港区・芝浦の緑に包まれた運河沿いに立つ『グランクレール芝浦』。都会的で洗練された建物内には『シニアレジデンス』と『ケアレジデンス』があり、入居者さまのお身体の状態に合わせたサービスをご提供しています。


今回は、事業者・管理運営会社の東急イーライフデザインが介護サービスのノウハウを結集させた『ケアレジデンス』のくらしについて、支配人の榊原雅弘さんと、ケアスタッフの安一敏さんにお話を伺いました。

[記事広告]


豊かなシニアライフを支える「個別介護」と「自立支援」


──榊原さんが支配人を務めている『グランクレール芝浦』は、住宅型有料老人ホームの『シニアレジデンス』と介護付き有料老人ホームの『ケアレジデンス』に分かれているそうですね。

榊原さん:はい。10階建ての6~9階が『シニアレジデンス』のフロア、2~5階が『ケアレジデンス』のフロア、1階と10階は共用施設になっています。お元気なうちは『シニアレジデンス』にお住まいいただき、お身体の変化が現れたら『ケアレジデンス』に住み替えていただくことも可能です。※1


同一建物内に自立型住宅と介護型住宅が複合している場合はエントランスも別々なことが多いのですが、ここではどちらの入居者さまも同じエントランスをご利用いただきます。住み替えなさってもフロントでは顔なじみのスタッフが皆様をお出迎えし、1階のラウンジや10階のダイニング、アクティビティを開催するホールも続けてご利用いただけます。環境を大きく変えずにすむので、ご安心いただけるのではないでしょうか。


※1:住み替えには審査があります





──『ケアレジデンス』の介護はどのような方針なのでしょうか?

榊原さん:当社の介護理念に“個別介護による生きがい支援”とあるように、その方の人生を尊重し、生活習慣や趣味・嗜好などを理解したケアをさせていただきたいとの思いから、お1人ずつ介護計画を作成して個別の介護にあたっています。


その中で大きなテーマとしているのは、「自立支援」。スタッフが生活の全てをお手伝いするのではなく、ご自分でできることはご自分でやっていただく方針です。


たとえば朝起きたときの歯を磨く、髪をとかすといった身支度は、なるべくご自分でやっていただきます。もちろん、できないところがあればスタッフがフォローいたしますが、あくまでご自分でやっていただくことを目指す。これは『グランクレール芝浦』の大きな特徴だと思います。



──なぜ、自立支援をテーマとしていらっしゃるのでしょうか?

榊原さん:『ケアレジデンス』は、東急イーライフデザインがこれまでの介護事業で得たノウハウの集大成ともいえるケア住宅です。そしてその根底には、「入居者さまに生活を楽しんでいただきたい」との思いがあります。私たちは、身のまわりのことをご自分でできるかどうかで、生活の充実度・満足度が大きく変わると考えています。ですから、豊かな高齢期をお過ごしいただくための自立支援に力を入れているのです。

自立を促す豊富なノウハウで、居者さまを尊重するケアを


──自立支援の介護にあたり、こだわっていることはありますか?

榊原さん:はい。1つは「食事・口腔ケア」で、栄養士と連携してお身体の状態に合わせた多彩なメニューをご用意しています。中でも、食べやすく栄養価も高いトロミ入り刻み定食は人気ですね。同時に口腔ケアで食べる力の維持・回復に努めていますし、生理機能全般を改善するための「水分ケア」も行っています。


「排泄ケア」にもこだわっており、体調を調え、下剤の使用は必要最小限に。オムツに頼らずトイレで排泄できるよう、さまざまなサポートを行います。さらに常勤の機能訓練指導員が、生活の日常動作に重点を置いた「運動ケア」も実施します。


──職員体制も充実しており、看護師は24時間常駐、ケアスタッフは2人の入居者さまに1人のスタッフが付くそうですね。

榊原さん:ええ。ケアスタッフは法令基準の3:1以上ですから手厚い体制だと思います。入浴は集団浴でなく、お1人の入居者さまに1人のスタッフが付く個浴ですし、寝台浴やリフト浴の場合は2名体制で介助させていただきます。※2


細やかなケアを目指して最新のIoTも導入しており、IT技術で眠りの状態を把握して、睡眠の質向上や夜間のトイレタイミングの適正化を図ったり、日々のケアに活かしたりしています。また、共用のリビングダイニングと居室内の照明には時間帯ごとに色温度が変化するような工夫を導入。高齢者の乱れがちな体内時計の補正を促すなどの工夫もしています。




──認知症ケアにも力を入れていると伺いました。

榊原さん:はい。東急イーライフデザインには、長年の介護サービスの中で確立した認知症ケアメソッドがあります。これは「パーソンセンタードケア」という考え方と、接し方のケア技法である「ユマニチュード」を軸としたもの。この独自メソッドで入居者さまを尊重したケアを行うほか、建物内のサイン(案内表示)をわかりやすくしたり、家具や内装のデザインを考慮するなど、認知症にやさしい住環境にも配慮しています。


──生活の楽しみとなるアクティビティも充実していると伺いました。

榊原さん:みなさまで楽しんでいただける幅広いアクティビティはもちろんのこと、個々人さまのご趣味も大切にしています。実は今度入居なさる方は囲碁がお好きだと伺いまして。お相手になれるよう目下スタッフが囲碁を勉強中です(笑)。


──お伺いすればするほど、素晴らしいホスピタリティで入居者さまと向き合っていらっしゃると感じます。

榊原さん:東急イーライフデザインは「私らしくを、いつまでも」というステートメントを掲げています。その言葉を実現するためにスタッフ教育も充実させていますが、一番大事なのはやはりマインドです。スタッフには常々、「私たちの言動を入居者さまがどう感じるか念頭に置き、喜んでいただけるようなケアをしよう」と、言い続けています。


とはいえマインドの部分は、パンフレット等ではなかなか伝わりにくいものです。ですからぜひ、お気軽に見学にいらしていただけたらうれしいですね。ほかの住宅でご入居が難しくても私たちならお迎えできるかもしれませんし、スタッフのマインドも感じていただけると思います。

入居者さまに、自信をもっていただけることが嬉しい


──安さんは『グランクレール芝浦』オープン時から、『ケアレジデンス』のケアスタッフとして勤務されています。仕事で意識していることはありますか?

安さん:意識していることの1つは、入居者さまとの距離感です。僕は転職で当住宅に入所したのですが、以前の職場では、入居者さまと親しくなり過ぎて言葉遣いなどが雑になるスタッフもいました。


でも、それはどうなのかなと……。この仕事は、入居者さまをお客さまとして尊重する姿勢も必要だと思います。そのため親しみはもちつつも、失礼のない丁寧な対応を心がけています。


──安さんからご覧になって、『グランクレール芝浦』の魅力はどんなところだと思われますか?

安さん:建物などのハード面では、高級仕様で居心地がいいこと、睡眠センサーや車いすになるベッドといった最新設備が導入されていることですね。こうした住環境や設備は、入居者さまの快適なくらしにつながると思います。


──介護サービスなど、ソフト面での魅力は?

安さん:充実した自立支援だと思います。以前の職場では日々のケアに追われ、自立のサポートまで手が回りませんでしたが、『グランクレール芝浦』は違います。看取りも視野に入れたケア住宅で、ここまで自立支援を重視しているところは珍しいのではないでしょうか。


──やはり、豊かなシニアライフのためには自立支援が大切だとお考えですか?

安さん:そうですね。自立が難しい入居者さまがいらしたのですが、ご本人は「自分でトイレに行きたい」という強いお気持ちをおもちでした。そこで、ベッドの配置や動線を熟考してサポートしたところ、ご自分でトイレに行けるようになったんです。するとご本人も自信をお持ちになられて、できることがどんどん増えていきました。


その変化は僕にとっても非常に嬉しく、自立の重要性を実感する出来事になりました。自立支援は根気が要るケースも少なくありませんが、今後も入居者さまのペースに合わせて「できる力」を引き出すお手伝いを続けたい。そして、「ここを選んでよかった」と感じていただけるように、心を込めてケアさせていただきたいと思っています。


※2:介護にかかわる職員体制/2:1以上 週39時間換算で常勤介護職員8.0人(常勤7人、非常勤2人)、看護職員5.6人(常勤4人、非常勤4人)。上記のうち、要介護者等対応は介護職員8.0人(常勤7人、非常勤2人)、看護職員5.6人(常勤4人、非常勤4人)、(夜勤帯20時~翌7時30分は、介護職員1人、看護職員1人配置。ただし休憩等による最少時は介護職員1人、看護職員0人、又は介護職員0人、看護職員1人)(2020年7月1日時点)



(記事中のサービス内容や施設に関する情報は2020年7月時点の情報です)