【はじめての方へ】介護施設を選ぶ際に絶対確認しておきたい立地条件とは?
施設選びで多くの方が指摘するのが、「立地条件」。
実際に施設に入居されている方のご家族はどう考えて現在の施設を選んだのでしょう?リアルな本音をお聞きください。
施設の立地は利用者本人と家族の双方に重要な要素
施設選びでは、「施設内環境」や「施設でのサービス」、あるいは「費用」などが大きくクローズアップされる傾向があります。
しかし、それらに優るとも劣らず重要な要素が、施設の立地条件です。
実際に老人ホームや介護施設に入居されている方のご家族518人に伺ったところ、
- 自宅に近い場所
- 入居者がこれまで生活していた土地の近く
- 生活環境の利便性
- 自然環境
の4つを施設選びの基準にした方が多いことがわかりました。
そしてこの4つは、
- 家族が面会に通いやすいか?
- 入居者が快適な生活を送れるか?
という2つに大別されます。
アンケートから分かったそれぞれの声を紹介します。
面会に通いやすい立地
まず、ご家族が通いやすい場所を選んだ方の声です。
- 「近くにあるとすぐ行ける」(54歳)
- 「やはり何かあった時に近いほうがいいし、まめに訪問するのにも便利さは必要」(50歳)
- 「我が家から近く、頻繁に(週2~3回)訪問できること。緊急時に速やかに訪問できること」(71歳)
- 「様子を見に行くのに宿泊を要しないでも行ける程度で環境のよいところ」(55歳)
- 「毎日仕事帰りなどに面会に行くことを考えると、駅から徒歩数分程度で行ける範囲のほうが有難い」(43歳)
- 「毎日様子を見ていたので、施設に入ってからも、こまめに会いに行きたかったので、あまり離れたところにお願いしたくなかった」(50歳)
どの口コミも、入居者に様子を頻繁に見に行きたいという、ご家族の気持ちが表れています。他にも、
- 「普段の散歩コースの近くに立地する施設」(61歳)
- 「入居者が馴染みのある土地を選んだ」(55歳)
という声もありました。
いずれも、入居者の精神的な不安感を解消してあげたいという気持ちが、施設選びにも反映されているようです。
LIFULL介護では、駅の近くの老人ホームを特集しています。こうした条件から老人ホームを探すと、車の有無にかかわらずすぐに会いに行ける老人ホームが探せますね。
入居者の生活環境重視
こちらは、入居者本人の生活のしやすさ、快適さを考えて選んだ方の声です。
- 「緑、自然が豊かな場所がいいと思う」(45歳)
- 「近くに公園などの散歩コースがあったりするといい」(57歳)
- 「入居者が求める生活環境が整っている。閑静であるとか、自然に触れられるとか、幼稚園児とかとの交流があるとか」(52歳)
- 「精神的な面を考えると自然の豊かな所がいい」(67歳)
- 「部屋の日当たりや、窓からの景色、落ち着いた場所。にぎやかではない場所。小さくても外に出る事が出来る庭があればいい。花などを育てる事が出来ればいい」(57歳)
- 「ある程度、自然や周囲の人たちに触れ合うことが出来て、孤独にならないこと」(51歳)
- 「周辺の自然環境。山や海に近く、車ですぐ連れて行けるような環境が最高」(51歳)
入居者が老人ホームや施設で、「精神的に安定するよう、自然環境の良い場所を選んだ」という声が多かったです。
老人ホームは生活の場です。日々の生活の中で、気持ちにゆとりが生まれるような環境を重視したい、という思いがあります。
LIFULL介護でも、海が見える老人ホームを特集しています。
一方、自然環境よりもより生活の利便性を重視した声もありました。
- 「近くにスーパーや商業施設、病院がある場所」(56歳)
- 「街中の明るいところ。周囲に何もないと不便」(65歳)
入居者の生活環境と、ご家族の面会のしやすさを両立させた声もあります。
- 「住宅地の中とか 人の気配のするところで、静かで落ち着いているところが良いと思った。家族側としては、できるだけ自宅に近いところ」(65歳)
- 「外に出て過ごせる場所があること。家族の住んでいるところから近いこと」(50歳)
- 「面会に行くことが家族の負担にならないところ。周りに自然がある。季節の変化がわかるなど」(46歳)
- 「自宅の近くで環境のよい所であること、緊急時や面会には近距離であることが大事であり、精神的にゆったり過ごしてもらうためには環境も大事だ」(69歳)
ご家族が老人ホームなどの施設立地に求めるものは、結局はこういうことです。
- 「立地環境 — 町中と郊外では、本人の入居生活に、精神的な負担は影響すると思う」(61歳)
施設の立地によって入居にかかる費用も変わる
老人ホームの立地条件によって、入居費用や月額費用も変わります。
それは、ホームや施設の建設費用の差によるものです。駅の近くや商業地に近い場所ほど、土地取得にかかる費用は高くなり、入居一時金や月々の利用料金に反映されていきます。
逆に、街中よりも郊外の方が土地取得にかかる費用は抑えられ、利用料金は安くすみます。その反面、交通の利便性が悪くなり、家族が訪問するのには時間がかかります。
老人ホームの立地条件として「自然環境を重視したい」という要望を良く聞きます。
入居者の精神的な安定と、郊外ゆえに費用が抑えられるというメリットはありますが、ご家族の訪問がしづらくなるというデメリットもあります。
逆に、街中のホームを選んだ場合、ご家族の訪問や日常生活の利便性というメリットはありますが、費用が高くなるというデメリットが生じます。
このように、入居するご本人やご家族の事情に合わせて「施設選びの基準」を決め、立地条件を見極めたいものです。