【はじめての方へ】老人ホームで感じた、スタッフの良い対応とは?
老人ホームの良し悪しは、外からだけではわかりません。
実際に入居されている方は、どう思っているのでしょう? ご家族はどう考えているのでしょう?
有料老人ホームに入居されている方のご家族から、「気持ちのいいスタッフの対応と行動」についてアンケートを取りました。
「食事」「介助」「入浴」。トップ3は快適さのサポート
まずは、アンケート結果を見てみましょう。
有料老人ホームのスタッフ対応でよかったと思う点
回答数の多かった上位5つは、以下の順になりました。いくつか実際の声も紹介しましょう。
- 1位 食事 51%
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- 「バランスがよい食事が提供される。季節や行事によって合ったメニューが提供される」(48歳)
- 「メニューが多数有り、個人に合わせてくれる」(54歳)
- 「個人の健康状態に合わせた配慮」(57歳)
- 2位 介助 43%
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- 「丁寧に人として尊重してくれている」(54歳)
- 「介護士の人は皆笑顔を絶やさず、温かい雰囲気です」(65歳)
- 「全てに対しとても丁寧に対応してくれています」(65歳)
- 3位 入浴 40%
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- 「必ずそばにつくヘルパーがいるので1人で入浴していても安心できる」(57歳)
- 「一人ずつ入れてくれる」(57歳)
- 「毎日の入浴がある」(47歳)
- 4位 看護 39%
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- 「病院と同様に見回りがてら診察看護があり安心」(57歳)
- 「いつも気に留めていてくれた」(64歳)
- 「介護5なので話しはできないが、それでもこまめに声をかけてくれている」(48歳)
- 5位 医療 34%
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- 「何かあればすぐに最寄りの提携病院と連絡を取り対応できている」(65歳)
- 「血糖値のコントロールがうまくいかず、たびたび昏睡するのに丁寧に対応して下さいました」(55歳)
- 「医師や看護師が在宅している」(53歳)
以下、掃除、洗濯、各種相談、レクリエーションと続きます。この結果からわかるのは、入居者が有料老人ホームのスタッフに求めているのは、快適な普通の生活を送るためのサポートである、ということです。
有料老人ホームに入居するのは、普通の暮らしを営みたいという希望ゆえです。だからこそ、多くの入居者やご家族は、ホームのスタッフに快適な普通の生活を送るサポートを求めています。
そのような意味で、スタッフの入居者に対する生活支援が行き届くホームほど居心地のいいホームであり、入居者・ご家族からの評価が高いホームであると言えるでしょう。
有料老人ホームの快適さはスタッフの質で決まる
有料老人ホームの多くは、入居に際して高額な費用が必要とされます。入居者とその家族にとってみれば、金額に見合った居心地のよい住空間は最低限の要求になるでしょう。
しかし、勘違いされがちなのですが、毎月の利用料金の高いホームや入居時に必要な入居一時金の高額なホームが、必ずしも入居者や家族への満足度が高いというわけではありません。
利用料金の高い有料ホームは費用に見合った施設設備が整っており、入居一時金の高い有料ホームは、セレブリティなサービスを入居者に提供します。
ですが、最終的に入居者が求めるのは、「快適なごく普通の生活」のためのサポートなのです。
そのため、有料老人ホームを選ぶ際には費用だけを判断基準にするのではなく、そのホームで働くスタッフの姿をよく見てみなければなりません。スタッフの対応がいいホームは、入居者の表情がイキイキとしています。
表面ではわからないスタッフの本当の姿は、入居者の顔を見ればわかるものなのです。
安心できる老人ホームを判断する5つのポイント
すべての人が満足できる老人ホームは存在しません。入居を考えるお年寄りはそれぞれ生活習慣も財産も価値観も異なります。
そのため、「満足できる老人ホーム」の定義はお年寄りの数だけあるといってもいいでしょう。
しかし、「ここなら安心できる」と判断できるポイントはあります。安心できる有料老人ホーム判断のための5つのポイントを見てみましょう。
1. 施設運営者の対応
どれほど設備が充実していようとも、大事なのは食事や入浴、介護サービスなどのソフト面です。ソフト面の満足度が高いホームは、スタッフの質が高いホームです。
そして、スタッフの質を決定するのが施設運営者=施設の責任者の力です。ホーム運営のトップがしっかりとしたビジョン・理念を持っている施設は、必ずソフト面が充実します。
見学に行く際には施設のトップと面談する機会を設けましょう。
2. 現場スタッフの能力
ホームで提供されるサービスの質をチェックするには、現場で働くスタッフの力量を知ることが大事です。
できれば直接現場スタッフとお話して、ホームにおけるサービスの考え方や、入居者に対する対応方法などを聞いてみるのがいいでしょう。
3. 入居率
入居率が常時90%以上あるホームは施設の経営自体に問題はないといえます。施設内におけるソフト面も十分満足いくものになっているはずです。
このようなホームは、入居者に欠員が生じた場合でも、すぐに新規入居者がやってくるものです。
高い入居率を維持している有料老人ホームは、「あそこなら安心」という評判が作り出され、その評判に違わない評価を受けている施設であると判断できます。
4. ホームの雰囲気
ホームの雰囲気は大切です。入居者の性格に雰囲気が合わなければ苦痛の多い日々を送ることになるので、入居前にしっかりと見極める必要があります。
体験入居や現場スタッフとの会話、すでに入居している人たちからの声に耳を傾けることで、そのホームの雰囲気はある程度つかめるでしょう。
5. 入居者と家族の評価
有料老人ホームの評価を知るためには、口コミが有益な情報源です。
そのホームのことを知りたければ、すでに入居している方やそのご家族、ホーム周辺に住む人たちの声を聞いてみると有益な情報が手に入ることが多いものです。
終の住処になるかもしれない有料老人ホームだから妥協しない
大切なご家族が、一生を送ることになるかもしれない有料老人ホーム。表面的な情報だけに踊らされず、じっくりと、一番安心できるホームを選んでいきたいものです。
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