国民年金とは|免除・追納・独自の制度

国民年金は日本の年金制度のなかで、一番土台になる年金です。時代の流れや経済情勢を反映し、度々法改正されみなさんに利用されやすくなっています。制度の内容を正しく理解し、ライフプランに取り入れましょう。

国民年金は日本の年金制度の土台となるもの

国民年金とは日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は全員が加入することを義務付けられている制度のことです。日本の年金制度のなかで、一番土台になる年金です。

老齢基礎年金は、40年(480か月)納めることで満額受け取ることができます。1か月でも未納があると減額されてしまうため注意が必要です。

令和3年度だと満額は780,900円。これを12カ月で割ると、一ヶ月あたり65,075円受給できることになります。

国民年金3つの給付制度

国民年金には次のように3つの給付制度があります。

老齢年金
基本65歳から終身受け取れる年金
障害年金
重い病気や後遺症が残るような大きいケガなど不測の事態によって、仕事や日常生活に制限が出る場合に給付される年金
遺族年金
亡くなられた方の遺族に給付される年金

障害年金を請求する際は、保険料を納めていることが条件となります。納付済みか。学生納付特例を利用しているか。または免除申請をして必要な保険料を納めているかの何れかが必要です。

年金というと、老齢年金のほうに関心がいきますが、障害年金や遺族年金の特徴も理解し、制度を活用しましょう。

前納で割引も!国民年金の支払い方法

国民年金の保険料は自分で納めなければなりません。2021年度の国民年金保険料は、月16,610円です。

保険料の支払いには、納付書を使って金融機関やコンビニエンスストアで現金払いする方法と口座振替やクレジットカードによって納付する方法があります。

また、6ヶ月分・1年分・2年分の保険料をまとめて納付するのが「前納制度」です。前納すると割引があり、毎月払いより安くなります。

インターネットバンキングでも納付できます。詳しくは取引先の金融機関にお問い合わせください。

滞納すると預貯金や給与などの差し押さえも

国民年金「第1号被保険者」である自営業の方、学生、無職の方は、自分で保険料を納める義務があります。本人が保険料を支払えない時は、同居の配偶者や世帯主が納付しなければなりません。

納付せず、そのままにしておくと「滞納」扱いとなり、電話や封書、訪問などにより督促されます。さらに放置すると、預貯金や給与などを差し押さえられる場合もあります。

保険料の支払いが難しい場合は、免除制度や保険料を分割して支払う方法を利用することも可能です。早めに年金事務所に相談しましょう。

20歳になったら行う手続き

「国民年金加入のお知らせ」が届いたら、納付するか、学生納付特例制度・猶予制度を利用するか決めましょう。

学生納付特例制度

20歳以上の学生の方で本人の所得が128万円以下であれば、在学中の保険料の支払いを待ってもらうことができる制度です。同居している世帯主の所得は関係ありません。

手続き方法

  • 在学している学校の「学生証」が必要です。
    「国民年金保険料学生納付特例申請書」を住民登録している市区町村役所の国民年金担当窓口か近くの年金事務所に申請します。

納付猶予制度

文字通り、猶予(納付を待ってもらう)制度のこと。学生ではない20歳以上50歳未満の方で、本人及び配偶者の所得が一定以下の場合に利用することができます。

手続き方法

  • 国民年金保険料免除・納付猶予申請書をお住まいの市区町村役所の国民年金担当窓口か
    年金事務所に提出します。郵送での提出も可能で、審査後に決定通知が届きます。

国民年金保険料の追納

学生納付特例制度や納付猶予制度を利用した期間は、将来年金を受け取るときに必要な期間に入ります。しかし、実際に受け取る老齢基礎年金額は、納付した場合と比べて少なくなってしまいます。

そこで、国民年金保険料を納められる状況になったときに、最大10年前までさかのぼって後から納めることができます。これを「追納」といいます。

追納すると、その保険料は社会保険料控除の対象となり、確定申告や年末調整によって所得・住民税負担が軽減されます。また生涯にわたり年金額を増やすことができます。

知っておきたい!国民年金の独自制度

国民年金「第1号被保険者」の独自給付として「付加年金」「寡婦年金」「死亡一時金」があります。それぞれ見ていきましょう。

付加年金とは

毎月の国民年金保険料に、月400円を上乗せして納付することで、年金の受給金額を増やすことができます。これを付加保険料といいます。

受け取る年金額は毎年、見直しが行われ決定します。

冒頭でお伝えしましたが、国民年金に20歳から60歳まで40年間加入すると、受け取る時に満額780,900円の老齢基礎年金が受け取れます。月額に換算すると65,075円です。(令和3年度)

もう少し受け取る年金額を増やしたい場合は「付加年金」に加入する方法があります。

毎月の国民年金保険料に月額400円の付加保険料をプラスして納付すると、老齢基礎年金に「付加年金」が上乗せされます。

付加年金の受取額は、200円×支払った月数。1年間支払った付加保険料は、付加年金を2年間もらえば元がとれる計算です。

付加年金への加入は、国民年金保険料を支払っていることが条件になります。免除期間や納付猶予期間は加入できません。また、国民年金基金や農業者年金に加入している方も付加保険に加入することはできませんので、注意しましょう。

寡婦年金とは

国民年金「第1号被保険者」として保険料を納めた期間(免除を受けた期間を含む)が10年以上ある夫が亡くなった場合、10年以上の婚姻関係※がある妻が60歳から65歳まで受け取れる国民年金独自の年金です。(※事実婚を含む)

ただし、死亡した夫が老齢基礎年金や障害基礎年金をもらっていた場合や、妻が老齢基礎年金の繰り上げ支給をしていた場合は受け取れません。

死亡一時金とは

国民年金「第1号被保険者」として保険料を36ヶ月(3年)以上納めていた人が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受け取ることなく亡くなった場合、亡くなった方と生計が一緒の遺族が受け取ることのできる年金です。死亡一時金の額は保険料を納めた月数に応じて12万~32万円です。

ただし、遺族が遺族基礎年金を受け取る場合、死亡一時金は支給されません。寡婦年金を受け取る場合は、死亡一時金か寡婦年金のどちらか一方を選ぶことになります。死亡一時金の申請は2年で時効となります。

国民年金基金とは

国民年金基金とは、付加年金と同じく老齢基礎年金に上乗せした年金を受け取るための「個人年金」のことです。
加入できるのは「第1号被保険者」で、国民年金保険料を納めている方となります。

この掛金は全額社会保険料控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されるというメリットもあります。

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この記事の制作者

笠原 洋子

著者:笠原 洋子(2級ファイナンシャルプランニング技能士)

川崎市在住。神奈川県内の私立中学・高等学校で15年間保健体育と家庭科の教職に就き、生徒への金銭教育の必要性を感じFP資格を取得。銀行での営業職を経て旧共済年金の厚生年金への一元化や年金に関するテーマのセミナー講師業を立ち上げました。
趣味は温泉。特に「にごり湯」が好きで箱根によく出かけます。また猫が大好きで岩合光昭さんの写真展に必ず行きます。

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