老後に不安のある人の6割は対策ゼロ…自分らしい老後を実現するために必要なことは?

人生100年時代。長く生きて老後も様々な経験を積むことが楽しみな一方で、避けて通れないのがお金の問題です。2019年に「老後資金2000万円問題」がマスコミで話題になったことで、不安に感じている人も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、老後により自分らしく生活するためには、どれくらいのお金が必要なのか、足りない分に対してどう対策すればいいのかを考えていきます。

「老後のお金」について不安に感じるのはなぜ?

生きていくためには、さまざまなお金がかかりますが、特に大きな出費を伴うのが、「人生の3大資金」と呼ばれる「住宅購入」「教育資金」「老後資金」です。このうち、「住宅購入」や「教育費」は目安がわかりやすく、シミュレーションもしやすいと考えられますが、問題は「老後資金」です。

「自分やパートナーが何歳まで生きるかわからない」「いつまでどこに住むのかわからない」「自分自身のことはもちろん、親の介護についても、いつどの程度の期間、いくらかかるかわからない」など、“わからない=予測不能”な点が多いため、どうしても不安がつのりやすい構造になっています。

老後へのお金の不安を感じている人は何をしている?

LIFULL 人生設計編集部で、「老後のお金の不安」について、40~64歳の男女約1,400人を対象にインターネット調査(※1)を実施したところ、「不安がある」と回答した人は全体の約9割にのぼり、そのうち「とても不安」と答えた人は34.6%という結果になりました(下図)。

※1:LIFULL でのインターネット調査、2021年3月に全国の40歳~64歳の1,454人を対象に実施

さらに、「老後へのお金に不安のある人」に対して「不安の内容」について質問したところ、6割以上の人が「老後に向けて何も対策をしていないこと」と回答しています(下図)。

調査結果から、「ほとんどの人は、老後の生活は心配だけれども、具体的に何をしたらいいのかわからない」という漠然とした不安を抱えていることが明らかになりました。

なお、老後へのお金の不安に対して「対策をしている」と答えた人に内容を聞いたところ、「銀行貯金」53%、「保険の見直し」32.8%、「投資信託」31.5%、「株式投資」29.2%、「NISA を利用」28.3%と資産運用による対策が上位を占める結果になっています(下図)。

「対策をしていない」と答えた人も、今後、検討を見込んでいる方法として、「銀行貯金」42%、「保険の見直し」23.1%、「NISA を利用」13.2%を多くあげています(下図)。

不安はあるもののとにかく手持ち資金を1円でも増やそうと、資産運用を重視している人が多いことがわかります。

老後資金の不安を解決するために大切なのは、現実の自分に向き合うこと

不安を解消するには、問題点を明らかにし、対処する方法を探ることが重要です。それは、老後資金も同じことで、漠然と不安に感じているだけでは、何も変わりません。

また、闇雲に資産運用をはじめては、必要以上のリスクをとってしまうかもしれません。なるべく早くから解決のために適切なアクションを起こすことが大切なのです。

とはいえ、老後の生活にどれくらいの費用がかかるのか、といわれて金額をイメージできる人は少ないでしょう。

まず「出るお金」について、3種類に分けて考えます。一つは老後の生活費。現役時代の7~8割といわれているので、今の生活費が把握できれば、老後の生活費の概算を導き出すことができます。

次に見逃せないのは、「ライフイベント費」です。家の住み替えやリフォーム、子どもの結婚や孫へのお祝いにかかる費用、車や家電の買い換えにかかる費用、趣味にかける費用など、一時的にかかる費用などです。そして、それ以外に、「万一のお金」として、介護・医療費を別枠で確保しておく必要があります。

次に、「入るお金」です。定年後も働き続ける場合は、給与も加算されますが、金額は現役時代よりも下がるのが一般的です。そのため、老後に入るお金の要は公的年金ということになります。これに預貯金や退職金、私的年金などが加わった合計額が、おおよその老後の収入額になります。

おおよそではありますが、これらの「出るお金」から「入るお金」を引いてマイナスになった場合は、それが老後に足りないお金だと考えられます。そして、足りないお金は、今から準備する必要があるということになるでしょう。

いつ、どれだけ必要か。ライフプランで見えてくる数字

老後のお金をより具体的にするには、ライフプランシミュレーションを作ってみるのがおすすめです。当然ですが、人生は一人一人異なり、お金の使い方もさまざまです。

「老後は1億円持っていても、不安は消えない」といわれますが、ただ、お金を持っているだけでは意味がなく、いくら必要か、そのお金は何につかっていくのかを、自分の人生に沿って「見える化」することで、現実に向き合い、不安を解消することができるでしょう。

ライフプランシミュレーションには決まったフォーマットはありませんが、縦軸には、年度と各家族の年齢を書き出し、横軸には、夫、妻、長男、長女のイベント、その横にかかる金額の欄を作ると、時系列に沿ったお金の情報がわかります。

ただし、先ほどの調査結果を見るとライフプランシミュレーションの作成をした人は17.4%と、決して多いとはいえません(下図)。

「ライフプランシミュレーションには興味があるけれど、自分でやるのは面倒くさい」「年金の額など、情報収集をする時間や労力が大変」「お金のことはよくわからない」という人は、お金のプロに相談するという選択肢もあります。

インターネットで検索すると、お金に関するメディアがたくさん見つかりますが、入口は無料でも、最終的には特定の金融商品をすすめられるケースが多く、本当に信用できるのか、ユーザー側が判断しづらいという問題があります。

中立的なシミュレーションで、ユーザーの人生設計をサポート

LIFULL 人生設計は、お金の不安解決に対して見識の広い独立系ファイナンシャルプランナーなどの専門家と提携し、「人生設計を軸にした資産形成」に関する記事を提供するサイトです。

ユーザーは、サイト上でファイナンシャルプランナーのプロフィールを確認したうえで、自分のニーズや価値観にあった専門家を選ぶことができ、自分の人生設計に寄り添った、よりパーソナルな提案を受けることができます。

ユーザーからの相談をすべて有料とすることで、特定の商品をおすすめされるといったリスクを回避し、中立的な立場での相談を可能にしています。なお、相談は対面、オンライン、どちらの対応も可能です。

長寿化が進む現代日本において、人生設計には新たなグランドデザインが必要です。人生100年時代を自分らしく生きるためには、お金の問題に対しても、より主体的でフレキシブルな発想が求められます。

自分にあった生活が楽しめるように、LIFULL 人生設計は、ユーザーの人生設計を見直すパートナーとして、選択肢を広げるさまざまなヒントを提供していきます。

信頼できる専門家とライフプランを作成しよう

将来のお金の不安を解消するには、これからのお金の流れを「見える化」し、一人一人にあったライフプランを作成するのがベストですが、ゼロから自分1人で作るのは難しいもの。だからこそ、信頼できる専門家の手を借りながら、解決していくという選択肢が好ましいのではないでしょうか。

老後を含めた今後の人生を明るく、自分らしいものにするために LIFULL 人生設計を活用してみてください。

同じ連載の記事

おすすめの関連記事

介護が不安な、あなたのたよりに

tayoriniをフォローして
最新情報を受け取る

ほっとな話題

最新情報を受け取る

介護が不安な、あなたのたよりに

tayoriniフォローする

週間ランキング

ページトップへ