神戸市の高齢者の住みやすさ
時点の情報
近畿地方に位置する兵庫県神戸市。海と山に囲まれた都市で穏やかな気候が特徴です。海側には港が存在し、観光船や漁船などを目にすることができます。また、六甲山や里山が広がっており、都会的なスポットに加えて、豊かな自然が残っているのも魅力のひとつです。他にも、温泉地や夜景など、さまざまな景色が楽しめます。
市バスや地下鉄など、公共交通機関も充実しており、高齢者の方も移動しやすい環境です。神戸の玄関口とも言える、新幹線「JR新神戸駅」もあり、遠方への移動もしやすいです。
市内には多くのショッピング街やグルメスポットが点在し、市外や県外からも多くの人が訪れます。
県庁所在地でもある神戸市には、高度専門医療や先進医療を提供している医療機関が集まっています。ほかにも、神戸大学附属病院や災害医療センターなど、大きな医療機関が集まっていることも神戸市の特徴です。
神戸市の老人ホームの特徴
時点の情報
神戸市の特別養護老人ホーム(特養)は、126カ所あります。明石海峡大橋が一望できる、ガーデニングを楽しめるなど、施設によってさまざまな特徴があります。
神戸市にあるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の数は、118件です。ビリヤードやカラオケといった娯楽が楽しめる設備を導入している施設もあります。
神戸市の認知症高齢者グループホームの件数は、137件です。認知症の方が対象のデイサービスが併設されていたり、京都に花見へ行くイベントを開催している施設もあります。
神戸市には99件の有料老人ホームがあり、その特徴はさまざまです。アットホ-ムな雰囲気の施設や病院が隣接している施設、お出かけしやすい立地にある施設など、さまざまで、希望するライフスタイルにマッチした施設を選ぶことが可能です。月額料金は施設によって差がありますが、20万円前後で利用できる施設が多い傾向です。なかには30万円近く月額料金がかかる施設もあります。
出典:神戸市「有料老人ホーム一覧」
出典:神戸市「介護サービス施設一覧」
監修

- 小菅 秀樹(LIFULL 介護 編集長)
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老人ホーム、介護施設の入居相談員として1500件以上の入居相談に対応。入居相談コールセンターの管理者を経て現職。
詳細プロフィール・監修記事一覧
神戸市の高齢者の生活に向けた取り組み
時点の情報
家族介護慰労金を支給
認知症や寝たきり状態の高齢者を常時介護している家族に対して、日頃の心身的な苦労などをねぎらう目的で、家族介護慰労金を支給しています。65歳以上の高齢者を介護している、要介護4以上など、いくつかある条件を満たしている方が市に申請することで、年間12万円を支給してもらうことが可能です。
出典:神戸市「家族介護慰労金の支給」
紙おむつ・尿取りパッドの支給
寝たきりの高齢者を介護している家庭に向けて、紙おむつ・尿取りパッドを支給する取り組みも行っています。神戸市内在住で在宅介護を行っている家庭が対象。また、要介護4以上、神戸市の被保険者、世帯全員の市民税が非課税などの条件をクリアしている場合に受けられる制度です。年額2万5,000円~10万円分の紙おむつや尿取りパッドが支給されます。いくら分支給されるかについては、支給額決定日によって異なるため、個々で確認してみてください。この制度の利用を希望する場合は、担当してくれているケアマネージャーに相談し、利用申請するのが基本的な流れです。
出典:神戸市「紙おむつ支給事業」
認知症の方が安心して暮らせる「神戸モデル」を導入
神戸市では、認知症の方やその家族が安心して安全に生活し続けられるよう「神戸モデル」を導入しています。認知症の早期受診をサポートする「診断助成制度」と、認知症の方が外出した際に事故にあってしまった場合に救済する「事故救済制度」の2つを組み合わせた制度です。
診断助成制度では、医療機関で行われる認知機能検診や認知機能精密検査といった検査が自己負担なしで受診できます。事故救済制度は、認知症の方が万が一事故にあった場合に見舞金が支給される、事故を未然に防ぐため、GPSを使ったかけつけサービスを導入するといった内容がメインです。
出典:神戸市「認知症の人にやさしいまち 神戸モデルとは」
介護保険料の減免制度を導入
失業してしまった、収入が少ない、災害にあったなど、一定の条件をクリアしている方であれば、介護保険料が減免できる制度を導入しています。申請書と一緒に、年金源泉徴収や雇用保険受給資格者証といった添付書類が必要です。必要な添付書類は個々によって異なるため、事前にしっかり確認しましょう。
出典:神戸市「介護保険料の減免制度」
介護予防ガイドブックの配布
神戸市では、高齢者がいつまでも元気でいきいきとした生活を送るために、「介護予防ガイドブック(いきいきはつらつ自分らしく)」を配布しています。介護予防の概要や食事内容、口腔環境の整え方や運動法など、幅広いアドバイスが記載されており、日々の生活に活かせます。また、困ったときの相談先も掲載しているため、何か不安を抱えている場合や疑問がある場合にも重宝する内容です。この介護予防ガイドブックは、神戸市の公式ホームページよりダウンロードできるため、誰でも気軽に見られます。
出典:神戸市「介護予防ガイドブック(いきいきはつらつ自分らしく)」