ハウス長インタビュー「親をサポートするような気持ちで」(3)
(「2」からの続き)
――介護が必要になった時は、どのような暮らしになりますか。
安東 まず、介護認定を受けていただき、介護事業所と契約をし、介護ヘルパーさんが来てケアを受けてもらうことになります。認定の受け方がわからない、という時はもちろんご相談ください。一連のサポートをいたします。認定を受けたらケアマネと連携し、情報共有しながら、本人の状況や何が必要かなど、意見をお伝えもいたします。
――食事のサービス等はどのようになっているのでしょうか。
安東 基本、居室にキッチンがあり自炊です。食堂がないのですが、近くにスーパーや八百屋さん、肉屋さんなど団地内にあり便利です。いろいろな配食サービスもあり、フロントの隣にはワタミの宅配が入っています。また、定期的に生協のお惣菜、豆腐屋の弁当や総菜の注文の受付、月1回、行事にちなんだお取り寄せもしています。フルーツサンドや桜餅、ウナギなどを楽しみました。
――サークル活動などはありますか。
安東 コロナ前はフロントで行っていましたが、狭いので、今は団地の集会所を借りて映画鑑賞、フラワーアレンジメント、絵を描く会などを行っています。フロント前の外では、UR団地の住人も一緒に、ラジオ体操や、フレイル予防のため「10の筋トレ」、輪投げなどを行っています。参加する・しないは自由です。
――認知症になっても住み続けられますか。
安東 安否確認でボタンを押せなくなると難しいかもしれません。夜に帰ってこない、より見守りが必要になるなどの状態になったら、一概に言えませんが、保証人の方や医師の意見を聞きながら、どのような形が一番いいのか話し合える場を作ります。本人にとってどうしたら一番安心な暮らしができるかを考えて決めることになると思います。
――今後、年数とともにサポートが必要になる方も増えてきそうですが。
安東 自宅の売却、引っ越し、書類作成サポートなど私たちスタッフが相当関わることもあります。お子さんが海外におり、スカイプで話しながら、本人だけではできない状況をサポートした例もあります。「自立だから大丈夫」という方も多いですが、ずっとその状態を維持していくのは難しいですから、なにかあったらサポートするという気持ちは持っていたいです。
(「4」につづく)