質問

母が老人ホームに入居していますが、介護スタッフの接し方に不満があります。老人ホームに苦情を言いたいのですが、どこへどのような方法で訴えたらよいですか?

回答
竹内 恵子

最初は施設側に改善を求めましょう。苦情の内容によりますが、介護スタッフの接し方の不満であれば、責任者であるホーム長やケアマネジャーに直接訴えることで、比較的早く解決できる場合もあります。
また、施設全体に不満や不信感がある場合は、運営会社の担当窓口や経営者に苦情を伝えましょう。「苦情窓口の連絡先」などが重要事項説明書やホーム内に掲示されているところもありますので、確認してみてください。
ここでは、苦情の訴え方法やその申立先について詳しく説明していきますので、参考にしてください。 竹内 恵子(NPO法人あい・ライフサポートシステムズ/理事)

【目次】
  1. 1.老人ホームに苦情を申し出るには
  2. 2.苦情の申し立ては本人か家族が行う
  3. 3.老人ホームに多い苦情の内容とは
  4. まとめ.苦情は、老人ホーム→役所→国保連の順で申し立てを

1.老人ホームに苦情を申し出るには

家族が老人ホームに不満を抱えていても、「苦情を言うことで入居者が不利益を被り、かえって嫌な思いをするのでは」と考え、なかなか本音を言えない家族もいらっしゃると思います。

しかし、快適な生活の為には我慢せずに改善を求めることも大切です。家族の思いをしっかり伝え、入居者も家族も安心して納得のいくようにしていきましょう。

施設に訴える場合

管理者(ホーム長)
介護サービスの調整を行うケアマネジャーや生活相談員
・老人ホーム運営会社の担当窓口や経営者

施設との話し合いでは解決しない、施設に苦情を言いづらいときは

・入居している老人ホームがある市区町村の苦情相談窓口
・「介護保険課」や「高齢福祉課」など

市区町村で解決できないとき

運営業者に対する調査・指導・助言が必要といった場合は、後述の「国民健康保険団体連合会(国保連)」で苦情を受け付けています。一度相談されることをお勧めします。



2.苦情の申し立ては本人か家族が行う

役所や国保連に申し立てを行う場合、申立者は本人かその代理人となります。代理人とは、一般的に家族が対応します。

役所の苦情相談窓口

老人ホーム側に訴えても、改善が見られないときは、市区町村に苦情相談窓口、あるいは利用されているサービスを担当する課の窓口がありますので、そちらで事実を伝えましょう。苦情の内容に応じ、問題解決に動いてくれます。弁護士に専門的な相談ができるよう取り次いでくるところもあります。
※連絡先は重要事項説明書の「苦情窓口の連洛先」や各役所のホームページをご利用ください。

国民健康保険団体連合会(国保連)に相談する

国保連とは、国民健康保険の保険者である市区町村と国民健康組合が共同して、「国民健康事業を健全に運営する」という目的のためにできた組織です。

介護保険事業者への助言や指導、介護サービスに関する苦情処理を行います。入居者や家族は老人ホームに対して直接苦情を言いにくい人が多いので、相談を受け付けることにより、質の向上に努めています。

方法としては、来所・電話・書面(苦情申立書)で担当者が随時受け付けます。




3.老人ホームに多い苦情の内容とは

役所や国保連への苦情の事例

・毎月「施設利用料の総額」だけしか知らされず、明細書を見せてもらえない
・「介護サービス費」について、具体的にどんな介護が行われているかの説明がない
・水分補給が不十分ではないか。施設に相談しても一向に改善が見られなかった
・入居している本人に薬が合っていないと思う。変更を求めたが動いてもらえなかった
・職員の不注意で転倒し骨折をしたが、施設側は過失を認めなかった
・施設が汚く衛生面に疑問が多いが、改善が見受けられない

連絡先は、重要事項説明書の「苦情窓口の連洛先」や、国保連のホームページをご覧ください。最寄りの役所窓口でも問い合わせができます。




まとめ.苦情は、老人ホーム→役所→国保連の順で申し立てを

苦情があれば、まず施設のホーム長やケアマネジャー、経営者へ相談しましょう。
それでも改善が見られない場合は、市区町村、そして国保連にも相談窓口はありますので、段階を踏むことで解決策が見つかるはずです。

利用者側が苦情や不満を訴えていくことが、老人ホームのサービス向上にもつながります。

不満や不信感を抱いたら早めに相談をして、安心と納得のうえでこれからの日々を過ごせるようにしてください。重要事項説明書に「苦情連絡先」が書いてある場合が多いので、確認しておきましょう。
老人ホームに対して、入居者や家族がコミュニケーションを取れず信頼関係が築けないのは問題がありますので、他の老人ホームの様子なども参考にし、住み替えを検討してみることも一つの選択肢です。

このQ&Aに回答した人

竹内 恵子
竹内 恵子(NPO法人あい・ライフサポートシステムズ/理事)

株式会社ATコンサルティング/取締役
金融商品仲介業
AFP
内部管理責任者、宅地建物取引士
介護保険の評価調査員/外部評価、第三者評価
資産運用相談、介護事業経営コンサル会社専任アシスタント