【入居者1,630人に聞いた】高齢者施設の種類別、入居者数ランキング
介護施設には、介護の状態や受けるサービスによって、いくつかの種類があります。施設ごとに特色があり、入居者の介護状況にあったよさがあります。
そこで、ご家族に高齢者施設に入居されている方1,630名にお聞きした施設別入居ランキングとして、施設ごとのよさを、実際の声でお届けします。
ご家族が高齢者施設に入居されている方1,630名に聞いた、施設の種類別入居ランキング
介護施設の種類は、多岐に渡ります。ご家族の入居を考えるとき、「ではどの施設がいいのか?」という疑問は、当然出てきます。
ご家族の介護度や、受けたいサービスの違いなど、いくら情報を集めても決め手になりません。
決め手になるのは、やはり、実際に経験している人の声。種類一覧別ランキングと、利用者の声をお届けします。
1位 特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、社会福祉法人や地方公共団体が運営母体となっている、公的な高齢者施設です。低料金で利用でき、介護サービスも充実しているため、人気の高い施設です。
- 「職員さんの気配りがあって良い。年金の範囲内で費用がまかなえてよかった」(55歳)
- 「在宅介護より元気でいられる」(54歳)
- 「一番に安心して暮らせること。精神的な面から解放されること」(69歳)
- 「自宅から近いし個室ですし、特養ですから、料金も本人の年金で何とか間に合うところです」(74歳)
- 「費用面と施設の雰囲気や設備、働いているスタッフの方々を見ていると選んでよかったと思う」(43歳)
公的機関である安心感、費用が安いこと、介護サービスが充実していることなど、特別養護老人ホームの人気がわかる意見が多数を占めていました。
ただ、現在、入居待ちの人数が、全国で40万人を超えているとのこと。入居までに時間がかかることが、唯一のデメリットでしょうか。
特別養護老人ホーム2位 介護付き有料老人ホーム
有料老人ホームには、様々な種類のものがありますが、住宅型で介護付きの有料老人ホームは、自宅と同様な生活を送りながら、事業者指定の介護スタッフが日常介護をしてくれるため、人気の高い老人ホームです。
セカンドライフの場として住む方も、最近では増えてきています。
- 「料理が美味しく、本人も満足している」(57歳)
- 「スタッフの方が身内のように接してくださる」(57歳)
- 「一番、安心できるのは、お医者が何時でも居ることの安心感そのものです」(63歳)
- 「両親が気に入ったスタッフができたこと」(61歳)
- 「スタッフがトイレ介助とかきちんとケアしてくれている。転んだり何かあった時は看護士さんの指示のもと病院に連れて行ったり、適切に対応してくれて、家族に必ず、連絡してくれる事」(58歳)
有料老人ホームは、入居一時金や、月ごとの使用料も他の施設に比べると高額に設定されています。
民間事業者による運営なので、施設ごとに利用料金の差はありますが、高額な料金の分だけ、様々なサービスが受けられ、概して入居者の満足度は高くなっています。
介護付き有料老人ホーム3位 グループホーム
グループホームは、認知症を患っている高齢者が、専門の介護スタッフの援助を受けながら、少人数のグループで共同生活を送る施設です。
年齢も近い者が多く、親密な雰囲気で介護を受けることができる施設です。
- 「仲間ができる」(57歳)
- 「我が家にいるような雰囲気と仲間同士の交流」(61歳)
- 「少人数でアットホームな中で暮らせる」(45歳)
- 「一人暮らしだった認知症の老人は、施設の方が、身の回りの世話など行き届いて良い。常に誰かいるので、本人が寂しく感じない」(64歳)
- 「全員認知症の人なので、気がねがないところ。24時間誰かがいて、安心なところ」(54歳)
アットホーム感と仲間意識が持てるという意見が多く出ています。共同生活を送る者が全員認知症であることも、入居者やご家族の安心感につながっているようです。
グループホーム4位 介護老人保健施設
介護老人保健施設は、通常の老人ホームとは異なる性質の老人介護施設です。一番の特徴は、入居者を家庭での日常生活に復帰させるお手伝いをすることを目的とした施設である、ということです。
そのため、施設内には、医師・看護師・理学療養士・作業療養士などが常駐しており、専門的なリハビリ訓練を受けることができます。
- 「ケアマネジャーが親切な方で何かがあると連絡をくれるので安心だし 施設は清潔だし落ち着いた雰囲気」(40歳)
- 「毎日リハビリがあること」(48歳)
- 「看護士のスタッフが多い。病院が併設されている」(42歳)
- 「医師、看護師そして病院の薬剤師さん全てが、フレンドリーで率直に話してくれる」(56歳)
- 「認知症が進んではいないようなので、その点では、在宅より良かった」(45歳)
やはり、多くの方は、リハビリや医師・看護師の存在に安心しているようです。
この施設の目的は、日常生活への復帰なので、そのあたりの取り組みに対して、入居者のご家族は信頼感を持つのではないでしょうか。
介護老人保健施設5位 サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅とは、1人で暮らせなくなった高齢者のための、介護付き住宅施設です。
人気の「特別養護老人ホーム」や「ケアハウス」は、入居待ち状態が続いているため、その受け皿となるよう、現在、国が積極的に増設しています。
- 「医療機関が施設内にあると安心だから」(53歳)
- 「プライベートが確保されるため」(40歳)
- 「介護の選択や食事や入浴など自由なので、個人を大切に生活できる」(61歳)
- 「グループホームより、利用料が安かった」(52歳)
- 「自宅に近くアットホームな雰囲気だったから」(57歳)
住宅施設であることの利点、「プライバシーが守られる」「料金が安い」「行動の自由が他の施設よりも多い」などの意見が多く出ています。
特養と比べると、利用料金は高いのですが、その分別のところでメリットが多いようです。
サービス付き高齢者向け住宅6位 ケアハウス
ケアハウスは、高齢者の介護やお世話を目的とし、お年寄りの暮らしをより快適にすることを目的とした高齢者施設です。法律上では、「軽費老人ホームA型」のひとつに分類されています。
- 「本人が「ここにずっと住みたい。ここにずっといてもいいかな?」と言ってくれることです。本当に良かったです。具体的にはスタッフの方の声掛けや、温泉・金銭の管理・薬の管理・レクリエーション・行事など、満足度が高いです。施設のスタッフの方々に心から感謝しています」(53歳)
- 「本人が喜んでいる」(50歳)
- 「本人が家にいるときより、明るくなった」(46歳)
- 「本人が自主的にイベントに参加するなど、引きこもらず活動的になった」(46歳)
ケアハウスは、単純に言ってみれば、「食事・入浴付きワンルームマンション」をイメージすればわかりやすいと思います。
つまり、個人のプライバシーが確保され、さらに施設内には専門スタッフが常駐しているため、何かの時の安心も得られます。
そのような環境のおかげでしょうか、入居者ご本人の満足度がかなり高くなっています。
ケアハウス情報収集は利用者の声を活用しよう
どの施設でも、入居者がそこで快適な生活を送ることを第一に考えた場合、事前にそれぞれの施設のリサーチは必須になります。
特に、立地条件、費用、スタッフの対応、館内設備などには、念入りな情報収集が求められます。
そのときに役立つのが、それぞれの施設を利用した方による声です。実際、利用された方に聞いてみることをお勧めします。