【写真右:入居者Aさん、写真左:入居者Bさん】

ユーカリ優都ぴあへの入所時期が3ヶ月違いのAさんとBさん。毎日食事をする食堂のテーブルが一緒だったことから意気投合し、今では大の仲良しです。

満面の笑みで毎日が楽しくて仕方がないと話してくれたAさんですが、管理者である鈴木直人さん曰く「入所したばかりの頃は笑顔を見せてくれるどころか、毎日泣いていた」といいます。今ではそんなことを微塵も感じさせないAさん。Bさんと一緒にお腹を抱えて大笑いしながら施設での生活について話してくださいました。

笑顔で朝を迎えれば、食事もおいしくて毎日を平和に過ごせる

――今日は何をして過ごしていたんですか?

Aさん:内緒(笑)。毎日忙しいのよね、何やかやと。

――そう言わず、教えてください(笑)。

Bさん:朝起きて、食堂の決められたテーブルに集まるでしょう。朝食をいただいた後は、ずっとここでお話するのよね。

Aさん:そう。二人で仲良くね。

――どんなお話をされているんですか?

Aさん:いろいろよね。子どものこと、これからのこと、どうしていこうかとかね。

――どうしていきいたんですか?

Aさん:若返りたい(笑)。

――ここにいたら若返りそうですね。

Aさん:そうなの、本当楽しいのよ。二人でいるとお腹を抱えて笑うことばかりで。

Bさん:朝昼晩とずっと一緒にいて、お休みもここでしょう。朝起きて笑顔で一日が始まらなかったら平和じゃないものね。それに、楽しければお食事も美味しいじゃない。

ずっと以前からの知り合いみたいに何でも話せる仲、そんな友達と出会えた幸せ

――お二人でお話しているときが一番楽しいですか?

Aさん:楽しいですね。話が合うのよね。ケンカしたことも一度もないんです。

Bさん:昔からの知り合いみたいなのよね。

Aさん:そうそう、何十年来のお友達みたいなのよ。言いたい放題に言ってね(笑)。

Bさん:自然に話せるの。何の気遣いもないんですよ。こんなこと恥ずかしくて言えない、なんていうことがないくらい、いろんなことを話すの。――ここにきて良かったですね。

Aさん:本当に良かったです。いいお友達に出会えて幸せだと思っています。

Bさん:私は主人を亡くしてからは一人暮らしだったんだけど、子どもにここに連れてこられて、最初は不安だったのよね。息子に「おばあちゃん、準備できた?」って言われて、どこに連れて行かれるのかなってすごく不安だったの。

――でも、今は不安を感じていないようですね。

Bさん:はい。Aさんがいるし、職員さんたちもみんないい人なんですよ。鈴木さん(管理者)は、私たちのような年寄りにもわかりやすいようにゆっくり話してくれるし、急かしたりしないから安心してお話ができるの。

Aさん:職員さんはいい人ばかりよね。楽しいから食堂にいることが多いんだけど、私たちがここにいれば職員さんたちも安心だしね。

――小さなお子さんもいますしね。

Aさん:かわいいわよ。「ただいま」って帰ってくるとぎゅっと抱きしめるの。みんなで子どもたちの取り合いなんですよ。

Bさん:本当、かわいいわよね。

毎朝お互いの顔を見ると、「今日も元気でよかった」とほっとする

――お二人の素敵な笑顔を見ていると、なんだかこちらも楽しくなってきます。

Aさん:楽しいわよ。立派な人でもお話が普通にできなかったり、言いたいことも言えなかったりでは嫌だけど、私たちは言いたことを言い合っているからストレスもないんです。

Bさん:ご縁に感謝ですよね。Aさんは腹を立てて怒ったり、それは違うよと否定したりすることもない。納得するまで話を聞いてくれるから、とても話しやすいのよね。

Aさん:「はじめまして」から、こんな感じよね。こんな人生もあるんだなと思いました。

Bさん:だからといって、いつもベタベタしているわけではないんですよ。

Aさん:お互いにすることがあるものね。勉強しなきゃいけないこともあるし、読みたい本もあるし。

Bさん:今日は食堂に来ないなと思うと部屋で本を読んでいたりね。本といえば、私は『ゆうゆう』という雑誌を購読しているんだけど、Aさんも同じものを読んでいたから驚いちゃった。

――好みが似ているんですね。

Aさん:そうなのよ。だから気が合うのね。

――ここでの生活を満喫されている印象を受けます。

Bさん:はい、満喫しています。うちの息子が「おばあちゃん、帰りたくなったらいつでも迎えにくるから電話ちょうだいね」と言ってくれるけど、電話したことは一度もないの。ここが私のお家だから。

Aさん:うんうん、半分ここがお家ね。

Bさん:夜の8時頃になって「おやすみ。また明日」ってお部屋に入るでしょう。それで、朝起きて「おはよう」ってAさんの笑顔を見るとほっとするの。今日も元気だって。

Aさん:今日もまた会えてよかったねって。子どもと同じだよね(笑)。

(塚本佳子+ノオト)

(記事中の内容や施設に関する情報は2017年5月時点の情報です)