埼玉県越谷市の介護付き有料老人ホーム『スマイリングホーム メディス越谷蒲生』が入居者のリハビリにとても力を入れているとの話を聞き、取材にお邪魔しました。
取材当日に機能訓練室でお会いした入居者の北島さんと高橋さん。おふたりが取り組む日々のリハビリや入居のきっかけをお聞きしました。
三回目の住み替えで、最高の老人ホームに出会えた北島さんのリハビリ生活
【リハビリの途中でお話を聞かせてくれた、入居者の北島さん】
――北島さんはご入居前は歩行できなかったと聞きました
北島さん:はい。歩けなかったので車椅子の状態でここに連れてきてもらいました。当時はつかまって立つのが精一杯だったから、1日の生活はベッドで過ごすことが大半でしたね。車椅子への乗り移りもスタッフの力を借りていました。
――突然歩けなくなったんですか
北島さん:ちょっと足の調子が変だなぁとは思っていましたが、近所のスーパーに買い物に行くくらいはできたんです。痛みは全然なくて、ただただ歩けなくなりました。その時はもう、これからずっと寝たきりになってしまうんじゃないかな、って不安でいっぱいで。
――いつからこちらにお住まいなんでしょうか
北島さん:『メディス越谷蒲生』は2016年の6月からです。それ以前は家族と一緒に暮らしていたのですが、年が明けてから急に歩けなくなりました。それで2月に最初の老人ホームに入居しました。
――『メディス越谷蒲生』をどんなきっかけで知りましたか
北島さん:息子が探してくれました。実は半年で3軒の老人ホームを転々としたんですよ。最初のホームは2月。次に引っ越したホームが4月。どちらも気に入らなくて。息子がどこで知ったかは分からないんですけど、「もっといいところがあるみたいだから行ってみよう」と最後にここへ連れてきてもらいました。
――こちらの住み心地はどうですか
北島さん:ここは全てがいい!私にとっては最高です。リハビリを頑張った甲斐もあり、おかげさまで歩けるようになりました。理学療法士の先生の指導がいいんです。ちゃんと自分が納得できる老人ホームと出会えて本当によかったと思っています。
【歩行器を使った歩行訓練の様子を再現してくれました】
――それはすごいですね。どんなリハビリをしたのでしょうか
北島さん:はじめの1ヶ月は、歩行器を使って一歩ずつ前に進む練習。次はシルバーカーでもっと長く歩く練習をしました。ここに来たときはひとりで起き上がれなかったんですよ。でも今は自分で起きて、靴まで履いて。朝昼晩の食事とお風呂に行くときは、シルバーカーで歩いていけるようになりました。
――ここでのリハビリはお好きですか
北島さん:はい!リハビリするたびに、何かひとつできるようになるのが嬉しいんです。朝起きるのがとっても楽しみ。起きて機能訓練室に行くと、先生が今日は何を教えてくれるんだろうってワクワクします。夜はその日にやった内容を思い返してね。そうすると寝ている間に夢を見るんですよ。
【今では、補助器具を使わなくても少しずつ歩けるようになったそうです】
――それはどんな夢でしょうか
北島さん:キビキビと歩いて仕事をしている自分自身の夢です。「仕事なんかして、元気になったなぁ」って夢の中で思います。そしてまた朝起きてリハビリに行くんです。
今はまだ許可がないから見守りなしでは歩けないのですが、もう少し特訓すればできるんじゃないかって。その日を楽しみにしています。
陽気な高橋さんが楽しむマイペースなリハビリ生活
【取材中に、ふらっと機能訓練室に入ってこられた入居者の高橋さん】
――高橋さんはいつもご自身でリハビリをしているそうですね。
高橋さん:そうですね、セルフサービス状態です。(笑)理学療法士の先生にリハビリ機器の使い方を教わって、今は自分のペースでやらせてもらっています。階段は難しいけど、杖をついていればわりと歩けますからね。
――日々どのくらいリハビリを行なっていますか?
高橋さん:朝、散歩した後に毎日30分くらいかな。今までは敷地内を散歩していたのですが、最近は外にも少しずつ出るようになりました。近所の床屋さんの傍に路地がありましてね、歩いて行くとサザンカが植えてあるんですよ。その花の移り変わりを見るのが楽しみで。サザンカは長い間咲いていますからね。眺めながらゆっくり歩いて帰ってくると、行きかえりで15分くらい。
【高橋さんは、リハビリ機器の調節もご自身の手で行なっていました】
――高橋さんは、どんなきっかけでここに入居したのですか?
高橋さん:脊柱管狭窄症を患ってね。ようするに、転んで首の骨がずれたんですよ。もうどうにも足が重いというか、足が前へ出なくなってしまったんですね。
それまでは車の運転をしていたのですが、危ないですからやめることにしました。そうするとスーパーにも行けないし医者にも行けなくて不便でしたね。
――おひとりでお住まいだったのですか?
高橋さん:そうです。妻は3年ほど前に特別養護老人ホームに入居したので、私はひとり暮らしでした。このままじゃやっていけないな、と思っていたら、次男のお嫁さんがここ(メディス越谷蒲生)に入りませんかって言ってくれたんです。お嫁さんはここにね、6年半くらい勤めていたんですよ。
――ご縁があったのですね。
高橋さん:だから、スタッフの皆さんがはじめから「高橋さん、高橋さん」って言ってくれてとても居心地がよかった。(笑)今は本当に気が楽です。ひとり暮らしのときは、3度の食事メニューを自分で考えて、今日は弁当とろうか、買ってきちゃおうかとか。そういう心配が全くないですね。
【足の曲げ伸ばしのトレーニングに励む高橋さん】
――老人ホームでの暮らしに不満はないですか?
高橋さん:辛いことは、籠の中の鳥のように自由が制限されているところ。たとえば、そこの蕎麦屋に行って一杯呑もうとか、そういうことはできないですからね。お昼にビールをちょっとだけ飲んだら、夜、睡眠導入剤を使うのを止められてね。家にいたときは平気だったんだよ。(笑)
でも、それは私の健康をちゃんと管理してくれている証拠だから、本当にありがたいことですよ。
メディス越谷蒲生:入居者インタビューの取材を終えて
担当する理学療法士さんの話によると、リハビリをするのにどんなにいい環境が整っていたとしても、最後はやっぱり本人の意思の力が回復に大きく影響するそうです。
北島さんはリハビリにとても意欲的。リハビリの課題を出すとすごく燃え上がるのだそうです。高橋さんもホームの裏手にある畑の種まきや収穫を手伝うなど、積極的に体を動かしているのだとか。
自分の持っている身体能力を取り戻したい!と本気で望んでいる方が、『メディス越谷蒲生』でのリハビリを受けたら、その効果は無限大かもしれません。
(記事中の内容や施設に関する情報は2017年3月時点の情報です)