老人ホームに入りたくない…本人が入居を拒否したら?4つの解決策を入居相談員が解説
ご家族の老人ホームへの入居を考える際に、まず障害となるのは「ご本人が入居を納得するかどうか」です。
LIFULL 介護に寄せられる入居相談でも、ご家族が主導となって老人ホームへの入居を進めることが多く、ご本人が拒否するケースはしばしばあります。そこで、入居相談員が見聞きした入居拒否のケースと、そうしたご本人との向き合い方をお伝えします。
入居拒否の解決策(1)施設を知ってもらう
「昔の老人ホームのイメージがあって入居拒否している方が、現在の明るくてきれいな老人ホームをみて入居に前向きになったケースがあるので、まずは実際の老人ホームを見学してもらいたいです」(相談員K)
「認知症がある方は、施設に慣れることで入居に繋がるケースがあります。なので少しずつ施設での滞在時間を増やしていく方法がおすすめです」(相談員H)
イメージだけで拒否感があった方が、見学をしたところ考え方が変わるというのはよくある話です。しかし、説得をするつもりで見学に連れだしてもうまくいかないため、「お願いする」スタンスで接してみることをおすすめします。 『一旦見に行ってみて、嫌だったらやめよう』など、相手の立場に立って出かけるのがいいでしょう。
入居拒否の解決策(2)拒否の理由から適した老人ホームを探す
認知症がない方の入居拒否
「認知症の方々と一緒に居たくないと入居拒否をしておられる方がいました。この場合は、お元気な方が多い施設か、認知症の方とお元気な方のフロアを分けている施設を探すことで入居に前向きになってくださいました」(相談員H)
自由な生活がしたいための入居拒否
「入居したら趣味が楽しめなくなるなどの懸念によって入居拒否をしている方には、それができる施設を探すことが解決策になります。レクリエーションや行動の制限など、どの程度自由にできるのか確認してみるとよいでしょう」(相談員K)
入居拒否の理由が、施設選びによって解消ができる場合は、なるべく入居される方の意向に沿った施設を選べるといいですね。
入居拒否の解決策(3)在宅復帰を目標にして入居
「入院している方で、施設へ移ることに拒否感を持っている場合は、『施設でリハビリを頑張って、自立した生活が送れるようになれば自宅に戻れる』という前提で入居してもらうのがおすすめです。実際のケースとして、自宅に戻ると再びケガをしてしまう可能性があり、在宅復帰を目的に入居に至ったことがありました」(相談員K)
やはり住み慣れた自宅で暮らし続けたいという思いは誰しも持っているものです。目標があると、リハビリにも熱心に取り組めます。
入居拒否の解決策(4)施設に相談
「入居拒否がある場合は施設の方に相談するといいでしょう。どのようなお話が楽しいのか、どんな人と相性がいいのかをヒアリングして、なるべく施設で楽しく過ごせるようにスタッフさんが協力してくれます。ただし、施設によっても対応が異なり、人それぞれに向き不向きがあるため注意は必要です」(相談員H)
入居拒否は頻繁に起きていることのため、施設スタッフも対応方法を心得ているもの。どのように接すれば拒否感を和らげられるのか、施設側と相談するのは一つの手です。
ただし、施設によっても対応は異なるもの。とある施設では『帰宅願望が出るため1週間会いに来ないでください』面会を制限し、かたや別の施設では『ご本人が不安になるのでたくさん会いに来てください』と言われることも。この辺りの相性は、ぜひ見学などで確かめてみてください。
まとめ
一口に入居拒否と言っても、そこには十人十色の思いや事情があります。ご家族で共感し理解し合うことも大切ですが、ご家族だからこそ難しい部分もあるでしょう。
そんな時、第三者の視点を持ってお話しできる入居相談員を頼ってみませんか? ぜひLIFULL 介護までご相談ください。
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