秋田県の高齢者の住みやすさ
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秋田県は、海や川、山、湖など自然豊かな土地が特徴です。日本海型の冷温帯気候に属しており、県全体が豪雪地帯となっている雪の多い地域です。そんな秋田県ですが、四季を通して楽しめるお祭りやスポットが豊富にあり、高齢者が出かける機会も多いでしょう。さまざまな魅力に触れながら、穏やかに暮らすことができます。
秋田県内には、食事やショッピングを楽しめる商業施設が豊富に点在しています。高速道路や路線バス、秋田内陸縦貫鉄道などの交通網も発達。お出かけや買い物などに便利が良いと言えるでしょう。
また秋田県内には、60を超える医療機関があります。その中でも約3割が市町村と厚生農業協同組合連合会(厚生連)の中核的病院としての役割を担っているため、高齢者にとっては安心です。
秋田県は県をあげての健康づくりにも注力しています。自然豊かな土地で健康に暮らせる環境が整っており、老後ものんびりと暮らすことができるでしょう。
出典:秋田県「利便性の高い交通アクセス網」
出典:秋田県生活環境部「目指すべき環境像とは?」
出典:秋田健「秋田健 - ここから始める健康寿命日本一!」
秋田県の老人ホームの特徴
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秋田県には、サービス付き高齢者住宅(サ高住)や有料老人ホームなどが豊富に点在しています。
家庭的な雰囲気の中で共同生活を送りながら介護を受けられるグループホームは、県内で最も多く228施設あります。サ高住は48施設あり、温泉併設や警備会社との連携、リハビリが好評な施設などがあり、選択肢が広がります。
一人暮らしが心配な方を対象にした住居と福祉両面を合わせ持つケアハウスは44施設。さらに養護老人ホームは15施設あり、歴史ある寺町の中にある、社会参加を積極的に行うなどその特徴はさまざまです。本人や家族の希望に合った施設を見つけやすいでしょう。
また県内には、住所地特例対象施設の有料老人ホームが126施設点在しているため、施設の所在地外からも利用しやすいでしょう。有料老人ホームの入居にかかる費用は平均で172万円ほど。中には入居時の費用がかからない施設もあります。月額費用は10万円からの施設が多く、入居時の費用がある場合で18.6万円、入居時の費用なしの場合で15.6万円が相場です。
なお、空室状況や利用料など詳しい情報は、各施設に問い合わせる必要があります。待機時間を少しでも短くするためにも、お住まいの市区町村へ早めに確認すると良いでしょう。
出典:秋田県「有料老人ホームについて」
出典:秋田県「軽費老人ホームとは」
出典:秋田県「養護老人ホームとは」
監修

- 小菅 秀樹(LIFULL 介護 編集長)
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老人ホーム、介護施設の入居相談員として1500件以上の入居相談に対応。入居相談コールセンターの管理者を経て現職。
詳細プロフィール・監修記事一覧
秋田県の高齢者の生活に向けた取り組み
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高齢者の不安や悩みに向き合う取り組み
秋田県では、高齢者が心配や不安に思うことを相談できる窓口を複数設置しています。
その1つは「地域包括支援センター」です。県内の各市町村にあり、その地域に暮らす高齢者の総合的な相談窓口となっています。
2つ目は「秋田県高齢者総合相談・生活支援センター」です。日常生活において、高齢者本人やそのご家族の心配事や悩み事を相談できます。
また「秋田県福祉相談センター」も設置されており、福祉全般の相談も可能です。
例えば、補聴器の相談もその1つです。秋田県のHPでは、聞こえの確認ができるチェック項目や、補聴器を使い始める目安なども掲載されています。
高齢者はもちろん、そのご家族も安心して暮らせるように工夫されたサービスが充実していると言えるでしょう。
出典:秋田県「高齢者の心配ごとを相談するには」
高齢者が活躍するための活動に対する助成金
秋田県社会福祉協議会では、令和2年度より「高齢者が活躍する場づくり支援事業」を実施し、高齢者が主体となって活動を行う団体に対して活動費の助成をしています。
その活動は、「人材発掘・養成に係る活動」「フレイル予防のための活動」「地域の課題解決や地域活性化に関わる活動」など多岐にわたります。
高齢者が地域貢献などで活躍できる機会ができることで、高齢者の生きがいにもつながるでしょう。
ただし募集期間や、それぞれの活動によっての助成金が異なるため、事前確認が必要です。
出典:秋田県社会福祉協議会「高齢者が活躍する場づくり助成金の交付」
高齢者の健康寿命延伸への取り組み
秋田県社会福祉協議会では、高齢者の健康寿命を延ばすための取り組み「ロングライフ講座」も行っています。高齢者の生活に関する知識の習得やニュースポーツを体験することで健康寿命の延伸はもちろん、高齢者同士の交流の場を提供するのが目的です。
参加者は、ボッチャやシャフルボード、スカットボールなどのニュースポーツを体験。高齢者でも無理なく楽しめるスポーツは、良い運動となりリフレッシュにもなるでしょう。
また上記の取り組みにおいて、ニュースポーツに関するスポーツ用具の無料貸し出しも行っています。インストラクターの派遣も可能なので、より専門的にスポーツを楽しめるでしょう。
出典:秋田県社会福祉協議会「ロングライフ講座」
認知症の介護のための支援
高齢者だけでなく、認知症の高齢者を介護する現場の方へ向けた研修も行っている秋田県社会福祉協議会。
令和6年度は「認知症介護実践者研修」「認知症介護実践リーダー研修」「認知症対応型サービス事業管理者研修」「認知症対応型サービス事業開設者研修」「小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修」「認知症介護基礎研修」の6コースで構成されています。
介護に携わる方が研修を受けることで、介護する側もされる側も安心でき、認知症の介護がもっと身近になると言えるでしょう。
出典:秋田県社会福祉協議会「認知症介護研修情報」
高齢者の健康と生きがいに注力
秋田県社会福祉協議会での活動は、上記の3つ以外にもシニア向けの各種イベントやサークルなども行っています。豊かな長寿社会の形成を目的として、高齢者が健康で生きがいを持って暮らせること、社会参加を通じてさまざまな世代との交流を図っているのです。
全国で行われている「ねんりんピック」は、高齢者を中心としたスポーツや文化、健康・福祉にまつわる総合的な祭典。全国健康福祉祭の愛称として親しまれ、昭和63年に開始されてから、毎年開催されています。
秋田県でも高齢者が元気に充実した生活ができるよう、スローガンに「元気にとしょる」を採用。趣味や創作活動などの成果を発表する機会を設けるために、「ねんりん美術展」「福祉・文化のつどい」「スポーツ親睦大会」を開催しています。
秋田県は、県内全域で高齢者の生きがいや健康づくりの向上、そして健康寿命日本一を目指した活動に力を入れていると言えるでしょう。
出典:秋田県社会福祉協議会「ねんりんピック」