毎日味気ないお粥が続き、食欲をなくしたら?

味気ないお粥

「お粥は分量も多く、見ただけでお腹がいっぱいになる」、元気になるために「食べなければならない」というプレッシャーを感じると言われることがあります。お粥は、ご飯に比べ水分を多く含むためカサが増え、ダイエットには低カロリーでお腹を満たしやすい一方でエネルギー確保を心がけたい高齢者には分量、カロリーともに必要量を満たすのは困難な場合があります。

武さんのエピソード

芦沢武さん(仮名)は81歳。入れ歯でかむ力が低下していることもあり、現在の主食はお粥(全粥)を希望されています。全体的には食事量も減ってきていますが、ご家族のサポートもあり「食べることが元気につながる」とある程度の時間をかけても自分の力で食べるよう努力をされています。

1日の目標とする摂取エネルギー量の約半分近い割合を主食でとることが望ましいとされています。しかし、ご飯に比べてお粥になると同じお茶碗1杯の分量でもエネルギーは半分以下になります。そう、ご飯と同じカロリーをとろうとすれば、2倍の分量を食べなければならないのです。

しっかり食べて元気で過ごしたいと願う芦沢さんにとって約2倍のお粥量では、毎回の食事が精神的に負担になってしまいました。
ご家族からお粥をうまく食べられる方法はないかとのご相談を受けました。

継続して食べられる工夫を

芦沢さんは食欲があるものの全体的な食事量は減っている現状から、毎回たっぷりのお粥が登場すると見ただけで、ぐったりしそうですね。無理せず芦沢さんの食べられる分量を1回のお粥量として、お粥の味付けを工夫してみることをすすめてみました。

お粥に薄く味をつけるパターン

  • 和風だしの風味をきかしてお粥を作る
  • ほうじ茶や番茶で茶粥を作る
  • コンソメスープで洋風のお粥を作る
  • 鶏ガラスープで中華風のお粥を作る

このように、お粥自体を薄味にすることで塩分のとり過ぎにも配慮し、おかずとの組み合わせを大切にしています。

朝から手の込んだことはできませんが、昼食や夕食では時折、味や風味の違ったお粥を食べることで食欲にも変化が現れてきました。しかし、しばらくするとコンソメスープや鶏ガラスープは、少し飽きてきたようで、また違った策を考えてみることにしました。

お粥に具材を加えておじやのようにするパターン

  • 和風だしをベースに溶き卵を回しかける
  • 和風だしをベースに生姜やネギなど風味のある野菜を加える
  • 梅干しや昆布、ちりめんじゃこなどをトッピングする(塩分摂取が可能な範囲で)
  • ツナ缶や魚のほぐし身などをトッピングする

お粥をリゾット風にアレンジするパターン

  • 豆乳と薄口醤油でリゾット風に
  • トマト缶を使ってチーズを加えイタリアン風に

作り手の負担にならないカンタンでおいしいお粥を

もしも味気ないお粥が続くことで、食欲をなくしてしまったら、その時は色々な具材を使って手軽なアレンジを心がけてみましょう。

手の込んだものも時には、楽しめていいのですが、基本は毎日の主食であることを考えると作り手の負担とならぬように工夫する必要がありそうです。

また、おかずとの組み合わせを考えるとシンプルなお粥をご紹介できればと思いましたが81歳の芦沢さん、意外にもお粥をリゾット風にアレンジするパターンを気に入られたようで、時々ご家族にリクエストされているようです。

鍋に豆乳とご飯を入れてやわらかく煮て、しょう油を香り程度に落とすのみの手軽さで、豆乳のたんぱく質も補うことができます。

管理栄養士のアドバイス

芦沢さんは、お粥が味気ないことに加え、分量が多いことが食欲のすすまない原因と思われます。お粥の味自体をアレンジすること、他の食材を加えてエネルギーをアップすることを工夫してみました。レパートリーはたくさんあった方がよいかと思いますが、多すぎて負担とならぬように注意したいと思います。

おかずが進むシンプルなお粥、単独でも栄養補給できるリゾットのようなお粥などいくつか試して、お気に入りを知っておくと「今日の様子」で多少のアレンジができるといいですね。

お粥は、喉を潤わせ、水分補給にもつながります。胃腸にやさしく、消化吸収を助けます。しかし硬いものではないため噛まずに飲みこむことの無いように注意が必要です。今日もしっかり食べて元気な一日となりますように。

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