自治医科大学神経内科学講座の松薗講師らによる研究グループは、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) パンデミックが認知症患者に与えた影響に関する調査結果を発表しました。
これにより、パンデミック以前と以後における、認知症患者の死亡率の上昇と認知機能の低下という深刻な影響が明らかにされました。
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研究グループは、384人の神経疾患患者(認知症患者を含む)を対象に、最短1年から最長3年間の追跡調査を行いました。
その結果、パンデミック前は認知症患者の死亡率が5.3%だったのに対し、パンデミック後は18.5%に上昇したことがわかりました。
死亡率の増加とともに認知機能評価検査の点数も明らかに低下しました。
認知機能評価検査であるMMSEはE19.9点から16.1点へ、改訂長谷川式簡易知能評価の平均点は17.0点から13.6点へと落ち込みました。
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死亡率の増加や認知機能低下の考えられる原因として、
・コロナウイルス感染症そのものの影響
・医療や介護の社会環境の変化
・社会的な人間関係の減少
など複数存在することが示唆されています。
この点から、認知症患者の生存期間や高次脳機能の維持には社会資源の利用が不可欠であることがさらに明確になりました。
認知症は急激な環境変化や行動の制限により、症状が一気に加速する点が指摘されています。
意識的にバランスのよい生活を心がけることで、いくらか進行スピードを遅らせられるとも言われていますが、認知症を抱えながらご自身で対策するのは難しいでしょう。
そのため、認知症のある高齢者であっても、入居できる老人ホーム・介護施設を検討されるのがおすすめです。
施設ではプロのケア、栄養バランスの取れた食事、レクリエーションといったサポートを受けながら、ご家族の負担を抑えることが可能です。
ご家族の生活の質を維持するためと考え、老人ホームや介護施設への入居を検討してみてください。
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自治医科大学「[医学部]COVID-19パンデミックが認知症患者に与えた影響、死亡率の上昇と認知機能の低下、について発見」
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