50代から新たな挑戦を!人生100年時代の働き方とマインドセット

「人生100年時代」においては、できる限り長く働くことが重要になるケースも増えると考えられます。企業で長らく働いた後に独立し、現在はフリーランスとして新たなスキルの獲得や事業づくりに取り組む、千葉県在住の50代男性H・Sさんに話を聞きました。

これまでの経歴にこだわらず新しいことに挑戦

最後にサラリーマンだった会社との契約が終了した際に、「今後は個人として業務を受けてくれないか」というオファーをもらいました。それをきっかけに他の会社の仕事も受けるようになり、結果的にフリーランスという選択肢を選ぶことになったんです。

それまでは主に金融関連の企業でマーケティングやイベント運営の業務を行っていたのですが、現在は、職種にこだわらず様々な企業の案件に携わっています。それに加えて、現在は自分自身でも事業を始めようと考えていて、輸出関連のビジネスの準備を進めています。

フリーになった当初は「これまでの自分のスキルや知見を生かして」という思いもありましたが、現在は「これまでの経験プラスアルファ」というか、「何か新しいことに挑戦したい」というマインドにシフトしています。

「いつまで働けるか?」というのはわからないですが、「悠々自適」というよりもできる限り、健康で様々なことに取り組んでいたいという気持ちで取り組んでいます。

50歳から60歳の10年間でより成長したい

「サラリーマン」という働き方を辞めたことで、自身のマインドセットが大きく変わりました。正直なところ、これまではサラリーマンという安定した立場に甘えていた部分もあったと思います。

サラリーマン時代は、景気が悪くなった時にボーナスが減ると腹立たしく思ったりもしましたが、そもそもそういう考え方が贅沢なものだと感じるようになりました。

今はフリーランスになって、「自分で稼いで行かなければいけない」という不安がある一方で、「まだまだ自分も成長しなければいけないし、成長できる可能性があるんだ」という考え方になりました。

もちろん、結果論なのでどちらが良かったとは簡単には言えません。ただ、60 歳で定年を迎えたときに、「新しいことを始めよう!」と考えたとしても遅すぎるという場合もあると思うのです。

なので、自分の場合は、「新たなことに挑戦しよう」「まだまだ成長しよう」というマインドに早い段階でシフトできたことはよかったと思います。

「人生100年時代」であれば、50歳はちょうど折り返し地点です。50歳から60歳の10年を「サラリーマン人生の終盤戦」としてのんびりやるのか、「まだまだ成長できる」と考えて生きるのかで大きな差がつくのではないでしょうか。

老後への懸念の一つは「実家の処理」

サラリーマン時代は老後の生活についても、明確なビジョンはありませんでした。私の両親は2人ともまだ健在なのですが、両親の介護については不透明な部分が多いです。

現在、両親は地方に住んでおり、将来的な同居も難しいですし、両親の健康状態に左右される部分もあるので、明確に決められないというのが正直なところです。

両親の今後に加えて、もう一つ不安に感じているのは「実家の処理」です。現在、両親が暮らしている家は、再建築ができないため売却が困難らしいのです。仮に空き家になれば壊すのにも費用が必要になりますし、売却も難しいとなれば、どのような選択肢が適切なのか、非常に悩ましいところです。

具体案はまだないのですが、こうした問題については早めに対応しておかなければいけないと考えています。

「新たなスキル」を獲得して次のチャレンジを

先ほどお話しした通り、ここ数年は「より成長したい」というマインドセットになっています。その中で、「今の自分に足りないスキルは何か」ということを考えた際に思いあたったのが英語でした。

これまで外資の会社で働いた経験もあったのですが、「自分にもっと英語力があれば違った可能性もあったのではないか」と考えることがあります。今さら、そんなこと考えても仕方ないですが、それでも未来は変えることができます。

だからこそ、改めて英語を勉強するようになりました。昨年の夏ぐらいからは、英会話教室にも通い始めて少しずつですが成長しています。先ほど輸出ビジネスを始めようと考えているという話をしましたが、そのためにも英語に磨きをかけたいと思っています。

おそらく、私がそのままサラリーマンを続けていたら、こうした考えには至らなかったと思うんです。安定したサラリーマン生活をしていると、50 歳を過ぎて「新しいことを始めよう」「自分の仕事の幅を広げよう」とは考えづらいと思います。私自身、どこまで上達するのかはわかりません。

ただ、自分をさらに成長させるための手段として英語を選んで、少しずつですが成果も出てきているので、新しいビジネスにも生かしていきたいと考えています。

私には子どもが2人いて、下の子は現在高校2年生です。大学卒業まであと6年あるので「それまで頑張らないと」という思いもあるのですが、同時に「自分が今よりも成長する将来が楽しみ」と感じるようにもなりました。50歳を超えても、そうした感覚を持つことができるというのは、幸運なことだと思います。

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