【入居者に聞いた】音楽療法として歌を取り入れる老人ホームの事例

老人ホームのレクリエーションとして人気が高く、近年注目されている音楽療法。

歌を歌ったり楽器を演奏したりすることが、脳に刺激を与え、健康増進やリラクゼーションに効果を発揮するようです。

実例を見ながら、音楽が持つすばらしいパワーを再確認しましょう。

老人ホームで行われるレクリエーションのなかでも特に人気が高いもののひとつに、歌や音楽を取り入れたものが挙げられます。

童謡や懐かしい曲を入居者全員で歌ったり、簡単な楽器を使って演奏したりすることはもちろんですが、近年では、歌や演奏を音楽療法として上手く取り入れているところも多くあるようです。

音楽療法としての歌とは?

懐かしい歌やその歌詞、メロディーに触れることで、記憶を再生し回想することに繋がるといわれています。

それが脳や神経の巡りを活性化させることで元気になり、情緒を安定させたり、ストレスを解消したりといったさまざまな健康増進の効果を期待できるのです。

老人ホームにおける具体的な音楽療法の例

老人ホームによってその取り入れ方はさまざまですが、いくつか具体的な例を挙げましょう。

音楽療法士以外にも、地域ボランティアやご家族などさまざまな立場の方にサポートをしてもらい、週に1度、音楽療法の場を設けているというところもあります。

ピアノ演奏とともに1時間に10曲ほどを全員で歌ったり、身体を動かしリズムをとりながら歌ったりすることもあるようです。

また、集団での参加が難しい方のために、1対1の個人セッションを行い、童謡や昔懐かしの曲以外にもジャズや外国音楽、発声や発語を促すプログラムなどを提供しているところもあります。

音楽療法により入居者にもうれしい変化が

老人ホームでのこうした音楽療法により、入居者の症状にも改善が見られるようになってきます。

例えば、普段なかなかリラックスすることがなく表情の硬い方が、音楽療法の場では次第にいきいきとした表情になり、手拍子を打つまでになることも。

ほかにも、発語のまったくなかった入居女性が音楽療法により歌えるようになり、それをきっかけに簡単な受け答えや食事も進むようになった事例もあるようです。

やはり、童謡やわらべ歌などの懐かしい歌により若いころの楽しい思い出を回想することで、気持ちが安定するという効果が期待できるようです。

歌うことで、心肺機能のトレーニングにもなるほか、脳の活性化も期待でき、認知力の維持や向上、想像力を豊かにすることにも繋がるといわれています。

音楽を身近に感じてより充実した毎日を

以前に音楽や楽器に触れていた方は当然ですが、これまで音楽とあまり縁がなかったという方も、すぐに溶け込めることができるのが音楽療法の魅力です。

歌だけではなく、太鼓やピアノなどの楽器を使って演奏することもあります。

音楽を身近に感じることで、より元気な毎日を過ごすことができそうですね。

ほとんどの老人ホームがご家族の参加も可能なため、ぜひ一緒に参加して、その効果を身近に感じてみてはいかがでしょうか?

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