質問

実家の父が、長年犬と暮らしています。
高齢のため、本人もゆくゆくは老人ホームに入ることを考えているようですが、ペットを連れて入居できる老人ホームはあるのでしょうか?

回答
竹内 恵子

まだ数は少ないのですが、ペットと一緒に入居できる老人ホームはあります。
ドッグランのようなペットが運動できるスペースや、ペット用のシャワーが付いている老人ホーム。散歩などをペットシッターに頼める老人ホームもあります。
介護が必要になっても、家族同様の存在であるペットと暮らし続けたいという方が増え、老人ホーム側もペットと一緒に入居できるよう検討し始めています。
ここではペット入居可老人ホームを探す上で、注意したいポイントを解説します。 竹内 恵子(NPO法人あい・ライフサポートシステムズ/理事)

【目次】
  1. 1.ペット入居可の老人ホームを選ぶときに確認すべき3つのこと
  2. 2.入居者がペットより先に亡くなったらどうなるの?
  3. 3.探しても見つからない!ペット入居可の老人ホームが少ない理由
  4. 4.ペット入居可能な老人ホームは増えているの?
  5. まとめ

1.ペット入居可の老人ホームを選ぶときに確認すべき3つのこと

単に「ペットと入居可能」というだけで老人ホームへの入居を決めず、先々までペットと快適に生活できるかという点を確認し、納得の上契約しましょう。

1.老人ホーム敷地内に、ペットの行動可能な範囲があるか

ペットが居られるのは自分の居室だけか、共有スペースや庭にも連れて行ってもよいか、自由に散歩してよいのか。

2.ペット用設備の有無について

ドッグランなどのペットが運動できるスペースがあるか、猫用のとまり木、足洗い場の有無を確認する。

3.自分以外に誰がペットの世話をするのか

体調不良などで入居者が世話をできない場合、代わりに老人ホームの職員が世話をしてくれるものか。

1-1.事前に知っておきたい注意点

・ペット同伴入居規約等があり、入居時の保証金や動物管理費がかかる場合がある。

・ペット入居可といっても、種類や大きさに制限がある。

・共同生活なので、ペットの躾ができている。
(トイレの躾は完璧である、無駄吠えしない、頻繁に鳴かない、ペットが飼い主の言う事を聞く)


1-2.ペット入居可能ホームでのトラブル事例

ペット同伴入居における細かな条件を確認しなかったために、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。ここでトラブルの一例をご紹介します。

・ペットの世話ができない時にペットシッターを頼み、想定外の追加費用がかかってしまった。

・清潔にしているつもりだったが、他の入居者から臭いと苦情があった。

・ペットが他の入居者に飛びつき、ケガをさせてしまった。

ただし、ペットがいることで他の入居者が癒され和むこともあります。他の入居者へ配慮をしながら、ペットとの楽しい生活を続けられるようにしましょう。



2.入居者がペットより先に亡くなったらどうなるの?

ペットより先に飼い主がご逝去された場合、残されたペットをご家族や保証人に引き取ってもらうことが多いです。

数は限られますが、一部の老人ホームでは入居者が亡くなったあともペットを引き取り、代わりに世話をしてくれるところもあります。入居する老人ホームがどんな対応をしてくれるのか契約前によく確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。



3.探しても見つからない!ペット入居可の老人ホームが少ない理由

全国的に見てもペット入居可の老人ホームの数は非常に少なく、更に場所や料金など条件に合った老人ホームがなかなかみつからないという声をよく聞きます。では少ない理由とは何でしょうか?


3-1.ペット入居可能ホームは応募が集中する

ペットを飼っている世代は、高齢になるにつれて増えています。その反面、ペット入居可能な老人ホームそのものが少ないため、応募も集中し、空きが少ない状況となっています。


3-2.老人ホーム側がペットNGな理由とは

・他の入居者でペット嫌い(犬や猫が嫌い)がいたら安心して生活できない。

・他の入居者に動物のアレルギーがある。

・入居者が散歩に連れていけなくなった時、どうするかが決まっていない。

・入居者がペットの世話ができなくなったら誰が責任を持つのか。

・糞の始末や抜け毛の掃除をすることになり、衛生管理の点やスタッフの数が足りなくなる。

このような状況のなか、今後ペット入居可老人ホームはどのように変化していくのでしょうか。



4.ペット入居可能な老人ホームは増えているの?

少しずつですが増えています。現在ペット入居可の有料老人ホームは、全体のわずか5%未満程度しかありません。特別養護老人ホーム(特養)になると更に少なく、地域もかなり限られます。

一方で、サービス付き高齢者住宅(サ高住)については、行政の建設補助もあり新規開設が相次いでいるため、「ペットと入居したい」という要望に応えた住宅が増えていくと予想されます。


4-1.ペットを飼う高齢者の増加、将来はこうなる

「ペットと一緒に生活すると気持ちが安らぎ癒される」、「ペットを通して他の人と会話が弾み孤独感が解消される」、「ペットに頼られることが生きがいになる」など、他には代えられない経験ができるからこそ、ペットと一緒に過ごしたいと思う人が多いのではないでしょうか。

今後、高齢化や核家族化が進むにつれ、ますますペットを飼う高齢者は増えていくでしょう。ペットを飼う高齢者が、いつまでも穏やかな生活が送れる社会環境を作るためにも、ペットと一緒に暮らせる老人ホームが必要です。また、ペット問題に対応できるスタッフの育成や、近隣動物病院との連携も求められていくでしょう。



まとめ

現状はまだ少ないものの、ペットと一緒に入れる老人ホームはあるので是非探してみましょう。

注意したいポイントは、

・入居規約を守りトラブルにならないよう、他の入居者にも配慮する。

・共同生活となるため、ペットの躾はしっかりしておく。

・地域や施設により入居条件は様々。希望地域、入居一時金、毎月の予算などを前もって決めておく。

・ペット入居可のホームは、人気がある一方で数が少ないため、見つけたら早めに見学してみる。

いかがでしたでしょうか。ホームズ介護では、下記ページからペット入居可の老人ホームを検索できます。

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気になる物件の資料を請求し、実際に見学してホームの雰囲気を肌で感じることも大切です。2~3ヶ所以上見学し、最も条件に合うホームを探していきましょう。

このQ&Aに回答した人

竹内 恵子
竹内 恵子(NPO法人あい・ライフサポートシステムズ/理事)

株式会社ATコンサルティング/取締役
金融商品仲介業
AFP
内部管理責任者、宅地建物取引士
介護保険の評価調査員/外部評価、第三者評価
資産運用相談、介護事業経営コンサル会社専任アシスタント