住みやすい街の上位にランキングされる埼玉県川口市。付近には、いくつものスーパーや飲食店、小中学校やスポーツセンターなどがある恵まれた住環境の中に佇む、サービス付き高齢者住宅「ディーフェスタ 川口芝高木」。
「介護サポートが必要になっても、家族や友人との時間を大切にしながら、自分らしい暮らしがし たい」という願いを叶えるために同施設がどんな取り組みをしているのか?支配人の中條民幸さんにお話を伺いました。
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コロナ禍でも面会可能、住宅の自由さと施設の安心感
――まずは、「ディーフェスタ 川口芝高木」の特徴について教えてください。
中條さん:「ディーフェスタ 川口芝高木」は、サービス付き高齢者住宅でありながら、介護や医療が 必要になっても外部サービスを活用して最期まで安心して暮らしていただける施設。いわゆるターミナルケアが行える施設にもなっています。
サービス付き高齢者住宅は「住宅」ですから、ご入居者様の自由度は高いと思います。たとえば、 このコロナ禍において特養などの施設では禁止となっていることが多い「ご家族などとの面会」ですが、当施設では可能としています。中には毎日のようにお見えになるご家族もいらっしゃいますし、週末などにお孫さんと一緒にというケースもあります。もちろん感染対策をしっかりと行っていただいていますので、これまでコロナ感染は1件もありません。
自由という点では、外出はもちろん、たとえばデイサービス等の利用においても、系列のサービス を利用しなければならないということはありません。通える範囲であれば、これまで通っていたものに通い続けても良いですし、個々の意向に沿って提案をさせていただいたりもしています。施設内で行える体操などのアクティビティーも毎日用意しているので、そちらを楽しんでいただくこともできます。
一方、介護サポートの面では、在宅介護サービスを提供する「やさしい手」の訪問介護事業所が併設されており、ご自身の生活リズムに合わせて介護サービスを受けることができます。また、施設内にサ高住では珍しい機械浴室を2室設けており、お身体が不自由でおひとりでご入浴ができない方も安心してお風呂に入っていただけます。もちろん、医療との連携もしっかりと行っています。
「ディーフェスタ 川口芝高木」をひとことで表現すると、住宅としての自由さと、施設としての安心感を併せもった施設といったところでしょうか。今はまだ、ご自身の足で元気に歩ける方が、介護の
サポートが必要になっても住み続けられる、今までお世話してくれていたスタッフが、ずっとお世話
をしてくれる「安心の暮らし」を実現する施設だと思っています。
「ありがとう」「助かるよ」の言葉が励みに。人と接することが楽しい
――それでは次に、中條さんがこちらの支配人になられるまでのご経歴を伺えませんでしょうか?
中條さん:私は学校で介護について学んでいたとか、人のお世話をしたかったという訳ではないんです。実は介護業界とのはじめての関わりは、縁あってとある「特養」のショートステイのケアスタッフとして働かせていただいたことがきっかけです。そこで仕事をしていると、「ありがとう」や「助 かるよ」といった言葉をたくさんいただきました。自分としては特別なことをしたつもりもないのに、 感謝されたことがとても嬉しくて。気が付いたら「こんなことや、あんなこともできますよ」と口走って ました(笑)。
そのうち「じゃあ、もっと喜んでもらうにはどうすればいいんだろう」と考えるようになり、「痛くない身体の起こし方」ってどんなやり方なのだろうと、勉強したりしました。そうするとさらに喜んでもらえてどんどん好循環になっていって、介護の仕事の面白さにすっかりハマってしまいました。約8年で延べ1000人くらいの方と接しているうちに「アレやってほしい」のアレが何を意味しているのか分かるようなったくらいです(笑)
その後、株式会社やさしい手に転職をして、訪問介護のサービス提供責任者になりました。仕事内容としては、サービスの計画を立てたり、ヘルパーさんにこういったサービスをしてくださいと仕事内容の指示を出したり、指導をしたりといったものなのですが、私自身がサービスに伺うことも多々ありました。訪問介護は、基本的に1対1のサービスで、1人に集中してお世話ができます。そうすると、よりお話もできて相手を深く知ることができ、さらなる自分自身の成長につなげることができました。今思うと、人と接することが大好きなんだと思います。
その後、2020年の12月に「やさしい手」が「ディーフェスタ 川口芝高木」の運営を受託することとなり、支配人として赴任しました。
――支配人になられてからの取り組みについて教えてください
中條さん:私のモットーとして「楽しく」というのがあります。私もスタッフも、ご入居者さまも楽しい環境であることが一番だと思っています。それを実現するには、やはり良好な人間関係の構築が大切です。たとえば、運営として「やさしい手」が加わるというタイミングのときに、ご入居者さまに不安な気持ちがあるかと思い、ご入居者さま1人ひとりと面談をさせていただきました。そこではまず、私の顔を覚えていただいて「何かあったら気軽に声をかけてくださいね」と伝えるとともに、皆様についてご要望や嗜好などを把握できるようにも努めました。
そして、これは今でも続けていることですが、毎日必ず食事時には食堂に顔を出しお声掛けをして、ご入居者さまと話しやすい環境を作っています。そうすると、ご入居者さまの要望を直接伺うことができたり、何気ない会話から、サービス改善のヒントを得られたりするんです。その気づきをスタッフに伝えて対応することで改善を重ねることで、ご入居者さまの満足度の向上にもつながります。
我々にとって一番怖いのは「不満が溜まって退去されてしまう」ことです。言っていただければ対処可能だったのに、言っていただけなかったから気づけなかったというのが最も不幸なことです。それを避けるためにも「話しやすい雰囲気づくり」は重要です。そのためにも、ご入居者様1人ひとりとしっかりと向き合うことが大切だと、スタッフには伝えています。
――ご入居者さまへの取り組みは理解できました。一方で、施設の運営スタッフの「楽しく」のた めにはどのような取り組みをされているのでしょうか?
中條さん:
スタッフには、「ただ言われたことをする」「何も考えず同じことをする」のではなく、「なぜそうするのか」「次にどうすればいいのか」を考えて行動してほしいと伝えています。「言われたことをこなす」
仕事ではなく、自ら考えた上で行動するほうが「楽しく」仕事ができるからです。この「楽しく仕事をする」姿勢のほうが「結果」につながりやすいのも事実です。結果が出れば「次は何をしようか?」
とまた自ら考えるようになり、どんどんよい結果につながります。そうすればますます「楽しく」なると思っています。
最期まで安心して暮らせる場所であることを多くの人に
――今後、取り組んでいきたいことはありますか?
中條さん:コロナ禍において、これまでできていた様々なイベントができていないことをとても残念
に思っています。コロナが終息した際には、「ディーフェスタ川口芝高木」をもっと地域にオープン
にしたいと思っています。たとえば、幼稚園児がお遊戯をしてくれたり、小学校・中学校の職業体験を受け入れたりといった子供たちとの関わりやバザーやお祭りに大人も来てくれる、そんな機会を増やしていきたいと思っています。そうすれば「あそこって何なんだろう」から「あそこに住みたい」と思ってもらえる人が地域に増えるかもしれません。さらには、ご入居者さまにとっても、このよ
うな地域との関わりが、生きがいにつながるのではないかと思っています。
――最後に、めざしている施設像について教えてください
中條さん:ご入居者さまの中には、ご家族よりも長い時間を共にし、私やスタッフを自分の子供や孫のように
思ってくださる方もいらっしゃいます。そんな関係を築いたご入居者さま、そしてそのご家族から
「ディーフェスタ 川口芝高木」であれば、最後まで安心して暮らすことができると思われる施設でありたいと思っています。
そのために「私たちに何ができるのか?」「ゴールは何か?」という自らへの問いかけに終わりはありません。たとえお看取りの場面であっても、最期に優しく柔らかな表情を見せていただけるよう、これからも私たちは自ら考え続けながら、しっかりとご入居者さまの人生に向き合っていきたいと思っています。そして、安心して最後まで暮らしていける場であることをもっと多くの方に知っていただけたら幸いです。
(記事中のサービス内容や施設に関する情報は2022年3月時点のものです)