介護施設の探し方「ケアマネジャーに相談」が全体で5割、30~40代では「AIに相談」が約2割

調査の背景

2025年は、団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となり「2025年問題」が現実となった節目の年です。また、物価高による生活費の高騰が入居を検討する方の家計、そして施設運営事業者の経営状況の双方に打撃を与えることになりました。このような社会の変化が介護施設選びにどのように影響を与えたかを紐解くためにLIFULL 介護では「介護施設選び経験者の実態調査2026」を実施しました。

本リリースでは、介護施設探しの手段、重視したポイント、見学数や不安だったことについての調査結果を発表します。

サマリー

  • 探し方は「ケアマネジャーに相談」が全体で5割、役所に相談よりもインターネットで探す方が多く、30~40代では「AIに相談」が約2割に
  • 重視したこと最多は「スタッフの質・雰囲気」。「金額と立地のみ」は前回調査の3倍に
  • 見学数は2ヶ所以下が約7割
  • 不安に感じたこと1位は「入居にいくらかかるのかがわからない」

探し方は「ケアマネジャーに相談」が全体で5割、役所に相談よりもインターネットで探す方が多く、30~40代では「AIに相談」が約2割に

介護施設を探したときに利用した手段として、全体で最も多かったのは「ケアマネジャーに相談」で53.4%となりました。年齢が上がるほどに数値は大きくなっています。ケアマネジャーの過重労働が問題になっていますが、介護施設探しはケアマネジャーの専門的な業務ではないにも関わらず、依然として頼りにされていることがわかります。また、「インターネットで調べた」は全体でも世代別においても「役所や地域包括支援支援センターに相談」や「病院の職員、退院調整窓口に相談」よりやや上回っており、各人の都合にあわせて調べたり、問い合わせたりできるインターネットのニーズが読み取れます。さらに世代別でみると、30代~40代においては「AIに相談」が各約2割となっており、介護施設探しにおいてもAIが利用されていることがわかります。

重視したこと最多は「スタッフの質・雰囲気」。「金額と立地のみ」は前回調査の3倍に

介護施設探しで、金額と立地以外で重視していたことについて、もっとも多かった回答は「スタッフの質・雰囲気」で32.5%でした。近年介護職員による入居者に対する虐待なども問題視されており、スタッフへの関心が高いといえます。

また、2025年に発表した「【探し方編】介護施設入居実態調査 2025」では6.0%(※)だった「金額と立地以外の条件は見ていない」は、今回の調査では20.1%と3倍以上になりました。その背景として、物価高騰などの影響を受け金額面をシビアに見ていることが考えられます。

※「【探し方編】介護施設入居実態調査 2025」(https://lifull.com/news/40550/)内では該当数値は非公表

見学数は2ヶ所以下が約7割

入居先を決めるまでに見学した施設数に関しては、2ヶ所以下(2ヶ所、1ヶ所、見学に行っていない)が68.2%となりました。また、「見学に行ってない」は全体の約3割をしめました。地域によってはそもそも介護施設の選択肢が限られてくるほか、介護施設探しで重視したことで「金額と立地のみ」の数値が大幅に増加していることからも、入ることができる施設に入居せざるを得ない場合、見学を実施していない方もいたと考えられます。

不安に感じたこと1位は「入居にいくらかかるのかがわからない」

介護施設探しで不安に感じたことで最も多かったのは「入居にいくらかかるのかがわからない」で31.4%となりました。ここでもやはり経済面での不安が大きかったことが見て取れます。

老人ホームを選ぶ際に、まず月額に着目して探す方は多いと考えられますが、介護度に応じた介護サービスや、生活支援サービス等にも費用が発生することがあるため、トータルでかかる費用が見えにくく、情報収集や検討段階で不安を感じる方は少なくありません。また、昨今は物価高で入居費用の値上げに踏み切る施設も多く、将来的な値上げの不安も含まれていると考えられます。

次いで多かったのは「急いで探す必要があった」で27.2%です。入院後に自宅復帰ができず、退院期日が迫る中で介護施設を探しているケースは少なくありません。短い期間の中で、条件がよく、かつ空室がある施設に出会えるのか不安を抱えながら探している方もいるでしょう。

「家族を介護施設に入れることに後ろめたい気持ちがあった」は18.8%でした。介護と仕事、子育てなどを両立を実現していく上では介護施設を活用することが有効ですが、依然として抵抗感があることが見られます。

LIFULL介護編集長 小菅のコメント

今回の調査結果から、老人ホーム探しは「ケアマネジャーへの相談」を軸にしながらも、インターネットやAIなど、複数の手段を併用する時代に入っていることがわかります。ただし、どの手段を使う場合でも注意したいのは、情報の一部だけを切り取って判断しないこと。特に費用や立地といった条件面だけで決めてしまうと、入居後に「こんなはずではなかった」と感じるリスクが高まります。

そのため、現地見学はできる限り行うことがきわめて重要です。見学では、資料やWebサイトだけでは分からないスタッフの関わり方、入居者の表情、施設全体の空気感を直接確認できます。介護は人が提供するサービスであり、日々の安心感はこうした要素に大きく左右されます。短時間であっても現地を見ることで、スペックだけでは分からない実際の暮らしぶりまで把握でき、判断材料の質は大きく変わります。

また、介護をするうえで「家族だけで抱え込む」と長続きしません。長寿化にともない介護期間も5年、10年と伸びています。介護サービスを頼ること、さらには介護施設への住み替えも含めて検討することで、本人にとって無理のない生活環境が整いやすくなります。家族の負担軽減にもつながり、精神的・時間的な余裕を持ちやすくなるでしょう。介護施設の活用は、家族全体で介護を持続していくための現実的な選択肢として捉えていただきたいです。

調査概要

調査期間:2025年12月23日〜24日

調査対象:直近1年以内に介護施設、高齢者住宅(※)に入居した家族、親族がいる男女762人

※「介護施設、高齢者住宅」は以下を指します。

 介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、軽費老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅  特別養護老人ホーム、グループホーム、ケアハウス、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(介護医療院)

調査主体:株式会社LIFULL senior

調査手法:インターネット調査

※⼩数点第 2 位を四捨五⼊しているため、合計が 100%にならない場合があります。

※ 本リリースの内容をご利用の際は「老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』」と明記をお願いします。

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