質問

要介護4の父は、脳梗塞の後遺症で身体にマヒが残り、自宅では寝たきりに近い状態で外出も容易ではありません。
そういった状態で老人ホームに入居しても、今より楽しく、より豊かに生活することはできるものでしょうか?

回答
竹内 恵子

介護度が重く、在宅ではなかなか外出ができない方でも、老人ホームに入居することで、より心豊かに暮らすためのサービスを受けることができます。
入居者が楽しめるようなレクリエーションやイベントがたくさん企画されており、リビングなどで行われる時は、身体状態に合わせて車イスや簡易ベッドでも参加できるよう工夫されています。
介助によって、車イス移動ができる状態であれば外出も可能ですし、ホーム敷地内外の散歩で外気を感じることできます。
これから入居するご本人が老人ホームに何を望むかを家族も一緒に考え、最適な老人ホームを探す手がかりとしてください。
それでは、老人ホーム内ではどのような楽しみ方があり、豊かに暮らしていけるのか、またどんな効果があるのかみていきましょう。 竹内 恵子(NPO法人あい・ライフサポートシステムズ/理事)

【目次】
  1. 1.常に見守りがあり安心できる暮らし
  2. 2.要介護高齢者には刺激が必要?そのワケとは
  3. 3.リハビリやレクで身体機能の改善が期待できる
  4. 4.老人ホームに入居することでQOL(生活の質)を高める
  5. 5.老人ホームで楽しく、より健康的な生活を送る
  6. まとめ

1.常に見守りがあり安心できる暮らし


入居後は、介助を必要とするあらゆる場面でスタッフがサポートします。日常の身体介助や排せつ介助はもちろん、入浴時も介助が付き、広めの浴室で安全に気持ちよく入れるように配慮されています。
また、車イスの状態でも外出を支援しているホームもあるので、自宅ではなかなか実現できなかったお散歩や日帰りの外出なども可能となります。食堂では、調理の段階で音や匂いを感じることができたり、ゆったりした空間で食事をとることもできます。このように入居者のQOL(生活の質)向上を図るため、様々なサポートを行います。


2.要介護高齢者には刺激が必要?そのワケとは


老人ホームでは多くの入居者や、幅広い世代のスタッフと交流が持てます。毎日のようにレクリエーションなどのイベントを行うホームもあり、自宅にいるより刺激が多い生活となるでしょう。

寝たきりに近い状態だとしても、脳は周囲の変化により反応を示します。鳥の声や川の流れる音を聞くと昔見た風景を想像したり、外出にすることで外気を感じたり、街並みや景色を見ることができます。葉や花弁の落ちる様子を眺めたら、思わず手を差し伸べてみたくなることもあるのではないでしょうか。また指の先まで神経や血管が流れていますので、手を握ったり体をさすってもらうというスキンシップにより、心が穏やかになることもあります。

在宅介護において、ベッド上での生活が長く続くと、自分から何かをしようという行動意欲も薄れてしまい、外界からの働き掛けが必要になります。例えば、誰かが新聞を読んでいたら、どういった内容か興味が湧くかもしれません。好きな歌が流れれば自然と口ずさむこともあるでしょう。このように、ホームで過ごすことは五感を刺激する要素が自宅より多く、職員からの働き掛けもあるため、意欲を回復するきっかけがみつかるでしょう。それでは、ホーム入居によってどのような働きかけが期待できるのか、みていきましょう。


3.リハビリやレクで身体機能の改善が期待できる


リハビリ専門士による機能訓練により、身体機能の維持向上も期待できます。
寝たきりの状態では自らの意志だけで動くことは難しく、血流の悪化や痛みを感じる部分が出てくることもあります。少しでも体を動かすことができるのであれば、音楽に合わせた体操に参加することもできますね。また、スタッフの介助により一緒に手や足を動かしたり、マッサージをしてもらうことで状態が少しずつ改善することもあります。

関連リンク:介護予防や自立支援について、老人ホームはどんな取り組みをしてるの?


4.老人ホームに入居することでQOL(生活の質)を高める


老人ホームでは様々なレクリエーションが企画され、入居者に合ったものへ参加でき、楽しく充実した暮らしが望めるでしょう。老人ホームのスタッフだけでなく、外部のレクリエーションスタッフや地域のボランティアによる音楽会や落語。マジック、バルーンアートなど、直接参加できなくても雰囲気を味わう楽しみがあります。好きなことに取り組み、やりがいが持てるようになると気持ちの面でも前向きになれそうですね。

>関連リンク:老人ホームのレクリエーションではどんなことをするのでしょうか?


5.老人ホームで楽しく、より健康的な生活を送る


老人ホームでは、健康管理や定期的な健診を行い、適度な運動を取り入れ、介護度が重くても安心して生活を楽しめるような質の高いサービスの提供を目指しています。また、栄養管理された日々の食事で、自宅にいるときよりも食事の偏りが減るのでないでしょうか。

入居前に食べ物の嗜好を伺って好みの料理をお出ししたり、たくさんの入居者と一緒に食事することで、以前よりも食べれるようになった、といった声も聞きます。


>関連リンク:老人ホームの食事内容を教えてください。入居前に注意することは?


まとめ


介護度が重くても、老人ホームに入居することで自宅よりも楽しく豊かに、より刺激も多く過ごせるでしょう。老人ホームでは、専門の介護士や機能訓練士、看護師の介助が受けられますので、今まで以上に安全で安心した生活を送れるのではないでしょうか。

他の入居者と交流し、レクリエーションに参加する、車イスの支援で外出きれば、自然や四季折々を感じることもできますね。そんな心豊かな暮らしができるでしょう。入居者と職員がみんな笑顔で明るい雰囲気のホームを探してみてください。


このQ&Aに回答した人

竹内 恵子
竹内 恵子(NPO法人あい・ライフサポートシステムズ/理事)

株式会社ATコンサルティング/取締役
金融商品仲介業
AFP
内部管理責任者、宅地建物取引士
介護保険の評価調査員/外部評価、第三者評価
資産運用相談、介護事業経営コンサル会社専任アシスタント