SOMPOケアネクスト株式会社が運営する『SOMPOケア ラヴィーレ八潮』(埼玉県八潮市)は、地域交流やレクリエーションに力を入れている介護付有料老人ホームです。その内容や理念について、ホーム長の増田明子さんにお話を伺いました。

地域交流サークル『どんぐり倶楽部』

ラヴィーレ八潮・ホーム長の増田さん

【SOMPOケア ラヴィーレ八潮・ホーム長の増田さん】

——『SOMPOケア ラヴィーレ八潮』には、地域交流の一環で『どんぐり倶楽部』という仕組みがあると伺いました。まずはその概要を教えていただけますか?

増田さん:『どんぐり倶楽部』は、地域の高齢者を対象としたサークル活動のようなものです。月に2回開催しておりまして、1回は小物入れや眼鏡ケースをつくる工作ワークショップ、もう1回は専門家によるレクチャーを行っています。

先月は弁護士を招いて「終活」について、今月は警察署の方に「オレオレ詐欺」についてお話いただきました。月会費などは無料ですが、工作ワークショップのときは材料費だけいただいています。

 地域住民が参加しにぎわう「どんぐり倶楽部」の様子

【地域住民が参加しにぎわう「どんぐり倶楽部」の様子】

——現在の会員数は?

増田さん:60名弱です。一度来られた方がお友達を連れてきてくださって、徐々に人数が増えてきました。ここでご友人ができたという方も多いんですよ。

工作レクはご自宅でもできるような簡単なものです。でも、「こういう場がないとやらない」「みんなと一緒につくるから楽しい」「手先を動かす訓練になっていい」とご好評をいただいています。

——なぜこうした活動を行っているのですか?

増田さん:ひとつは、これから介護が必要になる方々とお知り合いになりたいという気持ちから。もうひとつは、地域のご高齢者に居場所を提供したいからです。それが老人ホームとしてできる地域貢献だと考えております。

——活動をする中で良い影響はありましたか?

増田さん:地域の方がご入居者さまと親しくなって、ボランティアをしてくださるようになりました。ご自分が得意なことを活かして、歌や折り紙のレクリエーションを開いてくださっているんです。また、空いている時間にお掃除をしてださる方もいます。

こんな風に発展するとは思っていなかったので、すごく嬉しいですね。

心も体も元気になるラヴィーレ八潮の外出レク

陽当たりの良いウッドデッキテラスと花壇

【陽当たりの良いウッドデッキテラスと花壇】

——入居者に対しては、外出レクリエーションを頻繁に行っているそうですね。

増田さん:はい、先日はスカイツリーを見に行きました。夏はプラネタリウム、冬は足立区のイルミネーション。

お正月は全員を初詣にお連れしました。一度に全員は難しいので、2〜3人ずつ、数日に分けて行きました。一人暮しが長く、しばらく初詣に行っていなかった方からは、「また初詣に来れるなんて」ととても喜ばれました。

また、日常的におやつレクリエーションを行っています。近くのレストランに2人ずつお連れして、ご自分の好きなものを頼んでいただくんです。ご家族の了承を得て実費と付き添いのスタッフの分はご負担いただきますが、人件費はいただきません。

限られた人員体制で外にお連れするのは大変ではありますが、「自分で食べたいメニューを選べるのがいい」と笑顔になってくださるので、やる価値があると思っています。

——外出レクリエーションは、入居者にどんな影響を与えるのでしょうか。

増田さん:やはり日常生活とは違った場所に行くと刺激になるので、認知症予防や体を鍛えることにもつながります。皆さま、「外出レクに参加できるように体力をつけないと」と、館内を行ったり来たり歩いていらっしゃいます。

普段あまり散歩等に参加されない方も、遠くに行くとなると「行ってみようかな」と反応してくださるんですよ。

——老人ホームを訪問すると、「レクリエーションに参加するのは女性ばかりで、男性に参加してもらうのが課題」という話をよく聞きます。『SOMPOケア ラヴィーレ八潮』ではいかがですか?

増田さん:うちでは男性も積極的に参加して、周りのご入居者さまのお世話もしてくれるんです。新しいご入居者さまに話しかけたり、「あの人がまだ来てないね」と気づいてくださったり。ご入居者さま同士、とても仲が良いんですよ。毎日何かしらレクリエーションがあるので、そこで親しくなっていくんです。

——普段のレクリエーションも参加率は高いのですか?

増田さん:8割以上の方が参加してくれます。まだご入居者さまが全員で30数名と少ないからかもしれませんが、皆さま一緒に楽しんでくださっています。フラダンスのときは踊るだけではなく帽子からつくったりもするんですよ。また、書道は評判がいいですね。皆さまとても達筆なんです。

カラオケも人気で、人数が増えてきたのでお元気な方と認知症などの症状が重い方と、2グループに分けて開催することにしました。でも、あるご入居者さまから、「分かれてしまうのは寂しい、全員で歌う機会をつくってほしい」という意見が出まして、分かれて歌う日と全員で歌う日と、2回開くことにしました。

——入居者からそうした意見が出るのは嬉しいですね。

SOMPOケア ラヴィーレ八潮の取材を終えて



多くの老人ホームが「地域に開かれたホーム」を目指していますが、具体的に実践できているところはそれほど多くありません。『SOMPOケア ラヴィーレ八潮』では、『どんぐり倶楽部』という活動を通して実際に地域の方と交流が深まっているところがすばらしいと感じました。

人員が割かれる外出レクを積極的に行っていることからも、入居者の心身の健康を大事にしていることが窺えます。老後も楽しく刺激的な日々を送りたいと考えているなら、『SOMPOケア ラヴィーレ八潮』を訪れてみてはいかがでしょうか。

(記事中の内容や施設に関する情報は2017年4月時点の情報です)