介護老人福祉施設とは?特別養護老人ホームと違いはある?費用や入居対象者などの特徴も解説

要介護高齢者が暮らす施設の一つに、介護老人福祉施設があります。一般的に特別養護老人ホームと呼ばれており、公的な施設のため入居の条件などが厳しく定められています。入居を考える場合は、事前に条件など知っておくことが大切です。

ここでは、介護老人福祉施設を探す前に知っておきたい入居の条件や費用などを紹介します。

介護老人福祉施設とは?

介護老人福祉施設とは、要介護認定を受けた方が暮らすための生活施設です。社会福祉法人や地方自治体が運営しています。

公的な施設なので費用が安く、看護師もいるため健康管理などの手厚いサービスを受けられるのが特徴です。他の介護施設と比較して安価なため人気が高く、地域によっては入居待機者が多くいる場合もあります。

介護老人福祉施設と特別養護老人ホームとの違いは?

介護老人福祉施設と特別養護老人ホームは、同じ施設を指します。厚生労働省のホームページでも「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」と記載されています。それぞれ根拠法が異なり、「介護保険法」では介護老人福祉施設、「老人福祉法」では特別養護老人ホームと呼ばれています。

特別養護老人ホームについては、以下でより詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

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介護老人福祉施設の費用

要介護5 多床室を利用した場合
費用内訳 金額(30日分)
施設サービス費
(介護保険1割負担の場合)
約25,200円
居住費 約25,650円
食費 約43,350円
日常生活費 約10,000円
合計 約104,200円

引用:厚生労働省「サービスにかかる利用料 | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」」

介護老人福祉施設は、介護保険の財源による補助があり、税制面でも優遇されているため、民間の施設に比べると費用は安く抑えることができます。

費用は月額費用のみで、入居一時金はありません。

多床室か個室かや、要介護度などによっても料金は変動します。

詳しい料金については、こちらで解説しています。

特養の費用負担を軽くする制度

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介護老人福祉施設の対象者

  • 65歳以上で要介護3以上の高齢者
  • 40歳〜64歳で特定疾病が認められた要介護3以上の方
  • 特例により入居が認められた要介護1〜2の方

介護老人保健福祉施設に入居できるのは、上記の条件のいずれかを満たした方のみです。

ただし条件を満たしていても、認知症が進んで他者に危害を加える可能性がある、感染症を持っているなどの場合は、安全上の問題で入居を断られることがあります。

要介護1〜2でも入居が認められる条件など、入居に関する詳しい情報はこちらの記事で知ることができます。

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要介護の基準についてはこちらで解説しています。

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介護老人福祉施設のサービス内容

  • 日常生活上の介護
  • 機能訓練
  • 健康管理

機能訓練とは、日常生活に必要な能力を維持・向上するための訓練です。訓練の内容は、歩行訓練などの身体機能と、記憶力など認知機能の主に2パターンです。個人のニーズに合わせて機能訓練が提供されます。

施設では医師や看護師による健康管理が行われます。夜間の看護師の配置は義務付けられていませんが、緊急時は連絡がとれるようなオンコール体制を敷いているところも多いです。

介護老人福祉施設のメリット・デメリット

メリット

  • 費用が安い
  • 24時間介護が受けられる
  • 長期入所ができる
  • 公的施設のため倒産のリスク少ない

デメリット

  • 原則、要介護3以上ないと入居できない
  • 入居できるまでに時間がかかる
  • 手厚い医療的ケアが必要な方は受け入れてもらえない場合がある

最も大きなメリットは、民間の施設よりも費用が安い点です。しかし、誰でも入居できるわけではなく、入居できるまでに時間がかかることには注意が必要です。メリット・デメリットをふまえて、経済状況や本人の状態に合っているかを確認しましょう。

より詳しいメリット・デメリットは、こちらの記事で紹介しています。

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介護老人福祉施設について知り、ご本人に合った選択を

介護老人福祉施設は、要介護の高齢者が日常生活を送るために必要なサービスを提供している公的施設です。費用が安い、長期入所ができるなどのメリットもありますが、入所条件が厳しいなどのデメリットもあります。条件に当てはまれば、費用を押さえつつ手厚い介護を受けられるでしょう。

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