できることの発見と、サポート

先日、施設に新しくなごみの家瓢箪山ご入居された方が、過去に折り紙の先生をされていたというお話を伺いました。そこでその方にお声掛けをし、他の利用者様に折り紙の作り方を教えていただく時間を設けました。

最初は「もう長いこと人に教えてないから」と少し恥ずかしそうにされていましたが、いざ始まると、その表情は一変。手元を丁寧に見せながら、「ここはしっかり折り目をつけて…」と分かりやすく説明してくださり、周囲の利用者様も真剣に耳を傾けながら、折り紙に挑戦されていました。

難しそうにしている方には優しくアドバイスを送り、「そうそう、それで合ってるよ！」と声をかける姿は、まさに先生そのもの。自然と会話が弾み、あちこちから笑い声も聞こえてきて、とても温かい雰囲気に包まれました。

この時間を通じて、なごみの家が大切にしている「できることの発見とサポート」に光を当てることの大切さを実感しました。環境が変わり、生活の場が施設になったとしても、その人が持つ力や経験は色褪せません。むしろ、そうした力を見つけ、引き出し、活かすことで、ご本人の自信や生きがいに繋がり、それが周囲の方々にも良い影響を与えていくのだと、改めて感じました。

「誰かの役に立てた」「また自分にできることがあった」と感じる瞬間は、きっとその人の心にあたたかな灯をともします。今回の折り紙の時間も、そんな灯がたくさんともる素敵なひとときとなりました。

これからも、利用者様一人ひとりの“できること”に目を向け、その可能性を引き出し合えるような場づくりを、大切にしていきたいと思います。