ショートステイ(短期入所生活介護)とは?料金や活用法について

ショートステイとは、短期的に施設に入所し介護・支援が受けられるサービスです。

在宅で介護を続けていると、冠婚葬祭などで自宅を数日間空けなければならない、出張が入る予定がある、介護者が体調を崩したなど、一時的に在宅介護が難しくなる場合があると思います。

そんな時に強い味方になってくれるのがショートステイです。また、介護者のレスパイト(休息、息抜き)も目的の1つです。

ショートステイを活用したい場面

自宅で介護をしているとなかなか泊まりで家を空けることができません。そういった場合もショートステイサービスを利用することで可能になります。

出張や冠婚葬祭など避けられない用事はもちろん、介護者の疲れを癒す目的としても積極的に利用したいサービスです。

介護をする人がこんなときに...

  • 3ヶ月先に遠方に住む娘の結婚式が決まった
  • 次週、遠方に住む親戚の葬式が決まった
  • 来月、出張が入った
  • 泊まりのシフト勤務がある
  • リフレッシュのために旅行に出かける
  • 介護疲れで、少し介護から離れて過ごしたい

介護をされる人がこんなときに...

  • 病院から退院を迫られるが、次に入る施設がまだ決まらない
  • 特養の入居待ちをしている
  • いずれ長期的な施設入居を考えており、施設に慣れておきたい
  • 退院直後、身体が回復するまで施設に入りたい

提供施設は大きく3種類

ショートステイが受けられる施設は以下の3種類です。

1.(介護予防)短期入所生活介護が受けられる施設

食事や入浴などの生活援助、レクリエーションや介護スタッフによるリハビリなどが受けられます。

  • 特別養護老人ホーム
  • 一部の有料老人ホーム
  • ショートステイ専門施設

2.(介護予防)短期入所療養介護が受けられる施設

生活援助の他に看護師や理学療法士、作業療法士などによる機能訓練といった医療サービスが受けられます。

  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設

3.介護保険適用外のショートステイのサービスが受けられる施設

介護保険適用外のショートステイサービスを行っているところもあります。

  • 有料老人ホーム
要介護者のショートステイ|施設の種類で異なる特徴と費用

ショートステイを利用した場合の一日の流れ

ショートステイを利用した場合は、概ね下記のような一日の流れになります。

規則正しく食事や運動を行い、レクリエーション等で他の人との交流も持つことができ、安心した1日を過ごすことができます。

特別養護老人ホームでのショートステイ((介護予防)短期入所生活介護):スケジュール例

6:30
起床・排泄・着替え・整容
7:30
朝食
9:00
レクリエーション、入浴
12:00
昼食
13:30
レクリエーションなど
15:00
おやつ 休憩
18:00
夕食
20:00
就寝

介護老人保健施設や介護療養型医療施設でのショートステイ((介護予防)短期入所療養介護)の場合は、1日の流れの中に個人リハビリや療養看護、医師の診察などが入ってきます。内容や時間は事業者によって違いますので、詳細は利用する事業者にお問い合わせください。

ショートステイを利用できる期間

1ヶ月につき連続して最長30日まで、介護認定期間の半数まで(介護認定期間180日なら90日まで)という規定があります。

しかし、やむを得ない事情がある場合は例外が認められることがありますので、ケアマネジャーに相談してみましょう。

利用するための条件

介護保険適用のものは、要支援1・2(介護予防)、要介護1~5の方が利用できます。

通常、自立(非該当)の方はショートステイを利用することができません。有料老人ホームなどで提供される介護保険適用外のショートステイ(有料ショートステイ等)はホームによって条件が違いますが、自立(非該当)の方も利用できるところがあります。

利用料金

ショートステイの費用の内訳には、基本料金、特別サービスを利用する時の加算分、介護保険外の自費負担分があります。

ショートステイ利用料のうちわけ

基本料金

基本料金は、ショートステイの種類(施設の種類)によって違います。

「短期入所生活介護」より「短期入所療養介護」のほうが、医学的管理が必要なため料金は高く設定されています。

また、居室の種類(多床室、従来型個室、ユニット型個室等)、介護度で費用が変わります。

ショートステイの基本料

(介護予防)短期入所生活介護 併設型(※)の場合
従来型個室 多床室 ユニット型個室
ユニット型的多床室
要支援1 438円/日 438円/日 514円/日
要支援2 545円/日 545円/日 638円/日
要介護1 586円/日 586円/日 684円/日
要介護2 654円/日 654円/日 751円/日
要介護3 724円/日 724円/日 824円/日
要介護4 792円/日 792円/日 892円/日
要介護5 859円/日 859円/日 959円/日

※特養など、入居できる施設に併設されたショートステイのこと

(介護予防)短期入所療養介護 介護老人保健施設の場合
従来型個室 多床室 ユニット型個室
ユニット型的多床室
要支援1 580円/日 613円/日 623円/日
要支援2 721円/日 768円/日 781円/日
要介護1 755円/日 829円/日 835円/日
要介護2 801円/日 877円/日 880円/日
要介護3 862円/日 938円/日 942円/日
要介護4 914円/日 989円/日 995円/日
要介護5 965円/日 1042円/日 1046円/日

※「介護報酬の算定構造」(厚生労働省・令和1年10月)に基づき計算しています。

※上記は目安の金額です。地域区分(市区町村)や介護・看護体制などで費用は異なります。

※上記は自己負担が1割の場合の金額です。一定の所得がある方は自己負担2割~3割となり、上記の2~3倍の金額になります。

加算分

施設によりサービス提供体制や特別サービスを利用する場合について加算があります。

(例)

  • 個別機能訓練加算(計画書に基づいて個別に機能訓練を提供した場合の加算)
  • 専従機能訓練指導員配置加算(常勤専従の機能訓練員を配置した場合の加算)
  • 緊急短期入所受入加算
  • 医療連携強化加算
  • 看護体制加算
  • サービス提供体制加算
  • 送迎加算
  • 療養食加算
  • 夜勤職員配置加算
  • 若年性認知症利用者受入加算
  • 介護職員処遇改善加算Ⅰ~Ⅳ     など

介護保険外

食費、居住費は介護保険適用外となり、自費負担となります。こちらは施設によって料金が変わります。

また食費・居住費については世帯収入によって公費補助があります。それ以外にレクリエーション費などがかかる場合があります。

なお、有料老人ホームなどで行われている全額自己負担のショートステイ(有料ショートステイ等)は、1日5000円~2万円程度となっています。各ホームにお問い合わせください。
 

申し込み方法

ショートステイを利用したい場合は、まずはケアマネジャーに相談しましょう。

ショートステイは3ヶ月前から申込受付を開始しているケースが多く、1~2ヶ月前には予約を取らないと利用できないところがほとんどです。

年末年始やゴールデンウイークなど特に予約が取りにくい時期は、3ヶ月前の予約開始日朝一番にケアマネジャーが電話をしているという話もよく耳にします。

急に必要になった場合も、まずはケアマネジャーに相談しましょう。キャンセルが出ている場合や緊急対応をしている施設もあるので確認してもらいましょう。

どうしても見つからない場合は、全額自費負担の有料ショートステイ等をあたってもらいましょう。

申し込み~利用までの流れ

1.ケアマネジャーにショートステイ利用について相談
利用目的、いつ、どのくらいの期間を利用したいのかなどの希望を伝え、ご本人の状況に合ったサービス提供事業者を探してもらいます。
2.ケアマネジャーが利用申し込み
利用を決めたら、ケアマネジャーはご本人に関する介護・医療情報を事業者に伝え、居室の空き状況、受け入れ可否を確認して申し込みます。
3.ケアプラン作成
事業者が決まったら、ケアマネジャーが先方の担当者と一緒にケアプランを作成します。ショートステイを利用することで支給限度額が超えてしまうようなら、予算を考えながら他のサービスを調整します。
4.契約、サービス利用開始
ケアプランが決まったら、事業者と契約してサービス利用開始となります。
 

ショートステイ施設の選び方

ショートステイは人気が高くなかなか利用できないこともあり、特に緊急時は選んでいる余裕はないのが現状です。

しかし「帰ってきたら筋力が弱っていた」「認知症症状が進んでいた」など身体状況が悪化してしまったという話も聞きます。

原因は「1日ボーっと座っていた」「ベッドに寝たきりだった」などスタッフ不足によるものです。

評判などの情報収集を事前に行い、ケアマネジャーにも確認して、余裕があれば見学をするなど十分なチェックを行いましょう。

ショートステイで利用したい施設の見学ポイント

入所者の表情
・笑顔や安心したような表情が見られるか
食事介助
・1人のスタッフが何人もの食事介助を1度にしていないか
・食べているペースを無視して食べさせたりしていないか
レクリエーション
・行われている頻度
・参加を嫌がる人への対応(無理強いはしていないか)
・誘導方法(無理強いにならない程度に、参加誘導の努力はしているか)
スタッフ
・言葉遣いや挨拶(施設の教育レベルはどうか)
・スタッフ同士のコミュニケーション(職種連携が取れているか)
建物や部屋の清掃状況
・清潔感(衛生管理)
・整理整頓(転倒などのリスク意識)
・臭い(汚物処理への対応)

デイサービスとショートステイの違い

デイサービスとショートステイの大きな違いは、預かってもらえる連続時間と時間帯にあります。

デイサービスでは、早朝や夜間の預かりはありません。その時間帯で預かってもらう必要があるかどうかが、どちらを利用するかを決めるポイントになります。

日中におけるサービスは「昼食・入浴」であり、デイサービスとショートステイで大きな差はありません。どちらかと言えば、ショートステイはデイサービスに比べてレクリエーションも少なく、少しゆっくりとしたペースになります。

まとめ

ショートステイは、介護施設不足という背景のもと、その代替として利用する人が増えています。

また、介護者の生活や仕事との両立を図るサービスとしても、ニーズはますます高まり、なかなか思うように利用できないのが現状です。

そういう状況を踏まえて、緊急時に対応してくれる施設、全額自費でいろいろなことに融通が利く施設などを、ケアマネジャーに相談し情報収集を心がけておきましょう。

また、せっかく予約が取れても、いざ使おうとした時に本人が行きたがらないという事態になることも。それに備えて、体験目的として利用しておくのも一考です。

余裕を持って予約し、使える時に利用してみておくと良いでしょう。利用したことがある施設だと、本人が施設に慣れている、施設側も受入態勢が取りやすいというメリットもあります。

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イラスト:安里 南美・上原ゆかり

監修者

森 裕司 株式会社HOPE代表
介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、障がい支援専門員
医療ソーシャルワーカーを11年間経験後、ケアマネジャーとして相談援助をする傍ら、医療機関でのソーシャルワーカーの教育、医療・介護関連の執筆・監修者としても活動。企業の医療・介護系アドバイザーとしても活躍中。

著者

武谷 美奈子

武谷 美奈子(シニアライフ・コンサルタント)

学習院大学卒 福祉住環境コーディネーター 宅地建物取引士
これまで高齢者住宅の入居相談アドバイザーとして約20,000件以上の高齢者の住まい選びについての相談を受ける。 「高齢者住宅の選び方」「介護と仕事の両立」等介護全般をテーマとしたセミナーの講師をする傍ら、テレビ・新聞・雑誌などでコメンテーターとして活躍。 また日経BP社より共著にて「これで失敗しない!有料老人ホーム賢い選び方」を出版。

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