【緊急事態宣言】新型コロナ感染拡大!在宅介護の現場は、今どうなっている!?

tayorini編集部で連載を作ることになりました。

その中で、みんなに内緒で勝手に自分のシリーズを立ち上げた!?

その名も『編集者K山が行くっ!(仮)』

記念すべき第1回目、K山…

K山
K山

行けませんっ!!(涙)

初の緊急事態宣言が出され、弊社もみんな在宅勤務となりました。そのため、初回イキナリ自宅からお届けいたします。

先日親媒体である『LIFULL介護』で、新型コロナに関する記事がアップされました。

緊急事態宣言が出た今、在宅介護の現場ってどうなっているのだろうと思い、大阪で長年訪問介護の仕事をしている友達に電話で聞いてみることにしました。

今回のtayoriniなる人
K山
K山 tayoriniの編集者。社内でも「ゆるキャラ(*´∀`)」の呼び名で通っている。
Rちゃん
Rちゃん K山の友達で、長年大阪で訪問介護の仕事をしている。普段はK山以上にゆるキャラだが、仕事の話になると急にシャキっとする。

緊急事態宣言が出た今、自宅で介護サービスは受けられるのか!?

K山
K山

緊急事態宣言出たけど、お仕事に影響出てる?

Rちゃん
Rちゃん

事業所に人が集まるとリスクが増えるので、管理者等最低限の人だけの出入りにしています。スタッフさんたちには、自宅から利用者さんのお家に行ってもらうように変えました。

K山
K山

稼働できるスタッフさんの人数とかは変わってないんだ!?って、さすがにお仕事上変えられないか。

Rちゃん
Rちゃん

そうですね。たぶんデイサービスが万が一閉鎖になっても、訪問介護は最後の砦として稼働し続けると思います。病院と一緒ですね。

ご家族が介護できなくて、私たちのサービスを利用されているわけだから、「いまさら家族で介護して」というのは無理だと思います。そのために、私たち訪問介護の事業所があります。

K山
K山

介護が必要な利用者さんの生活を預かっているんだもんね。本当にすごいお仕事だわ…。

Rちゃん
Rちゃん

「緊急事態宣言が出ちゃったけど、ヘルパーさん来てくれるのかな」って心配される利用者さんは多いんですが、ロックダウンになったとしても私たちは通常稼働し続けますよ。

K山
K山

私もそこ心配してた!
事業所の閉鎖はできないと思うけど、動ける人数減ったりしてないかなとか。介護職だと高齢の方も多いじゃない?

Rちゃん
Rちゃん

変わりませんね。ヘルパーが来ないだけですごく不安になってしまう利用者さんもいるので、「私らは、いつもと変わらず来ますよ〜」って伝えてます。
時間変更させてもらう可能性はあるので、それもちゃんと説明しています。

K山
K山

スタッフさんたちは大変だと思うけど、利用者さんや、そのご家族は安心できるね。
今から新規で訪問介護を受け始めることもできるのかな?

Rちゃん
Rちゃん

新規の受付も通常にやっていると思います。ウチの事業所は受け付けています。
介護認定を受けていない人の相談がきたので、認定を受けるところからやります。

K山
K山

地域包括支援センターや居宅介護事業所も、大変な中で通常稼働してくれているんだね。

Rちゃん
Rちゃん

この前ケアマネさんから聞いたんですが、緊急事態宣言も出たので、介護認定の有効期間の延長の調整をしたりもしているそうです。

今の時期に更新のためいろいろ人と接触すると心配ですからね。更新の場合は認定受けている状態なので、少しでもリスク回避できるように調整してくれているんだと思います。

K山
K山

介護の現場は、介護受ける方々の生活が変わらないように、工夫しながら頑張ってくれているんだね!

「37.5度以上の発熱の基準」—高齢者を同じ基準で考えてはいけない!?

K山
K山

なんか…自分の体調管理含めて、Rちゃんたちすごいプレッシャーだね。最後の砦になるかもしれないもんね。

Rちゃん
Rちゃん

朝起きた時と、利用者さんのお家行く前と、1日何度も体温を測っています。

K山
K山

私も3月初旬に特養(特別養護老人ホーム)に取材に行った時、受付時に測ったな。基準って、37.5度以上だよね。

Rちゃん
Rちゃん

そうですね。デイサービスでも、2ヶ月ぐらい前から「37.5度以上熱があったら来ないでね」ってなってますね。政府から通達があるんですけど。

K山
K山

そうだったね。

Rちゃん
Rちゃん

でも、その通達あった瞬間に私らは「37.5度あったら、利用者さんデイサービス行かないでしょ!」って話していました。

K山
K山

運動したりもするから?

Rちゃん
Rちゃん

いやいや、そもそも37.5度って高齢者には十分高い体温だから、デイサービス行かん!!
一般の人と同じに考えられているみたいですが、お年寄りが37.5度あったら、それこそ肺炎とか、すでに何かある可能性が高いので。

K山
K山

高齢になると、平熱下がる?

Rちゃん
Rちゃん

はい、若い時よりも低くなります。37.5度って、そこそこ体調悪い状態だと思います。

ウチの事業所の場合、利用者さんの体温は毎日測っています。特に寝たきりの方が37.1度ぐらいあったら、看護師さんや往診の先生に連絡します。

K山
K山

高齢者の場合その体温だと既にけっこうキツイかもしれないこと、ご家族も知らない可能性あるよね!?ご家族が自分たちで介護しているケースとか。

高齢者には、高齢者の基準があった方がいいのかもしれない。

Rちゃん
Rちゃん

そう思います。37.5度あったら、おそらく既に何らかの症状出ていると思うので。でも、熱が出る場合も、いろいろあるんです。例えば便秘とか。

K山
K山

え!!!!便秘で熱でるの!?若い人も?

Rちゃん
Rちゃん

若い人は大丈夫だと思うんですけど。お年寄りは腸の活動が鈍くなっちゃって、便秘で体温に影響出たりします。

1週間便秘だと、上腸間膜動脈血栓症(じょうちょうかんまくどうみゃくけっせんしょう)といって腸が腐っちゃったりすることもあり、そこから新しい病気が出ちゃったりするので、そうならないようしっかり観察しています。

K山
K山

全然知らなかった。それは大変だ!!

Rちゃん
Rちゃん

あとは、ただ単に篭り熱で体温が上がっているケースもあります。

寝たきりの方だと、布団の中に熱が篭ってしまいます。なので、訪問したときに体温測ってもらって、熱があったらエアコンの温度下げて、空気入れ替えて、10分後ぐらいに再度測って。それで下がったら、篭り熱だった可能性が高いです。

K山
K山

ほぉー…これ、自宅で介護しているご家族へのアドバイスになるね。

Rちゃん
Rちゃん

寝たきりの方を介護しているご家族だと、水分とか、換気とかの重要性をご存知の方も多いかもしれません。

提案!シニア世代の「おうち時間」の過ごし方

K山
K山

新型コロナウイルスに感染しないためにも、みんな外出を控えるじゃない。シニア世代が家で楽しく過ごせる方法って、イメージできることある?

Rちゃん
Rちゃん

何があるかな。ウチの利用者さんは、いつもと同じ生活されているんですよね。もともとそんなに外に出られないので。

K山
K山

そうか!外に出られないから、日常のサポートをしに行くんだもんね。
この前ライターさんに「楽しく過ごすおうち時間」をIT・エンタメ編で提案してもらったりしてて。他にも面白い案ないかなと思って。

Rちゃん
Rちゃん

なるほど…。

私らの場合だと、寝たきりの方が相手だったら、クリスマスツリーとか、雛人形とか、季節がわかるものを飾ったりしてますね。

春になっても寝たきりだとお花見に行けないので、桜の写真撮ってプリントアウトして飾って、「ほら、めっちゃ桜咲いてんでー!」って見てもらったり。

K山
K山

ほっこりした。

Rちゃん
Rちゃん

やっぱり視覚的に楽しむのがいいと思います。

違う切り口で視覚的にいくとしたら…食べ物ですかね?

同居しているご家族なら、「一緒に料理してみようか」って誘ってみるとか。季節旬のものを食べてもらうのはいいと思います!

K山
K山

なるほど!盛り付けのとき見た目も綺麗にして。

Rちゃん
Rちゃん

食べ物だったら、目でも楽しめるし、味でも楽しめるし、栄養もとれるし!

例えば、春だったら竹のこご飯とかかな。旬の食材で作る炊き込みご飯とかおすすめです。

K山
K山

たしかに!旬の食材だったら、買いやすいしね。もし買い物行けなくても取り寄せできたりするし。それいいかもね。

Rちゃん
Rちゃん

シニア世代だと、今の若い人たちよりも旬のものを食べて生活していたと思います。「そろそろこれの時期だねー」とか会話のきっかけにもなって楽しいんじゃないですかね。

K山
K山

別居だったら、旬のものを送ってあげるのもいいね!

Rちゃん
Rちゃん

ポイント高いと思います!

K山
K山

へ!?ポイント?

Rちゃん
Rちゃん

お姑さんに「あら!この子わかってるわー」って。

K山
K山

そっち(旦那側)にポイント稼ぎにいったか!!!(笑)

Rちゃん
Rちゃん

「親御さんに、ちゃんと教育されてるわね」って思ってもらえるかも。旬のものを知っていて送ってあげると(笑)

K山
K山

人間性のポイントも、関係性のポイントも!!!

Rちゃん!この提案は、全国のお嫁さんのためになるかもしれない(笑)

Rちゃん
Rちゃん

役に立てて良かった!!

 乗り切らないといけない時期は、まだまだ続くと思われます。そんな中、介護の現場の方々が利用者さんの生活を一生懸命守ってくれています。

少しでも早くこの事態を乗り越えられるように、1人1人がリスクを自覚し、協力していきましょう。そして不安に負けないよう、楽しめる「おうち時間」を見つけていきましょう。

イラスト/カワグチマサミ

大阪在住のイラストレーター。
1984年生まれ。2012年に男の子を出産。今は育児をしながら
「家族」や「働き方」をテーマにしたエッセイ漫画を描いている。
趣味はゲームと家事時短研究。

著書
主婦の友社『新米かーちゃんがテケトー料理をはじめたら、どエライことになりました。』
高橋書店『ゼロからわかる お金のきほん』

連載
ヤマサ『昆布つゆ子さんとの日々』
竹書房『本当にあった愉快な話』

著者・編集:tayorini編集部

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