あなたはパートナーとの老後の暮らしについて考えたことがありますか? どちらかが病に倒れた、あるいは介護が必要になった時の準備はいかがでしょうか? LIFULL 介護では、パートナーや配偶者との老後についての意識調査を実施しました。
パートナーと老後について話し合ったことがあるかどうかを聞いたところ、「しっかり話し合っている」(11.8%)と「少し話し合ったことがある」(46.5%)を合計すると、6割近い58.3%の人がパートナーと老後について話し合ったことがあると回答しました。
パートナーとの老後で不安があるトピックについて聞いたところ、第1位は「健康・病気について」(65.2%)、第2位「看病・介護について」(43.3%)、第3位「生活資金について」(42.9%)という結果になりました。しかし、実際に話し合っているトピックとして「健康・病気」を挙げた人は45.3%で、19.9ポイントの差がありました。また「看病・介護」も実際に話し合っている人は29.4%にとどまり、不安があるとする回答率(43.3%)から13.9ポイントのギャップがあることがわかりました。
パートナーとの老後の暮らしについて聞くと「できるだけ二人で長く暮らしたい」が76.8%と圧倒的な多数派でした。「パートナーと関係を維持しつつ元気なうちから別居したい」は5.9%、「パートナー関係を解消したい」は4.6%と、少数派の回答となりました。
しかし、パートナーとの老後の暮らしの意向について男女別に見てみたところ「できるだけ二人で長く暮らしたい」と回答した人のうち、男性は56.9%なのに対し女性は43.1%とやや少ない結果に。「パートナー関係を維持しつつ元気なうちから別居したい」の回答者は男性が33.3%に対し、女性は66.7%と圧倒的に多く、男性の方がパートナーとともに暮らしていきたい意向が強いことがわかりました。また、「パートナーと関係を解消したい」という回答も女性の回答率が61.9%と、男性を上回る結果になりました。
パートナーと一緒に高齢者住宅・老人ホームに入りたいかを尋ねたところ、「入りたくない」(23.4%)、「どちらかと言えば入りたくない」(26.4%)を合計して49.8%と、約半数の人が入りたくないと答えました。パートナーとの老後は「できるだけ二人で長く暮らしたい」が75%を超えましたが、一緒に老人ホームに入ることは、また話が別のようです。
また、パートナーに介護が必要になった場合を尋ねたところ、「必要な部分はプロに任せたい」(49.1%)、「全面的にプロに任せたい」(11.6%)を合計すると60.7%となり、半数以上の方がプロの手を借りたいと回答していました。
今回の調査では、夫婦での老後を考える際、「できるだけ長く一緒に暮らしたい」と考える方が多い一方で、介護が必要になり老人ホームへの入居を検討する段階では、「一緒に入りたくない」と回答する方も一定数見られました。
実際に介護が始まると、多くの場合、配偶者が介護を担うことになります。その結果、老老介護となり、心身ともに疲れ果ててしまうケースが少なくありません。さらに、認知症をかかえたご夫婦が一緒に暮らす「認認介護」の場面では、食事が十分に取れず栄養失調に陥るケースや、服薬の管理が難しく健康状態が悪化したりするケースも見られます。こうしたご家庭では支援の情報が行き届かず、必要な介護サービスにつながらないこともあります。
介護の負担を軽減し、安心して暮らし続けるためには、元気なうちにパートナーと高齢期の生活について話し合い、介護サービスの利用を視野に入れておくことが大切です。また、近年は高齢者向けの住まいも多様化しており、元気なうちから入居して健康寿命の延伸プログラムを受けられる住まいも増えています。もちろん介護が必要となったらスムーズに介護サービスを利用することも可能です。こうした住まいを早い段階から検討することは、豊かで安心な高齢期を送る選択肢のひとつとなるでしょう。
ぜひ、「いい夫婦の日」をきっかけに、ご夫婦で老後や介護について話し合い、将来の生活をより安心で充実したものにしていただければと思います。
▼調査概要
調査主体:株式会社LIFULL senior
調査期間:2024年11月7日〜11月8日
調査対象:パートナー(※)がいると回答した40歳以上の男女920名
※配偶者、内縁関係やパートナーシップ制度のパートナーを含む
調査方法:インターネット調査
小数点第二位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
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