【知っておきたい】お口の粘膜ケア|清潔に保つポイント
お口のケアには歯だけでなく粘膜のケアが含まれます。歯以外の舌、歯ぐき、そして頬、上あご、唇の内側の粘膜を清潔に保つことが大切です。
お口のケアをするときには粘膜のケアを同時に行いましょう。
粘膜の汚れが誤嚥性肺炎の原因になることも
人は口をよく動かし、よく噛んで食べ、歯磨きをすることにより唾液分泌が促され自浄作用が働きます。
粘膜に付着する食べかすや歯垢は歯に比べて少量ですが、口腔の機能が低下すると汚れが蓄積します。
放置すると細菌が繁殖し、むし歯や歯周病の原因になり、ひいては誤嚥性肺炎の原因にもなる可能性があります。
粘膜には軟らかいところと硬いところがあります。傷つかないように注意して行うようにしましょう。
ケア用品は目的によって使い分ける
ケア用品を使用する場合、目的に合ったものを使うことが大切です。粘膜ケアには様々な種類のケア用品があります。購入する前に歯科医師、歯科衛生士に相談することをお勧めします。
口腔内用ウエットティッシュ
指に巻き付けて、頬の内側や舌などを拭きます。汚れたら面を変えてまた拭きます。保湿剤や香味剤などが入っているものもあります。
場合によって指を咬まれることがあるので使用には注意が必要です。
スポンジブラシ
水や保湿剤を付けて使用します。1回ずつ洗い、よく絞って使用します。はじめに歯科医師、歯科衛生士から使い方の指導を受けることをお勧めします。
粘膜用ブラシ
粘膜を清掃するのための特殊な形をした超軟毛の歯ブラシです。購入する前に歯科医師、歯科衛生士に相談することをお勧めします。
歯ブラシは粘膜ケアをするには硬く、粘膜を傷つける可能性があるので使用しません。
適切な器具を使い、傷をつけないようにしっかり汚れを除去できるようにしましょう。
おわりに
お口を清潔保ち唾液で潤うととても気持ちよく爽快感が生まれます。そして何よりも味を敏感に感じられ食事がおいしくなります。粘膜ケアは健康維持のための大切なケアのひとつなのです。
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この記事の制作者
著者:村西 加寿美(訪問歯科衛生士)
京都歯科医療技術専門学校 卒業。同校 歯科衛生士科専任教員に就任、その後一般歯科医院で臨床経験を積む。平成12年より光吉歯科医院 訪問専任歯科衛生士として勤務。
日本歯科衛生士会 在宅療養指導・口腔機能管理認定歯科衛生士。
日本歯科衛生士会 摂食嚥下リハビリテーション認定歯科衛生士。
NPO法人 摂食介護支援プロジェクト 嚥下トレーナー。