"チーズ"が脳を元気に!?日本人高齢者の認知機能向上に関連する驚きの研究結果

株式会社明治、桜美林大学、および東京都健康長寿医療センターの共同研究グループは、日常的なチーズの摂取が認知機能の高さと関連することを明らかにしました。なお研究成果は、栄養学分野で評価の高い国際学術誌Nutrientsにも掲載されました。

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チーズ摂取者にみられた体の状況

週に1回以上チーズを摂取する人はチーズ非摂取者と比較して通常歩行速度が速く、歯の残存本数が多く、血中の善玉コレステロール(HDLコレステロール)が高い値を示しました。また、チーズ摂取者はチーズ非摂取者より牛乳を摂取している人の割合が高く、尿失禁の頻度は低く、さらに認知機能を評価する指標であるMMSEのスコアが高い値を示しました。

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MMSEとは?

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これまでも注目されていたチーズと認知機能の関わり

これまでも乳製品と認知機能の関連性を示す論文は国内外で数多く報告されていました。しかし、その対象者、地域、測定方法には違いがあり一貫した結果は得られていませんでした。

そこで本研究では、東京都板橋区在住の65歳以上の日本人高齢者男女を対象者に設定。対面でのアンケートや機能的能力測定を行い、食品摂取や日頃の生活習慣、身体状態と認知機能の関係を評価する横断研究を実施しました。

チーズ摂取以外にも認知機能の高さに影響する要素

この研究では、チーズの摂取だけでなく、年齢、通常歩行速度、ふくらはぎの周囲径なども認知機能の高さと関連する重要な因子であることも明らかにしました。これらの要素が認知機能にどのように影響を及ぼすのか、今後の研究にも期待が寄せられます。

LIFULL 介護編集長 小菅のコメント

2025年には、「認知症700万人時代の到来」といわれますが、現在もなお確立された認知症の予防法は存在しません。

しかし、「日々の生活習慣が重要な鍵」とされ、特に食生活が認知機能に与える影響についての理解が深まっています。

今回の研究では、チーズが認知機能維持に効果的であることが示されました。チーズは手軽に入手でき、単体でも食べやすいものも多く、日々の食事に取り入れやすい食材です。また、チーズ以外の食品では、コーヒー、カレー、緑黄色野菜、青魚などが認知機能維持に有効とされています。

認知症の予防には、生活習慣病のリスクを減らすことが効果的といわれます。生活習慣病の予防には、食習慣のほか適度な運動、禁煙、適量のアルコール摂取、そしてストレス管理が重要とされています。何れも習慣化することを意識して、続けやすいものを選んでみましょう。健康的な食生活と生活習慣の維持が、今から始める予防策と言えそうですね。

関連サイト

認知症予防に必要な習慣

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情報出典元

株式会社明治「日常的なチーズの摂取が認知機能の高さと関わることが特定の地域在住の日本人高齢者を対象とした疫学研究により判明~7月18日 国際科学雑誌Nutrientsに論文掲載~」

編集長プロフィール
小菅秀樹
小菅秀樹 LIFULL 介護編集長。老人ホーム、介護施設の入居相談員や入居相談コールセンターの管理者を経て現職に就任。「メディアの力で高齢期の常識を変える」をモットーに、さまざまなアプローチで介護関連の情報を発信しています。

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