ハウス長インタビュー「親をサポートするような気持ちで」(1)
既存住宅の空室をサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)に改修した「ゆいま~る高島平」。日本で初めての「分散型」サ高住として注目されてきました。
今回は、ゆいま~る高島平の安東健雄ハウス長(=施設長)に、高島平の特徴や課題、豊富のほか、どのような思いで運営に携わっているかについて聞きました。
(ゆいま~る高島平ブログからの抜粋です。長文なので、4回に分けて掲載します。)
――ゆいま~る高島平の特徴は?
ゆいま~る高島平ハウス長・安東健雄(以下、安東) 既存のUR団地の空室をサ高住に改修したことで、広さを確保でき、かつお手頃な価格で提供することができます。
全国のサ高住の平均の広さは22㎡で、40㎡以上は4.3%しかなく、居室にトイレ・洗面・浴室・キッチン・収納の5点がそろっているところは2割弱しかありません。しかし、ゆいま~る高島平はすべての居室が40㎡以上、5つの設備が備わっている希少なサ高住です。
さらに、空室だけを改修しているので、隣には若い人や、ファミリーが住んでいるというように、ふつうの住宅の中に高齢者住宅がある「分散型」の珍しいサ高住です。オープンした当時はNHK等メディアの取材も多く、注目されたと聞きます。
――どんな方が住んでいるのでしょう。
安東 自立の方が多いですが、要支援、要介護の方も地域の介護サービスを利用しながら暮らしています。男女比は男性25%、女性75%で、ご夫妻もいらっしゃいます。年代は70~90代までと幅広く、平均年齢は82歳、90代も6%いらっしゃいます。
――ゆいま~る高島平のよいところはどのようなところですか。
安東 高齢者住宅ですが、「生活の時間が決まっている」「好きに外出できない」「監視されているよう」というようなことはまったくなく、自由に暮らせることです。フロントは隣の棟にありますので、出かけるときにフロントの前を通ることもなく、プライベートが確保されています。特に男性入居者の方たちは、ゴルフ三昧、水泳三昧、登山、旅行と、趣味を謳歌している方が多く、好きな時に好きな食事をとり、外出し、自由に暮らしています。施設は嫌だ、束縛されたくないという方にはぴったりだと思います。
自由の「極」にあるハウスです。ほかの高齢者住宅と比べて、こういうハウスもあるんだと感じていただければと思います。
(「2」につづく)