【入居者100人に聞いた】有料老人ホームの入居金にいくらかかった?

有料老人ホームの入居には、入居一時金が必要です。

費用は、0円から数千万円、施設によっては億を超える高級老人ホームまであります。

実際のところ、入居している方はいくら支払っているのでしょう?

入居者のご家族からアンケートを取ってみました。

また、知っているようで知らない「一時金の償却」について、考えてみます。

入居一時金とは?

「入居一時金」は有料老人ホーム特有のシステムです。

有料老人ホームの場合、月額利用の料金とは別に、入居時に施設に支払う費用が必要になります。

それが「入居一時金」で、そのホームを終身利用する「権利を取得」することを目的としたものです。

金額に決まりはなく、中には0円というプランを用意する施設もあります。

但し、入居一時金が0円の施設では、月額費用が高くなります。入居一時金を、月割にして月額費用に上乗せする形になるからです。

入居一時金は、入居時にその一部が初期償却され 、残りの金額を償却年数で少しずつ償却されていくのが一般的です。

もしも、償却年数が残っている途中で、入居者がホームを退去した場合、未償却金が返還されるわけです。

これが通常の一時金ですが、もうひとつ、介護費用や家賃分を一時払いした形式の一時金も存在します。

施設や運営会社によって、入居一時金の扱いと償却方法は異なりますので、入居前に必ず確認が必要です。

また、入居一時金にはクーリングオフが適用されます。

契約から90日以内に契約を解除した場合、一時金は全額返還されることが案外知られていません。覚えておくだけでも安心です。

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老人ホーム入居、実際にかかった費用は幾らだった?

有料老人ホームの入居者のご家族100人に、「老人ホーム入居時にかかった費用(一時金)について」アンケートを取ってみました。

その結果、現実の相場が見えてきました。

有料老人ホームご入居時にかかった初期費用

入居にかかった初期費用の円グラフ

1万円以上~50万円未満の方が25人と1番多い結果に。

さらに、最小金額は0円、最高金額は3,500万円、入居者100人の平均は「508万円」となりました。

有料老人ホームに入居する際、500万円の一時金を考えておくと目安になることがわかります。

もちろん、施設が豪華なところや、特別なサービスが付いている高級老人ホームほど、一時金は高くなるのですが、高いからといってすべての入居者が満足するホームであるとは限りません

その反対に、料金が安いからサービスが悪いということもありません

費用はあくまでも目安です。ホームのサービスや居心地は、かかる費用の額よりも、スタッフの質やホームの運営方針によるところが多いので、料金だけを基準にして、有料老人ホームの良し悪しをはかることがないようにしたいものです。

一時金の償却について考えてみよう

入居一時金が高額なホームも多くなっています。

一時金は、利用者が老人ホームに「預けるお金」という位置づけのものです。そのため、入居者が途中で退去することになった場合、償却分を引かれた残りの金額を返還してもらえます。

返還金の「償却」は、是非チェックしておきましょう

償却についてのチェックポイントを3つ紹介しておきます。

check 1. 償却期間の長さ

一般的には、介護付き施設は短く設定され、健康型・住宅型施設は長めに設定されています。

例えば、介護付き施設の場合、5年程度。健康型・住宅型では、15年程度に設定するホームが多いようです。

ただ、償却期間はホームが独自に設定できるものなので、事前の確認は欠かせません。

check 2. 初期償却される金額

有料老人ホームは慈善団体ではないため、通常の企業活動と同様、利益を出さなければ運営していけません。

入居一時金の初期償却とは、ホーム側の利益確保分として、入居者が入居した時点で引かれる金額のことです。

統一された基準がないため、ホームによって0%から30%とバラツキがあります。

check 3. 償却方法について

入居一時金の償却には、2つの償却方法があります。

「定額償却」と「定率償却」。同じような言葉ですが、「定額償却」は月割で同じ金額が償却されていく方法で、「定率償却」は期限ごとに同じ率で償却されていく方法です。この2つを比べると、「定額償却」の方が、年間の償却金額が少なくなり、入居者には有利な方法だと言えるでしょう。

一時金の予算は無理せず余裕を持って

入居一時金は高額なものです。無理して貯金をはたいて高いホームを選び、あとでご家族の生活が成り立たなくなるようでは本末転倒。

金額だけで判断するのではなく、総合的に情報を集めながら、快適に生活できる環境を選びましょう。

そして、一時金は余裕を持って支払える金額を条件にするのがいいでしょう。

また、有料老人ホームを探しているときに、退去時のことまで頭は回らないかと思います。

ですが、退去時に返還されるお金のことを考えておくのも、大事なこと。

入居一時金で償却される内訳や、償却方法について、ちゃんと確認を取っておくのも、ご家族の今後を考えたとき、大切なことになるのです。

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