- 質問
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骨折で入院した要介護3の父がもうすぐ退院します。退院後に入居できる老人ホームを探しているのですが、目星を付けていた老人ホームから「新型コロナウイルスの感染を防ぐため、新規入居・見学を自粛している」と断られました。
このタイミングで老人ホームの入居は難しいのでしょうか?
- 回答
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新型コロナウイルスの影響で入居に向けた見学を自粛するホームはありますが、全てではありません。相談できる老人ホームはあるので根気よく探してみましょう。
ここでは見学できるホームの探し方と、見学時の注意点、入居までの待機方法について解説します。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、一部の地域では行政がデイサービスに対し運営自粛を要請。
そして、老人ホームにおいても自主的に面会を制限したり、質問者さまの仰るように、一部の事業者では入居を検討する方の見学・体験入居を「全面禁止」にしているところもあります。
これは更なる感染拡大を防ぎ、入居する高齢者や職員を守るための苦肉の策といえます。
行政も把握できず|見学の可否は一件づつホームに確認
非常事態ということもあり、老人ホームの見学可否について管轄行政も把握できていません。
そのため、ネットで予算や場所、サービス内容等が希望に合うホームを見つけたらまず以下の3点を確認しましょう。
①空室の有無
急いで入居するには現在の空き状況を確認します。満室だとしても待機(空室待ち)の方がいなければ比較的早く順番が回ってくることもあります。
②見学の可否
「全面禁止」「条件付きで可能」などホームにより判断が分かれます。見学が可能であれば希望日時を伝え予約をしておきましょう。予約なしの場合、対応していただけないこともあります。
③入居までの最短期間
空室があっても、非常時につきスタッフの対応が間に合わず、通常より入居まで時間がかかる場合もあるでしょう。入居を急ぐのであれば、どれくらいの期間が必要なのか事前に確認しておきましょう。
LIFULL介護では、こうした状況のなかでも見学が可能な介護施設情報をまとめました。お困りの際にはぜひご活用ください。
>【新型コロナウイルス】感染防止策中も見学できる!介護施設一覧はこちら
条件付きで見学を行うホームも
見学の自粛は全ての老人ホームではありません。下記のような対策をし、条件付きで見学を行っているホームもあります。
●全ての老人ホームで行われている対策
・検温(体温が37.0℃または37.5℃以上の場合入館不可)
・マスク着用、うがい、手指の消毒
●一部のホームで行われている対策
・見学者に対して2ヶ月以内の渡航歴の確認
・入居者の居室周辺や、食堂などの共有スペースは見学不可
・館内は移動できず、すべて応接室でご案内
このように、移動を制限することで見学を実施しているホームもあります。
また、入居希望時期が半年後、一年後など緊急性が低く時間的に余裕のある方は、見学をご遠慮いただく場合があります。
見学時の注意点
見学当日の朝に検温し37.0℃以上であったり、原因の分からない咳が続くなど、体調が優れないようであれば見学をキャンセルしましょう。
これは安全のためであり、当日のキャンセルであっても致し方ないといえます。また、感染リスクを減らすため見学は最小人数(1~2名)で行くようにしましょう。
そして、マスクや消毒用アルコールは極力持参しましょう。施設側の在庫も潤沢ではありません。こうした物品が入手しにくい状況ではありますが、できるだけ協力したいところですね。
すぐに入居できないときはショートステイの活用も
希望に合う老人ホームは見つかったけれど、手続きやホーム側の受け入れ準備のため「入居までに2週間かかる」といったことも珍しくありません。
そうした場合は、退院後に利用できるショートステイ(短期入所生活介護)を検討しましょう。特養(特別養護老人ホーム)や老健(介護老人保健施設)、有料老人ホームなどで提供されています。
>ショートステイ(短期入所生活介護)とは?料金や活用法について
ショートステイを利用しながら入居の手続きを並行して進めると比較的スムーズに進めることができます。
現在お父様が入院している病院の退院調整看護師や、メディカル・ソーシャルワーカーに、退院後に数日~数週間利用できるショートステイサービスがないか探してもらいましょう。
ただし、ショートステイも実施しているか一件づつ確認が必要です。今回のコロナウイルスの影響でショートステイを自粛している施設もあるかと思います。
お父様に担当のケアマネジャーがいらっしゃるようでしたら、併せてショートステイ先を探していただいたり、アドバイスを求めてみてもよいでしょう。