無題

今日、施設職員が入居者様をお風呂に入れた。いつもなら問題なく入浴されるのだがこの日はかなりの不穏状態。一生懸命、声かけし、なだめても全く聞かない。今度はトイレに行きたいと言われたのでトイレまで連れて行くと、そこでも大声、大暴れ。その声を聞いた近隣住民が虐待をしているのでは？と勝手に思い込み警察へ通報。数十分後、警官が３名施設へ来た。状況を実際に見てもらった方がよいので施設へ通した。書類を提示し本人の状態を説明すると警察の方は大変ですねと言われ帰られる。夜、ご家族様に報告すると酷く申し訳なさそうに謝罪されていた。介護で多くの方を見てきたので、正直このような事は時々あるのでそんなに驚きもしない。ただ思うのは、そのような重度の認知症を患う方に対する介護をヘルパーさん達は一生懸命行っているのだ。時には暴力を振るわれた事もある。にも関わらず状況も分からず安易な推測だけで虐待だと決めつける第３者の行動には正直、辛いものがある。ヘルパーさんが可哀想である。ただその一方で何故？このように推測してしまうのか？を考えた場合、実際に老人施設で虐待行為が行われているからだ。だからいつも思う。一部の悪質な施設が行う行為により一生懸命取り組んでいる施設の方々が本当に可哀想でならないと…。施設は入居してみないと分からない。どんなに格安でも設備が充実していても、そこで働く介護スタッフがきちんとした介護知識、技術を備えていなければ意味がないのである。施設探しの１番重要な事は良質な介護サービスが提供出来る施設であるか否かである。今日の出来事は改めて質の高い介護サービスを目指すという当施設の信念を思い出さされた１日であった。