【簡単解説】老人ホーム契約時の重要事項説明書チェックシート
印刷してメモなど自由に書き込むことができる便利なチェックシートです。
「事業主体・施設概要」のチェックポイント
- 事業主体が実施する他の介護サービス
- 事業者の事業規模は、この項目からおおよそ予想できます。大きな事業者は一般に、様々なサービスを提供しています。
- 施設の類型
- 提供されるサービスは、この項目からおおよそわかります。類型ごとに提供されているサービスについては、「介護サービスを提供する施設」を参照ください。
- 介護にかかわる職員体制
- 入居者と職員の人数比は、この項目から算出できます。入居者と介護職員の人数比は、3:1以上と決められており、一般に2:1程度が望ましいとされています。
「従業員に関する事項」のチェックポイント
- 夜勤を行う職員の人数
- 夜間の介護・看護体制は、この項目からおおよそわかります。入居者と夜勤の職員の人数比は、最小時で30:1以上が望ましいとされています。
- 看護職員の常勤換算人数
- 施設の看護体制は、この項目からおおよそ予想できます。入居者と看護職員の人数比は、有料老人ホームの場合、50:1程度が望ましいとされています。
- 業務に従事した経験年数
- スタッフのその施設における勤続年数は、この項目からわかります。多くの施設では、1年以上3年未満のスタッフが大半を占めています。
「サービスの内容」のチェックポイント
- 提携医療機関と協力内容
- 日常的な診療を受けられる医療機関と診療科目は、この項目から把握できます。内科系だけでなく、歯科口腔外科や眼科などに対するニーズも高いようです。
- 居室の住み替えに関する事項
- 住み替え時の追加費用や居室仕様の変更に関する取り決めが、この項目からおおよそわかります。住替え時には、多くの施設で、面積の増減や仕様変更が伴います。
- 契約の解除の内容
- どのような場合に契約が解除されるのかは、この項目でわかります。事業者からの契約解除における予告期間は、90日程度に設定されていることが多いようです。
- 入居者の状況
- 入居者の年齢・要介護度・男女比・入居率などは、この項目で把握します。全国の有料老人ホームの入居率は、83.3%で増加傾向にあります。
- 賠償すべき事故発生時の対応
- 施設の損害賠償責任保険の加入状況は、この項目でわかります。損害賠償責任保険の定期要範囲は、基本的にサービス提供中の事故となっています。
「利用料」のチェックポイント
- 一時金の償却に関する事項
- 入居一時金の初期償却率と償却年月日については、この項目をチェックします。一般に償却期間の目安は3年から5年程度がひとつの目安になっています。
- 保全措置の実施状況
- 事業者が倒産した際に入居一時金が戻ってくるかは、この項目から判断できます。保全措置は、現在、義務化されていますが、一部の施設では実施されていません。
- 3ヶ月以内の契約終了による返還金
- 3ヶ月以内(※)に退去した場合に入居一時金が返金されるかは、この項目からわかります。契約解除または死亡による契約終了時には全額返金されますが、利用料は徴収されます。
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※民法上の3ヶ月なので、1月1日から起算して3ヶ月は、3月31日が満了日となる。
- 月単位で支払う利用料
- 月額費用の内訳は、この項目で把握します。水道光熱費や管理費などは、居住費に含める施設と別項目とする施設があります。
「サービス一覧表」のチェックポイント
- 介護保険の適用範囲と月額費用の範囲として提供されるサービス
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- 入浴介護(一般的な回数は週2~3回程度)
- リネンの交換(一般的な回数は週1回程度)
- 居室の清掃(一般的な回数は週2回程度)
- 洗濯(一般的な回数は週2~3回程度)
- 健康診断(一般的な回数は年1回程度)
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※基本的なサービスの範囲と提供回数は、ここでチェックします。
- 利用料を徴収した上で提供されるサービス
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- 基準回数以上の利用料金
- 病院への送迎・付き添い
- 消耗品代
- レクリエーション費
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※付加的なサービスの料金と内容は、この項目で確認します。病院への送迎・付き添いが無料の施設もあれば、介護用品などの消耗品は入居者が自分で用意する施設もあります。
なお、重要事項説明書の細かい記載内容や書式は、都道府県ごとに決められており、若干違いがあります。また、特に問題になりやすい費用について「利用料金表」「有料サービス一覧表」「費用分担表」などを作成している施設もあります。
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