【はじめての方へ】意外と時間がかかる!老人ホーム入居までの流れ
インターネットで全国の老人ホームを探すことが容易になり、ひと昔前と比べて老人ホームの情報は入手しやすくなっています。
また、担当のケアマネジャーから施設を紹介されたり、老人ホームを特集した雑誌・専門書を参考に施設選びをしている方も多いでしょう。
入居を検討できそうな施設がいくつか見つかったら、その後どのようにホームを絞りこみ契約へ進めればよいのでしょうか。
このページでは、老人ホームの資料請求から、入居を決めた施設へ契約するまでの流れを解説します。
見学や体験入居の目的やチェックすべき項目、契約に必要なものなどを確認しましょう。
1.資料を取り寄せる
インターネットなどで気になる老人ホームを見つけたら、まずは電話やメールで問い合わせ詳しいパンフレットを取り寄せます。
入居される方の状況や老人ホーム側の受け入れ体制にもよりますが、入居に至るまでには施設見学や体験入居、必要書類の準備などが必要です。
そのため、一般的には見学から入居までに1ヶ月~2ヶ月程度かかります。気になる施設に空室があったとしても、すぐに入居できないということは覚えておきたいものです。
また、一部の老人ホームでは3ヶ月以内に受診した病院の健康診断書があれば、見学から数日で入居可能という老人ホームもあります。
2.見学に行く
どれだけ立地が良く、立派な建物の老人ホームであっても、介護は人の手によって行われます。「介護サービスを提供する」という点では、どの施設も同じように見えますが、サービス品質は千差万別。
そのため、見学をして運営会社の理念や介護技術がどのようにスタッフへ教育されているかなど、施設長に直接確認することが大切です。
もちろん、居室や設備などの住環境も生活の質に影響するので確認が必要です。
また、料金体系や追加でかかる費用、契約内容なども併せてチェックすると、見学時間は一ヶ所で60分から90分程度は必要となります。
施設の雰囲気もそれぞれ大きく異なるため、最低でも2~3か所の老人ホームを見学・比較し、入居する人にとって相応しい施設か見極めましょう。
近年多いケースとして、「治療を終えた親が病院側から退院を迫られている。すぐに入居できる介護施設を探したい」といった急いで探す方が増えています。
スムーズに入居できるように、早めに複数ヶ所見学しておきましょう。
【はじめての方へ】見学のポイント オンライン見学相談可能な全国の有料老人ホームを探す3.体験入居をする
見学をし、入居に向けて前向きに検討できる施設が見つかったら、契約前に体験入居をしてみましょう。
「お試し入居」とも呼ばれるこの利用方法は、多くの老人ホームで実施されており、契約前の最終判断をおこなうことが目的です。
利用日数は3日~1週間程度。費用は一泊当たり5千円~1万円程度が目安とされています。
もちろん、体験入居は必須ではありませんが、実際に数日間を過ごすことで、施設の生活サイクルを実感することができます。
その際に、「要望したサービスが提供されているか」「食事の好みが合うか」「快適に過ごせる場所であるか」などを、本人の感想も踏まえて判断しましょう。
体験入居中に特に問題がなければ契約手続きを行い、自宅には戻らずにそのまま「本入居」となる方が大半のようです。
体験入居のポイント 体験入居チェックシート 【体験入居ができる】老人ホーム・施設特集4.契約する
見学や体験入居で問題がなければ、入居契約を結びます。
契約の際に「入居契約書」「重要事項説明書」「管理規程」といった書類について説明があるので、納得のうえ署名・捺印をします。
中でも、お金についてはトラブルになることが多いため、毎月の基本料金以外にどのような費用が発生するのか、入居一時金の返還規定、退去後の現状回復費用なども確認しておきましょう。
また、「重要事項説明書」は、老人ホームで提供されるサービスやその条件について明記されています。生活に直結する内容が多いので、疑問点があれば必ず質問し、その場で解消しておきましょう。
契約時のポイント 重要事項説明チェックシートイラスト:坂田優子