大阪府富田林市にある「寿福の郷 富田林喜志駅前」は、2024年3月に新しくオープンしたばかりの住宅型有料老人ホーム。24時間看護師が常駐しており要介護の方はもちろんのこと、医療的ケアの必要な方を受け入れる体制を整えています。
入居者様が生き生きとした毎日を過ごせるよう、日々さまざまな業務に取り組むエリアマネージャーの川北さんに施設のことやサポート体制などについて、お話をお伺いしました。
24時間看護師が常駐。医療的ケアが必要な方も安心の環境
―はじめに、川北さんが介護業界に入られたきっかけやこれまでのキャリアについて教えてください。
川北さん:20代後半の頃、介護の仕事に興味が湧き、特別養護老人ホーム併設のデイサービスに飛び込んだのが最初です。資格もなく、先輩たちの真似をしながら未経験の仕事を身につける毎日は大変でしたが、利用者様のためにみんなが一丸となり働く介護の現場の純粋さに心を打たれました。
それから現場経験を積み介護福祉士の資格を取得。その後、当時働いていた施設がグループホームを立ち上げることになり、私自身も認知症に興味を持ち始めていたため、「ぜひグループホームの仕事をやらせてほしい」とお願いしました。人と人との関わりを大事にすることに重きを置いた施設で、驚くほど認知機能が回復した方もおられ、介護の仕事の奥深さを知りました。
グループホームの立ち上げに関わってからは、特定施設やサービス付高齢者向け住宅などでも管理者としての経験を積みました。それぞれ関係する法律やサービス内容も異なるので、幅広い知識と経験が得られたと思っています。
―「寿福の郷 富田林喜志駅前」の特徴について教えてください。
川北さん:2024年の3月にオープンしたばかりで居室も設備も新しく、清潔感のあふれる空間が広がります。部屋数は49床ですが、もっと大きな規模の施設と変わらないくらい、どの空間も広めに作っているのでゆったりとお過ごしいただけます。富田林市には当施設も含めて3つの「寿福の郷」があり、施設間で連携できることも強みですね。
また、24時間看護師が常駐しているので、ガン末期の方や難病など医療ニーズの高い方の受け入れが可能です。近隣のクリニックとも強固な連携がある上、済生会富田林病院、城山病院、小川外科病院、さくら会病院と医療連携協定を結んでいます。
2階の医療ニーズの高い方専用フロアでは全室に「眠りスキャン」というシステムを導入し、睡眠状態を常にモニターでチェックできるようにしています。睡眠中の覚醒、起き上がり、離床をリアルタイムで把握できるので、睡眠中に何かあったときにスタッフが適切な対応を行うことができます。
―寝たきりの方でも入浴できる浴槽があるのですね。
川北さん:はい。身体状況に応じて使える特殊浴槽2台をご用意しています。1つは座った状態で入浴できる浴槽、もう1つは横になったまま入れる浴槽です。入浴は気分転換になりますし、健康を保つためにも大切な時間です。ぜひご利用いただき、快適な生活をお楽しみください。
温もりを感じる、人と人とのつながりを大切にした介護
―これまでさまざまな施設の管理者を経験された川北さんが、施設での介護において大切だと思われることは何でしょうか。
川北さん:医療機関との連携を通じて、健康面での安心・安全を提供することはもちろん大切です。しかし、それ以上に重要なのは、入居者様が明るい気持ちで楽しく過ごせるような環境をつくることだと思います。入居者様のポジティブな気持ちがあってこそ、設備や環境が意味を持ちます。そのために大切なのは、やはり人と人とのつながりです。
現在、当施設ではご家族の面会をできる限り自由に行えるようにしています。外食や外出、さらには外泊も可能です。また、面会時の人数や滞在時間にも制限を設けておりません。毎日のように訪れるご家族もいらっしゃり、夏休みや年末年始にはお孫さんやひ孫さんと一緒にいらっしゃる方も多いです。
ご家族様に会ったあとの入居者様はとても生き生きとされています。当施設はご家族が気軽に足を運び、気を遣わずに過ごせる場所を目指しています。 また、私たちケントメディカルケアの施設ではお看取り室を標準装備しており、ご家族様の宿泊も可能です。
―人と人とのつながりという意味では、ここで働くスタッフさんたちの仕事に対する姿勢も大事になってきますね。
川北さん:もちろんです。管理者としてスタッフの採用担当もしていますが、採用のいちばんのポイントは人柄です。入居者様と「人と人との信頼関係」が作れるようなスタッフが揃っていると自負しています。
実は数ヶ月前にほぼ寝たきりの方が入居されました。事前の面談では座って話もできお元気だったのですが、入居前の準備期間中に急に体調を崩されたのです。予想外の状況でしたが、スタッフたちはとても献身的にサポートを行いました。トイレの介助のため頻繁にお部屋に伺い、少しでも前向きな気持ちになるよう、粘り強くお声がけしていました。医療機関ともしっかり連携し、適切なお薬の処方により痛みも緩和されました。
現在、その方は表情も明るくなり、車椅子で自由に移動し、トイレもご自身でできるようになりました。面会に来られたご家族様が「こんなに元気になるとは思わなかった」と驚いておられました。スタッフたちが一生懸命サポートしてくれたおかげだと管理者である私も心から嬉しく思います。
地域に愛される施設にしていきたい
―今後どのような施設にしていきたいとお考えですか。
川北さん:地域に愛される施設にしたいという思いがあります。先日も、地域の方から「施設の前にだんじり祭りの幟を立てたい」という打診があり、私としては「大歓迎です!」という気持ちでお引き受けしました。この地域では、だんじり祭りが大好きな方が多く、当日は施設の前に椅子を並べて、入居者の皆さまと一緒に見物する予定です。勇壮なだんじりの曳き回しは見ているだけでワクワクしますし、地域の皆さまから元気をもらえるのは、本当に嬉しいことです。
また、入居者の皆さまが楽しんでいただけるレクリエーションもより積極的に行っていきたいです。毎週日曜の午後、食堂で集まってレクリエーションを開催しており、先日は「すごろく」が大いに盛り上がりました。まずは、すごろくを自分たちで作るところからスタートし、絵や文字を描いてモノづくりの楽しさを味わいました。その後、完成したすごろくで実際に遊びましたが、歓声が上がるほどの盛り上がりを見せました。入居者の皆さまが能動的に参加することで、生き生きとした時間が生まれるのだと、改めて感じた瞬間でした。
―最後に施設への入居を考えておられる方やご家族様にメッセージをお願いします。
川北さん:これまで、さまざまな施設の管理者として経験を積んできました。その知識と経験をフルに活かし、入居者の皆さまが居心地よく過ごせる環境づくりに努めています。「富田林に寿福の郷があって良かった」と感じていただけるよう、スタッフ一同、誠心誠意サポートさせていただきます。そして、楽しく過ごせる施設を目指し、日々努力してまいります。
見学は随時受け付けておりますので、ご家族でぜひお越しください。日程や人数の制限はありませんので、ご都合の良い日にご予約いただければと思います。皆さまのご連絡をお待ちしております。