パーキンソン病の治療で薬を飲まない場合の影響を解説④

＜パーキンソン病の治療で用いられる「主な薬」と「効果」と「副作用」②＞

名称：レボドパ賦活剤
効果：体内でドーパミンが作られるのを促進し、ドーパミンの効果をなくす成分を排除することにより、脳内のドーパミンを増やす
副作用：食欲不振／突発性の眠気／ジスキネジア／幻覚

名称：アデノシンA2A受容体拮抗薬
効果：アデノシンA2A受容体を阻害し、アデノシンのはたらきを抑え、ドーパミンとのバランスを保つ
副作用：吐き気／突発性傾眠／妄想／幻覚

名称：ノルアドレナリン補充薬
効果：ノルアドレナリンを補充する
副作用：吐き気／食欲不振／頭痛／幻覚

名称：ドーパミン遊離促進薬
効果：ドーパミン神経からのドーパミン分泌を促進する
副作用：食欲不振／眠気／妄想／幻覚

名称：抗コリン薬
効果：ドーパミンの減少で、相対的に作用が強まったアセルチルコリンのはたらきを抑える
副作用：便秘／せん妄／麻痺性イレウス（※4）／心悸亢進（※5）

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※1 運動合併症：身体が動かなくなる、前かがみになる、震えが出るなどの症状のこと
※2 ジスキネジア：自分の意思とは関係なく身体の一部が不規則で異様な動きをする現象のこと
※3 悪心：嘔吐の前に起こるむかつきのこと
※4麻痺性イレウス：腸管の動きが鈍くなり、排便が困難になることで発症する病気のこと
※5心悸亢進：普段は自覚しない心臓の鼓動を前胸部に感じる不快感のこと

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このように、薬はパーキンソン病の症状を抑えてくれる一方、運動合併症やせん妄などの副作用を引き起こす可能性もあります。
治療のためには欠かせないものではありますが、副作用がつらそうな場合は、すみやかに医師に相談しましょう。

ただし、自己判断で急に服用をやめると重篤な副作用を引き起こす可能性もあるので、医師が判断する前に中止するのは避けてください。