紫外線はそんなに悪者でしょうか?紫外線と栄養の関係について
エレガリオ神戸は老人ホームには珍しい直営でご入居皆様にお食事をご提供しています。スライサーではなく包丁で食材を切ったり、調味料に頼らず出汁で味を引き立たせたりするなど、目に見えないところで「手間をかけた料理」をお出しし、ご入居者様にご好評をいただいております。また、管理栄養士も2名常駐しており、毎日食べても美味しく飽きがこず、栄養バランスが整ったお料理をご提供しております。
さて、今回はエレガリオ神戸のスタッフであり、ご入居者様の「食」と「健康」を支えている管理栄養士さんに紫外線と栄養の関係についてお話をお伺いしましたので、こちらのブログでご紹介します。
梅雨に入り今年もじめじめとした時期が続いております。今年も暑い夏になることでしょう。
夏と同時にこの時期は紫外線にもさらされる機会も増えてきます。近年オゾン層の破壊に伴い、紫外線はなにかと悪者扱いされる存在になってしまいました。
しかし、紫外線はそんなに悪者でしょうか?
日本人にとって一番不足しがちな栄養素はカルシウムですが、これも紫外線と切っても切れない間柄です。カルシウムは骨の材料になる事はご存知だと思いますが、カルシウムは吸収率が非常に悪く、カルシウムだけ摂取しても70~80%は体外に排出されてしまいます。
しかしその吸収に一躍かってくれるのがビタミンDの存在です。ビタミンDは食べ物から取り込まれる物と、紫外線のもつエネルギーによって体内合成されるものとがあります。
食べ物から取り込まれたビタミンDは、消化吸収された後、肝臓や腎臓に送られ活性化されて初めて体内で有効になります。(だから肝臓や腎臓って大切ですね!)
もう一方では、脂肪が代謝される事によってできたビタミンDの前躯体に紫外線があたる事により活性化されて、ビタミンDが体内合成されます。
こうした体内の仕組みを知ると紫外線もそんなに悪者ではなさそうです。食べ物ではビタミンDは木耳、椎茸、青魚に多く含まれます。カルシウム豊富な乳製品との組合せ以外にも小魚、海草、大根、小松菜からも簡単に食事から摂れます。
適度な日光浴とバランスのよい食生活は健康には不可欠です。余談ですが私のおすすめ日光浴は、京都の下賀茂神社の散策です。荘厳な神社と新緑から発するエネルギーとのバランスがとても好きで、毎年この時期に訪れたくなる所の一つになっています。