年末年始の帰省、親と介護の話をする? 若い人ほど親と介護の話がしたい傾向が

まもなく年末年始の帰省シーズン。2025年は介護関連のテーマがますます身近になることが予想される中、親とのコミュニケーション意向は?

まもなく来る年末年始、実家への帰省を予定している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ライフステージにもよりますが、帰省の際に親との会話で出てくるのが介護や老後の生活に関する話題。特に2025年は団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になることで、社会の高齢化がさらに進むこともあり、介護に関連するテーマはますます身近になっていくことが予想されます。

そこで「LIFULL 介護」では、年末年始の帰省のタイミングに合わせて、今年の年末年始(2024年12月下旬~2025年1月上旬)に実家への帰省予定がある全国の30~50代の男女656名を対象に、「帰省時の介護・老後に関する親とのコミュニケーション意向調査」を実施しました。

■ 調査結果サマリー

・年末年始の帰省時、介護や老後に関して親と会話意向があるのは4割。若い世代ほど意向が強い結果に。

・話そうとしている内容は1位「健康状態」2位「老後の資金計画や経済面」3位「生前整理・遺品整理」。

・親と介護や老後について話さない理由では「具体的に何を話せばいいかわからない」、「話を切り出すタイミングがない/わからない」、「自分から話していいかわからない」など心構えや準備に関する課題も

・「親の介護や老後に関して不安に感じていること」は1位「仕事と介護との両立」2位「精神的な負担・ストレス」3位「介護にかかる費用と負担者」。親の介護にかかわることで受ける自身への影響を不安視。

年末年始の帰省時、介護や老後に関して親と会話意向があるのは4割。若い世代ほど意向が強い結果に。

「今年の年末年始(2024年12月下旬~2025年1月上旬)の帰省時に、ご自身の親に介護や老後について何らかの話をしようと考えているか」については、「考えている」が20.0%、「まぁ考えている」が23.5%となり、約4割が年末年始の帰省の際に親と介護や老後についてコミュニケーションをとる意向があることがわかりました。

また、30代~50代のそれぞれの世代別でみてみると、30代では「考えている」と「まぁ考えている」が合わせて52.8%なのに対して、40代では41.8%、50代では38.4%となっており、若い世代ほど意向が強いことが明らかになりました。若い世代は、自身もまた親の立場になったことで親の老いが気になるようになった、自身の経済状況に余裕がある状態ではないため、親の介護に対する危機意識が強いなどが背景として考えられます。

話そうとしている内容は1位「健康状態」2位「老後の資金計画や経済面」3位「生前整理・遺品整理」。

年末年始に親と介護や老後について話す意向がある方を対象にきいた「親の介護や老後について親と話そうとしている内容」に関しては、「健康状態について」が53.7%と最も多い結果となりました。次いで多かったのが「老後の資金計画や経済面について」で36.8%、「片付け(生前整理・遺品整理)について」で36.5%となりました。

親と介護や老後について話さない理由では「具体的に何を話せばいいかわからない」、「話を切り出すタイミングがない/わからない」、「自分から話していいかわからない」など心構えや準備に関する課題も

年末年始に親と介護や老後について話す意向がない方を対象にきいた「親に介護や老後について話そうとしない理由」に関しては、全体で最も多かったのが「現時点で話す必要性を感じていないから」で45.8%となりました。特に30代においては60.9%となっており、親世代が比較的若いため必要性を感じていない可能性があります。

また、全体の数値を見ると「具体的に何を話せばいいかわからないから」が25.3%、「話を切り出すタイミングがない/わからないから」が17.3%、「あなたから話していいのかわからないから」が15.6%となっており、親と介護や老後について話すことに対する気後れのようなものが見られ、心構えや準備に関する課題が見られます。

「親の介護や老後に関して不安に感じていること」は1位「仕事と介護との両立」2位「精神的な負担・ストレス」3位「介護にかかる費用と負担者」。親の介護にかかわることで受ける自身への影響を不安視。

「親の介護や老後についてあなた(回答者本人)が不安に感じること」について、もっとも多かったのは「あなた自身の仕事と介護との両立」で42.2%となりました。また、「あなた自身の精神的な負担・ストレス」が38.6%、「介護にかかる費用と負担者」が25.6%、「あなた自身の体力や健康状態」が25.5%となっており、回答者本人に関連した事柄が上位を占めていることから、親の介護にかかわることで、自身にどれくらい影響がでるかに不安を抱く人がより多いことが見てとれる結果となりました。

LIFULL 介護編集長小菅のコメント

年末年始が近づくと「帰省時は親と話し合いを」という話題をよく耳にしますが、今回の調査では介護や老後について話そうと考えている方は4割程度にとどまりました。

「何を話せばいいかわからない」「話を切り出すタイミングが難しい」といった理由から、話し合いに踏み切れないケースも多いようです。唐突に介護や親の経済状況について切り出すのは親にとっても負担かもしれません。まずは「生活で困っていること」や「健康面で不安なこと」といった、親の日常に寄り添う質問から始めましょう。

ただし親が「まだ大丈夫」と言っても鵜呑みにする事は危険です。親は子供に心配をかけまいとギリギリまでSOSを出しません。持病の有無やどんな病院に通っているのかも併せて確認することもおすすめします。

また、一度の帰省ですべてを話し終える必要もありません。対話を重ねる中で家族のつながりを感じられるようになれば、話しにくいことも自然に話せるようになるでしょう。まずは親の生活に関心を寄せること。それが高齢の親を支える第一歩となるはずです。

▼調査概要

調査期間:2024年12月13日〜2024年12月14日

調査主体:株式会社LIFULL senior

調査対象:実親(両親もしくは一方)が存命で、かつ実親と別居しており、今年の年末年始(2024年12月下旬~2025年1月上旬)に自身の実家に帰省予定がある30~50代の全国の男女656名

調査方法:インターネット調査

※小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

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