはどう違う?

要介護3は要介護2や要介護4とはどう違うのでしょうか。

いくつかの自治体が公表している基準を表にまとめてみましたので、比較してみましょう。

要介護2 要介護3 要介護4
食事やトイレ、入浴に手助けが必要。
・立ちあがるときや歩くときは支えを必要とする。
・見だしなみや掃除など、身の回りのこと全般に見守りや手助けが必要。
・理解力の低下が見られることがある。
・立ち姿勢を保ったり、歩いたりするときに何らかの支えが必要。
トイレや入浴、服の着替えなどに全介助が必要。
・身のまわりのことや家事が自分ひとりでできない
自力で立ち上がったり歩いたりすることができない。
・立ち姿勢を保ったり、片足で立ったりすることが自分ひとりでできない。
全般的な理解の低下がみられることがある。

・トイレや入浴、服の着替えなど日常生活の殆どに介助を必要とする。
・身のまわりのことや家事が自分ひとりでできない。
・自力で立ち上がったり歩いたりすることができない。
・立ち姿勢を保ったり、片足で立ったりすることが自分ひとりでできない。
・両足で立っていることが自分ひとりではできない。
・全般的な理解の低下がみられることがある。
重度の介護を要する状態。

※参考:静岡市、戸田市、和寒町(2020年)

要介護3は要介護2に比べ、全般的な理解力の低下が目立ち始めるようです。

服の着替えなど、複雑な動作に手伝いをより必要とします。

また、足腰はさらに弱り、自力で立ち上がることが難しくなってくる方もいます。

要介護3の方が入居できる介護施設特集を見てみる

要介護3だとどんなサービスが使えるの?

要介護の認定を受けた人は介護給付というサービスを受けることが可能です。以下のサービスから自分に合ったものを利用することができます。

また、特別養護老人ホーム(特養)の入居対象者となるのも要介護3以上です。

自宅で家事の世話や介護を受ける

訪問介護(ホームヘルプ)

訪問入浴

訪問看護

訪問リハビリ

夜間対応型訪問介護

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

施設に通って介護サービスやリハビリを受ける

通所介護(デイサービス)

通所リハビリ

地域密着型通所介護

療養通所介護

認知症対応型通所介護

訪問・通い・宿泊サービスを組み合わせて利用する

小規模多機能型居宅介護

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)

短期間のみ施設に宿泊する

短期入所生活介護(ショートステイ)

短期入所療養介護

施設に入居する

特別養護老人ホーム(特養)

介護老人保健施設(老健)

介護療養型医療施設

特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム等)

介護医療院

小規模な施設に入居する

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

地域密着型特定施設入居者生活介護

福祉用具を使う

福祉用具貸与

特定福祉用具販売
>在宅介護に欠かせない!居宅介護サービスの種類

介護度別に決められた「区分支給限度額」の範囲内であれば、利用したサービスの費用のうち1割から3割の負担での利用が可能です。

ただし、介護保険の給付にも上限があります。要介護3の区分支給限度額は約27,048円ですから、自己負担が1割の方の場合、サービス利用額が2,700円を超えた分は全額自己負担となります。

では、要介護3の人がどんな介護サービスを利用しているのか、A子さんを例に見てみましょう。

要介護3のA子さんの場合(息子夫婦と同居)

A子さんは立ち上がって歩く時には手助けが必ず必要です。

そのため、家に息子夫婦が誰もいない日はデイサービスへ通ったり、訪問介護サービスを利用したりして、家で1人でいる時間を少なくしています。

また、尿意を感じにくくなっているため、トイレは時間を決めて行くようにしています。

要介護3の方のケアプラン例
利用しているサービス 利用頻度 利用回数/月 金額/回 金額/月
訪問介護 3/週 12 3,140円 37,680円
訪問看護 2/週 8 5,260円 42,080円
訪問入浴 1/週 4 13,790円 55,160円
訪問リハビリテーション 1/週 4 3,320円 13,280円
通所介護(デイサービス) 2/週 8 9,470円 75,760円
短期入所生活介護 2 9,160円 18,320円
福祉用具貸与 - - 定額 15,950円
合計 258,230円
自己負担(1割の場合) 25,823円

参考:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)

要介護3で施設に入所する場合

LIFULL介護が各施設の入居者を対象に独自に実施したアンケートをもとに、下のグラフを作成しました。

株式会社LIFULL senior「介護施設入居に関する実態調査」(2020年)より

施設ごとの平均要介護度を見てみると、比較的要介護度が軽い人も施設に入居していることがわかります。

要介護3の割合が高いのは介護老人保健施設

下もLIFULL介護が独自に行ったアンケート結果をもとにしたグラフです。各施設の介護度別の入居者割合をグラフ化しました。

要介護3の方の割合が最も高いのは介護老人保健施設でした。

介護老人保健施設は老健とも呼ばれており、入院などで寝たきりなどになってしてしまった人が自宅復帰を目指してリハビリを行うための施設です。

そのため、3ヶ月おきに状態を見て入居し続けるかどうかの審査が行われます。

特別養護老人ホーム(特養)のように終身で入居できるわけではないことに注意が必要です。

要介護3の方が入居できる介護施設特集を見てみる

A子さんの場合

では、要介護3で入居した場合の費用負担はどれくらいになるのかを見てみましょう。

要介護3の方が施設に入居する場合
介護付き有料老人ホーム 特別養護老人ホーム(※1)

介護サービス費用(1割負担の場合)

22,486円

26,756円(※1)

家賃・食費・生活費など

200,000円(※2)

112,940円

合計

222,486円

139,696円

参考:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)

(※1)ユニット型個室タイプの場合です。また、介護サービス費用は別途追加される場合もあります。

特養の費用負担を軽くする制度

関連記事特別養護老人ホームの費用

(※2)LIFULL介護に登録している施設の月額費用相場です。

>【全国・都道府県別】介護施設の料金相場を調べる

要介護3でも特養に入居できるとは限らない?

費用が安いことから人気の特別養護老人ホームですが、入居待ちが多く、入りたいときにすぐ入れない実情もあります。

関連記事特別養護老人ホームの入居条件と待機期間

そんなときは、介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など要介護3の方も受け入れが可能な施設に入居する方も多いようです。

月額費用が低めの施設もありますので、探してみてはいかがでしょうか。

【PR】暮らし方、生き方を大切にしたケアを【東急不動産HDグループ】

この記事の制作者

重山 三香子

監修者:重山 三香子(精神保健福祉士・介護支援専門員・公認心理師)

福祉学科を卒業後、障害者施設や通所介護の生活相談員を経験。その後福祉・介護職員のメンタルヘルスに興味を持ち、働く人の心の健康である産業精神保健分野を専門に活動。
現在は障害者支援施設の運営にかかわる一方で、働く人の環境や、働き方、健康経営についても情報発信を行っている。

介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホーム(特養)、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅、その他介護施設や老人ホームなど、高齢者向けの施設・住宅情報を日本全国38,000件以上掲載するLIFULL介護(ライフル介護)。メールや電話でお問い合わせができます(無料)。介護施設選びに役立つマニュアルや介護保険の解説など、介護の必要なご家族を抱えた方を応援する各種情報も満載です。
※HOME’S介護は、2017年4月1日にLIFULL介護に名称変更しました。

情報セキュリティマネジメントシステム 株式会社LIFULL seniorは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 27001」および国内規格「JIS Q 27001」の認証を取得しています。