みなさんは、どんなきっかけで老人ホーム選びをはじめますか?
2015年に有料老人ホーム『アビタシオン千葉』で暮らしはじめた吉田孝徳さん・直子さんご夫妻は、実は15年ほども前から“終の住み処さがし”を続けていたそう。
おふたりがどんなきっかけで入居に踏み切ったのか。施設選びや入居のいきさつについてお話を伺いました。
アビタシオン千葉と出会ったきっかけ
——緑が多くてゆったりとしたお住まいですよね。中庭がとても気持ちよくて、老人ホームというより、高級マンションに来たような印象です。
孝徳さん:「老人ホームってね、基本的にはひとりで住むように設計されている施設が多いんです。ところがね、ここはふたりで生活するお部屋をたくさん持ってるんだよね。」
恵子さん:「建物がきれいということばかりじゃないんですよ。お世話してくださるスタッフの方たちがほんとに仲よく気持ちよく働いていることがステキなの。お互いを助け合える関係が育っていて、それは居心地がよいことだなと思っています。」
——おふたりはずいぶん前から「将来は老人ホームで暮らそう」と決めていたそうですね。『アビタシオン千葉』に入居したきっかけを教えてください。
孝徳さん:福岡に住んでいる親戚が入居している老人ホームが、『アビタシオン博多』だったんです。何度かお見舞いに行ったことがあったので、いいところだな、と思っていました。
埼玉県から千葉県へ引っ越したのは3年前です。長男夫婦が近くに住まないか?と言ってくれたので、駅の近くにあるマンションに入居しました。
ある日偶然、駅のちょうど反対側にアビタシオン千葉を見つけたんです。気になって、次男夫婦が遊びに来たときにその話をしたら、一緒に見学へ行くことになりました。もともと15年前から老人ホームに入るつもりで少しずつ調べていましたが、本格的に動き出したのはそのときです。
決算書や従業員定着率まで確認。ふたりでじっくり決めた入居
——どんな基準で老人ホーム探しをしましたか?
孝徳さん:まずはふたりで入居できること。だけど、ひとり部屋を隣同士で契約してくださいという施設がとても多くて。仲がよくても別々の部屋なんですよ?まぁ、奥さんはそれを待ってたかもしれないですけどね(笑)。
直子さん:終の住み処ですから、最期まで一緒に暮らせる環境を探していたんです。
【ふたりで入居可能な居室も用意されています】
孝徳さん:『アビタシオン千葉』はふたりで入居できるとわかったので、詳しく調査をはじめました。従業員の定着率や決算書類なども調べてね。マンションが買えるぐらいの入居金が必要ですから、気軽にできる買い物じゃないわけですよ(笑)
決算書は会社に問い合わせて請求しました。さすがに断られるだろうと思っていましたけど、ちゃんと送ってくれましたね。2日間の体験入居もして、入居者さんの話も聞いて、これなら大丈夫かなと思いました。2015年の12月に契約して、翌年の3月に入居する予定で部屋を予約したんです。
——3月の予定だった入居が、直子さんが体調を崩されて早まったんですよね。
直子さん:はい。昨年11月末に手術をしました。その前に右手の骨折もして、サポートが必要な状況でしたね。
孝徳さん:退院日が決まったときに、アビタシオンの担当者に相談したら、病院からそのままここへ連れてきてくださいと言うんです。それで急いで転居手続きを済ませて、4日後には家内をここのベッドに寝かせました。
直子さん:あの頃は自宅で生活するとなると大変だったと思います。ここで気持ちよく生活が始まったのはありがたかったですね。もう、遠慮しないでスタッフの皆さんに甘えるんです。子供に頼むと気を使うので、かえって楽な気持ちで頼れますからね。
ふたりで選んだ新生活の楽しみとは?
——施設長の小柴さんによると、老人ホームへの入居は本人の介護が必要になった段階で、ご家族が選んで契約されるパターンが多いとか。吉田さんご夫妻のようにご自身で決めて入られるのはまだ珍しいそうですね。
孝徳さん:自分で決めるのと家族に言われるのとでは、まるで気持ちが違うと思います。もちろん、子どもたちは一緒に見学に行ったり、引っ越しの手伝いをしてくれましたけどね。
——しかも80歳を超えてからの転居だったそうですね!
孝徳さん:年齢的にはギリギリでした。調査したり資金繰りをしたり、転居の手続きや引っ越しも、今回はひとりでやらなければいけなかったでしょう?もしこれが5年先だったら、できたかどうかわからないですね。
——実際に引っ越してみて、新しい生活はどうですか?
孝徳さん:生活のリズムをつかむのに4ヶ月ぐらいかかりました。年取ってくると順応性がなくなるじゃないですか。夜は鍵を持たないと外に出られないとか、体調チェックや掃除に来てくれる人がいつ来るのかとか、慣れるのに時間はかかりましたね。
家内は体が弱いから健康への配慮があるのは安心です。私は遊びが重要ですけど(笑)。クラブで麻雀するのが楽しみでね。
【お友達と大好きな麻雀に興じる孝徳さん】
【孝徳さんの趣味は写真撮影。プロ並みの腕前です。】
直子さん:私はやっぱりお食事が出るのが嬉しいですね。栄養のバランスが整っているので安心していただけます。毎食作るのは大変ですから、すごく楽させていただいています。
孝徳さん:ただね、食事は人によって嗜好が違うでしょ。僕なんかはごぼうやれんこんは歯ごたえがいいのが欲しいです。でもここは老人ホームだし、多少軟らかくても歯が弱い人たちのために、と譲る気持ちでいます。最終的には自分も同じ道を行くからね。
【取材当日はカレーライスとシャケの塩焼きでした】
直子さん:でも、ひと月に1回、特別なお食事を出してくれているんですよ。
孝徳さん:そうそう!今月はきのこご飯とサンマ。中庭で炭火で焼くんですって。
直子さん:毎日は難しいけれど、イベントとかいろいろと楽しみを作っていただいてるからね。体が不自由だと、そうそうはできないですよね。
自分の生活を自分で決めたい人に
インタビュー中、「いつもおふたりはラブラブなんですよ」と小柴施設長が言えば、「ラブラブじゃないですよ、ヒヤヒヤですよ(笑)」とユーモアたっぷりに答える孝徳さん。仲むつまじさがとても印象的でした。
「アビタシオン千葉」は、体が不自由なときにはしっかりケアをする反面、自分でできることはその身体機能を落とさないよう見守っていく方針で運営されているそう。吉田さんのように、「できる限り自分の生活は自分で決めて行動する」との思いを持つ自立心旺盛な方にぴったりだと思います。
(記事中の内容や施設に関する情報は2017年4月時点の情報です)